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2006年6月 7日 (水)

ウェブ進化論(2) -- 知の世界の再編

間が空きましたが続けます。

 

梅田さんが最初の方で述べているのは、これから「知の世界の再編が起こる」ということです。

たとえばテレビや新聞ではいわゆる「専門家」と言われる人々が出て、世の出来事を解説しています。

しかしその人が「専門家」であることを誰が決めているのかというと、それはテレビや新聞といったマスメディア自身であったり、教授などといった肩書きだったりといった一種の「権威」なのです。

では、それ以外の人はまったくのシロウトかというと、そんなことはありません。どの世界にも驚くほどその事情を知っている人がおり、単に情報を発信するコストが高かったのでそれをやらなかっただけなのです。

たとえば投資の世界では、投資で稼ぎまくっているプロが「専門家」としてテレビに出て来ることはほとんどないでしょう。そんなヒマがあったら本業である投資に専念します。プロがテレビに出るのは「それがビジネスの宣伝になるとき」と「気が向いたとき」ぐらいです。逆に言うと、本業を犠牲にして情報発信することは思っている以上にコストが高いのです。

しかし、今の情報技術を使えば恐ろしい低コストで情報交換が可能になります。情報を伝えるコストが劇的に下がったことにより、プロの投資家だけでなく普通のサラリーマンまでが手軽に情報を発信し、受信し、お互いの知識・経験レベルを飛躍的に高めています。

 

私もHPやブログをやっているからわかるのですが、ネットの世界では、このようにして「ひとりだけでちょっとしたメディア」になってしまう個人があちこちにいます。

たとえば私は中国情勢をウオッチするのに「日々是チナヲチ」は欠かしません。極端に言えば日経を読まない日はあっても、ここを読まない日はありません。中国に関してどの会社が工場を建てるというニュースより、大きな流れのほうが大事だからです。積み重なった経験が深い洞察を経てユーモアたっぷりに伝えてくれるのが、このブログの嬉しいところです。

こういったブログは毎日更新されなかったりしますが、それでもいっこうに気になりません。プロが本業で忙しいのは当然ですし、アーティストの創作意欲にムラがあることをよく知っているからです。だから「今日は更新されてねえだろうな」と思いつつ、毎日チェックしてしまうのですよ。逆に言えばマスメディアは毎日欠かさずコンテンツを作らなくてはならないので、結果としてメディアとしての質を下げてしまうのです。

これはひとつの例に過ぎませんが、こういったサイトをいくつか知って情報や知識を持った個人それぞれがひとつのメディアになって結びついてしまうと、 マスメディアから一方的に情報を得ることがまだるっこしく退屈になってきます。私もブログを通じて一度も会ったことのないような人々と投資や国際情勢について突っ込んだ議論をしますが、それに慣れてしまうとテレビを見る時間がもったいなくなってしまうんです。しまいにはほとんどの情報を「ネット」「本・雑誌」「信用できる友人」からのみ得るようになり、「オリエンタルラジオって誰よ?」と聞いてしまうぐらい世間から浮いてしまうのです。

しかし、世の中の人々がこういう動きを強めていったらどうなるでしょうか? 「テレビに出ているから」「有名だから」といった理由だけでは誰も「専門家」として認めてくれなくなります。梅田さんの言うように、

  「専門家」というお墨付きを与える「権威」そのものが揺らぐ

ということです。

 

これは、既存のメディアや「専門家」にとっては恐ろしいことです。これまで営々とピラミッドのように築き上げたメディアとしての階層(そしてブランドネーム)が、ブログやHPといったほとんどコストのかからない並列型のメディアに負けてしまうのです。すると、

 

マスメディアの視聴者(購読者)が減る
  ↓
広告効果が出ない
  ↓
スポンサーが減る。あるいは広告単価が下がる
  ↓
儲からない
  ↓
取材費を削減する
  ↓
ますますつまらなくなる

 

これは完全な負け戦です。抵抗すればするほど傷口は広がるでしょう。だからこそ、既存のマスメディアが執拗にネットを攻撃する理由があるのです。

「俺たちの縄張りを荒らすな!」
「俺たちが作った権威に黙って従っていればいいんだ!」
(でないと、自分のプライドと生活が保てない・・・)

私が逆にマスコミの人間であれば、ネットに規制をかけて自由に使えなくしてしまおうと考えるはずです。

(続く)

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コメント

ama様へ

nickと申します。
遅ればせながら、通貨危機の続きで質問です。
オージーでの円キャリーは、今年はやらない方がいいのでしょうか?
緩やかな下落トレンドです。
いろんなebookでは国家破綻があるので今のうちに外貨を持って円安に備えましょう、という文言がよく並んでます。
ama様は、今年は円キャリーは控えた方がいいとお思いでしょうか?(レバ3倍以下、マージンコール55円くらい)。
本当に国家破綻に伴う円安は来るとお考えでしょうか?
いきなりずうずうしく大胆な質問をしてすいません。
お答えしていただければ幸いです。
よろしくお願いします。

