新刊出来!

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

Google Analytics

  • トラッキングコード

« 福井総裁の何が悪いのか? | トップページ | 男冥利に尽きること »

2006年7月 4日 (火)

福井総裁の何が悪いのか?(2)

うお、 帰ってきたらコメントが増えとる!

コメントを寄せてくれたプロの方々ありがとうございます。それぞれ微妙に着眼点や問題意識が異なっていて、面白いですね。ひとつひとつにご返事さしあげるのが筋ですが、まとめさせていただきます。

比較的共通した意見

  1. 「村上ファンド」も「儲けすぎ」も関係なく、日銀総裁が株やアクティブファンドを持っていたことが問題。利益相反を疑われる。
  2. マスコミや政治家も、問題にするならそこを指摘しろ。
  3. これまで日銀に内部規定がなかったのであれば、これを機に議論すべき。
  4. 事後法で裁くのはただの魔女狩り。ナンセンス。

それぞれの意見

  1. 規定はなくとも疑われるようなことは避けるべきだった。クビにするような話でもないが困ったものだ。
  2. 脇が甘い。パンシャブ事件のときと同じ失敗を繰り返している。対策もお手盛り。総裁としてどうなのよ?
  3. 外貨預金のほうがインサイダーという意味ではまずいんじゃないの

これらの意見はそれぞれ違えど、考え方としてすべて筋が通っているので受け入れられます。マスコミでよくわからんロジックが堂々と展開されて気が狂いそうになっていましたが、みなさんのまともな意見を聞いてちょっと落ち着きました(笑)。

 

その上で私の意見を補足させていただきますと、私はたとえ日銀職員の運用資産を預金だけに限っても、利益相反が起こりうると考えています。なぜなら今度は過剰に引き締めを行うインセンティブが働くようになるからです。デフレになっているのに金利を引き下げないなどという弊害が考えられます。

何をやっても利益相反の疑いから逃れることはできません。ある銀行に預金をしたら「その銀行に特別な便宜をはかっているのではないか」、国債を買ったら「わざと金利を上げたのではないか」など、どの資産であれ集中したポジションを取っていれば、なんとでも疑いをかけることができます。

ですからアクティブでもパッシブでも「いくつかのファンドを買って長期投資」ということであれば、彼らの資産形成として(フルディスクローズを条件に)認めてあげても良いのではないでしょうか。今回のケースでは雲行きが怪しくなったからといって慌てて2月に解約したようですが、そのほうが余計な疑いを持たれてマズイと思います。

 

それでも利益相反を避けたいのなら・・・タンス預金あるいは当座預金ですね。
円金利が15%に上がっても、息子がグーグルのような会社を立ち上げても、いっさいの利殖を禁止すること。これならどこからも文句は出ません(笑)。

あれ? 冗談で書いてみたんだけど、これはけっこう面白いアイディアかもしれない。

  1. 決済には使えるけど利息は付かなくて、なおかつ預金保険や公的資金で全く保護されない口座を新しく制定する
  2. 日銀の職員はその口座しか持つことはできない。そしてくじ引きでまんべんなく国内の銀行すべてに口座を分散させる。
  3. インフレを起こせば日銀職員の給料が目減りする。デフレを起こせば金融機関の破綻リスクが高まり、口座を持っている職員の預金が吹っ飛ぶ恐れがある。
  4. その結果、日銀の目的である「物価の安定」と「金融システムの安定」が達成される

うーん、合理的だけどかわいそうだなあ・・・。

自分としては、政府関係者にも健全な投資の醍醐味を知ってもらいたいという希望が強いんですけどね。

« 福井総裁の何が悪いのか? | トップページ | 男冥利に尽きること »

コメント

やっぱり日銀は行ったら投資はできんから民間人って方が日本の競争力って観点から見るといいですね。
ひと財産作ったから、残りは共同体のために日銀で働くかみたいな。

事前に投資先が発表されていたら、問題が少ないかな?
(生理的に海外投資はパッシブも含めて、どーかなと思いますけど。そしたら輸出入比率が高い会社もアウトか。)

日銀職員の投資先が全て公開されてたら面白いですね。
その名も「日銀投資先指数」。
市場誘導するときには、公定歩合をよりも強力なツールになりますよ。
何しろ身銭切ってるわけですから。
「うそん、信用2階建てで買ってるよー」みたいな。

はじめまして。

私は、フルディスクローズ、短期売買の禁止で十分と考えています。アメリカ式ですね。

規制を厳しくしすぎると、優秀な人間ほど、日銀から離れていくのではないでしょうか?
性善説に頼って聖人君子の出現を期待するような規制の仕方は合理的ではありません。
どうも戦後教育の弊害か、人