(続コメント)ウェブ進化論(1)Google Web-Based Spreadsheetからの妄想
・SASTIKIIからcocoaギガストレージ(NTT)のデータ保存。
・Google Calenderの予定表管理
・Googleが先日買収したオンラインワープロWritely
「向こう側」で全部できてしまう。スゴ

しかし、自分の大事なデータを向こう側で保存する勇気が自分にはありません。
特に、はずかしいものは・・・。

nickさん

それは、nickさんの他のポジションやライフスタイルによりますね。将来は豪で生きようと思っているのであれば、いつ豪ドルを買ってもそれほど大きなロスではないでしょう。また普通に日本で生活し、将来も円の収入が見込めるのであれば、円安リスクのヘッジとして少し持っておいてもいいと思います。

私は逆にこれまで多く豪ドルを持っていたので、それを軽くしただけです。だから何の情報もなく新規に買うかと聞かれたら「買ってもいいけど、ほどほどのポジションにしておいたら」と答えるしかありません。


小川さん

確かに、「作品」「知的財産」に対する管理責任は最終的に自分にあると思います。たとえそれがエロ画像であっても(笑)。それっですらゆっくりと変わってゆく可能性もありますけどね。

お久しぶりです。
ちょっと気になったんですけど。

「こういったブログは毎日更新されなかったりしますが、それでもいっこうに気になりません。」
うん?RSSリーダー使ってます?
まさか毎日ブックマーク使ってアクセスしてるんですか?(^^)

ブログの更新がかかったか一発でわかるようになり便利ですよ。
例えばこんなの。
http://biz.yahoo.co.jp/accountmanager/moneylook/web/

rssリーダも便利なんですけど、この口座管理機能すごいですよ。
モー金融機関の囲い込み戦略は、このソフトが破壊してしまいました。
お客はバーゲン品だけ食いつく世の中に成ってしまいました。
オー怖。

nicolloさん

はい、RSSは登録がめんどくさいので使っていません。じじいは毎日決まった巡回路をネットサーフィン(死語)するのが好きなんです。言い訳くさいですが、俺だけでなくバリュー系投資家の人たちもそうしていたので安心していました。ブログごとに登録しなきゃならんのは何とかなりませんかなあ。

その点、ご紹介いただいた口座管理機能は驚きです。今のところ商品が限られているようですが、FX・デリバ・信用取引まで表示できるようになったらスゴイことになりそう。ただし万が一ここから口座IDやパスワードがみんな漏れてしまったら一発で「即死」ですけどね。

これを情報に応用すれば、RSSや常駐掲示板を一元管理して、「マイ新聞」みたいなものも作れるはずです。yahooマイページなどはそれに近いことを目指しているんでしょうけど、まだまだ充実させる余地がありそうです。うーん、すごい世界になりそうだ。

おっとネットサーフ派なんですか。(^^)
ここでweb1.0とweb2.0世代の断絶が起きそうですな。

今の機能でFX、オプションの表示はできるんですよ。
信用取引についても、値洗い後の正味証拠金を表示することは技術的なハードルは全くありません。

パスワードについては、決済用のパソコンを別に用意しています。
ファイル共有ソフトをインストールした「チョイ悪パソコン」では確かに無理です。

このソフトをみていて、強く感じるのはマネールックが金融機関版のi-tune music storeになってるんですよ。

言い尽くされましたけれどもネットの特徴として、物理的な距離を無視してよくなるってことがあるんです。
だから日本にいながらにして、海外で証券取引をするなんてことも可能になるんです。

ただ今までは「ネットバンキングのラストワンマイル問題」って僕が名づけた問題があった。
いわゆる新しいID&パスを覚えるのメンドクセーってやつです。
このソフトは「ネットバンキングのラストワンマイル問題」を見事に解決してしまったんですよ。

そして結果的に融資機能を無視すれば、日本で一番競争力の金融機関は東京三菱ではなくてマネールックになってしまったんですよ。

僕は0.1%でも投資信託の手数料が高ければ、マネールックの別の金融機関に乗り換えます。
ここで注目してほしいのはマネールック外の別の金融機関は乗り換えません。
ID&パスを保管するのがメンドーだからです。

これって新譜をi-tune music storeでリリースされていなければ、実質的にリリースされてないのと同じ状況になることと同じなんですな。

最もインディーズみたいな感じで、活動することは可能です。インディーズ活動が成り立つ要素は下記の2要件です。

(1)手数料をダンピングする
インデックスファンドで手数料を1/4にする。これで僕は海外の証券会社を利用するインセンティブになっているわけです。
(2)その証券会社でしか扱っていない商品
ユナイテッドワールドのベトナム民営化ファンドがこれに該当する。

マー最もそれなりのマーケットボリュームが出てきたら、あっという間にマネールック陣営が出てきてアービトラージされちゃうんですけどね。

nicolloさん

うおお、俺は1.0世代ですかい(涙)。
その通りなんだけど。

マネールックのことは知らなかったんですが、これは今や常識ですかい?(まだ裁定機会があるってことはそうでもなさそうなんですが)セキュリティが確保されていれば爆発的に広がりそうですな。

「ネットバンキングのラスト1マイル問題」というのも良いネーミングですね。マネールックが「鵜飼い」とすれば、各金融機関はさしずめ「鵜」ですな。こりゃ大変だ(笑)。

手数料競争にさらされるようになれば、「日本の金融界はもう一度敗北するかもしれない(今度は別の業態に)」という予測が現実になりそうです。本当はこういったテクノロジを先取りしてサービスを考えれば、大きなチャンスなんですけどね。

ところで、nicolloさんはこういったことをどうやって学ぶのですか?AICやBAIその他サイトの書き込みを丹念に読むのでしょうか?

マネールックのことは知らなかったんですが、これは今や常識ですかい??(まだ裁定機会があるってことはそうでもなさそうなんですが)セキュリティが確保されていれば爆発的に広がりそうですな。
(引用終了)

常識ではないですね。
ITに興味がある層と金融に興味がある層がなかなか重ならないですから。

ITに興味がある層のメインストリームってのは、消費係数高いんです。
(新製品にすぐに飛びつくし、そこにはお金を惜しまない。)
したがって金融資産は蓄積されないんで、資産運用に関する情報ってのも需要が無いんで発達しない。

金融資産を蓄積しているお年寄りは、現状はマネールックは使いこなせないですわな。
でも、徐々にお年寄りのITスキルは必ず改善されますよ。
僕が大学通っていた当時ですら、「インターネットの使い方」って感じの市民講座やったら、即日満員御礼が出てましたから。

答えはお年寄りがITスキルを装備して、コンパージェンスする。(つまり常識になる。)

だからマネールックのプロモーションとしては、プロバイダー屋さん、ネット証券会社、大学と組んで資産運用講座開催ってのが定石でしょうな。

裁定機会については、インド株投信で新しい裁定がモロに出ていましたよ。
(1)HSBCが新生銀行で手数料3.675 %で販売開始
(2)PCAが丸三証券で手数料3.15 %で販売開始
(3)ドイチェがイートレードで手数料1.05 %で販売開始
この間、半年ぐらいしたよ。

もちろん販売側はマネールックのことなんか、ほとんど意識していない。
いや全く意識していないといったほうが正解ですね。
販売側は極めて資本主義的に新規参入にあたり先行者より低い価格で参入するってことしか意識して無いんでしょうけど、実際に価格は裁定されてしまったわけです。
何でこんな短期間で収斂したかといえば、間違いなく複数口座を使用する障壁が少なくなったからだと僕は考えています。

(引用開始)
ところで、nicolloさんはこういったことをどうやって学ぶのですか?AICやBAIその他サイトの書き込みを丹念に読むのでしょうか?
(引用終了)

学ぶのでは無いんですよ。
丹念に読んでるだけでは駄目なんです。
実際にとりあえず使ってみて成否を決める。
駄目だったらすぐにやめればいいわけです。

例えるならオタクに接するときにパターンがモロに出ますかな。
(1)とりあえずお話を聞いてみる。
(2)自分の価値が下がると思って意識的に避ける
(3)みんなが話しかけたら、僕も話しかけよう。
(4)何があっても話しかけない。
この中でどれを選ぶかってことです。

韓国大使館にも「同等報復加えるぞ、ゴラ!かかって来い!」ってメールも書くし、
荒川静香に「フィギア選手のキャッシュフローモデルって、どうなってるんですか?巨人の2軍選手ぐらいですかね?」ってメールも流されるることを承知であえて書くんです。(^^)

もちろんリスクコントロールも必要ですよ。
最初にいきなり自分のメイン口座を登録するのは馬鹿がやることです。
でも休眠口座だったら別に何の危険も無いですよね。

セキュリティーが心配であれば、セキュリティーが記述されている場所を読まれましたか?(^^)

その上で判断されたほうが、少なくとも若者からは好感もたれます。
今の会社ではセキュリティーを名目に役に立たないジジイが、勢力を盛り返そうとしているんですよ。(^^)
判子でセキュリティーが向上するのか。コラッて感じです。(^^)

nicolloさん

なるほど、勉強になりますね。

確かに金融とITは親和性が強いくせに、どちらかに軸足を強く置く人が多いかも。IT側から見ると私は「ITに興味なくカネを溜め込んでいるジジイ」になるんでしょうな。いや、それほど間違いではないと思いますが。

セキュリティについて技術的な心配はしていません。単に「従業員がデータを横流しする」ことを心配しているだけです。これを言い始めるときりがないんですが、ybbはどうしてもちょっと…。(関係者の方ごめんなさい)

しかし確かに、ハンコでセキュリティは改善しませんわな。実印の印影だって簡単にコピーできますからね。

ところでnicolloさん。余裕ができたらうちでセミナーしてくれません? 小金持ったジジイたちにITスキルをぶち込んで武装させるという企画で。いや、ジジイの中には俺も入ってるんだけどさ(笑)。

会社の看板抜きで稼いで見たかったんですよ。セミナーいいですねー。メール送るんで打合せしましょう。

それと早速、「ybbにオタクの内部統制システムどうなってんの?」ってメール送ります。

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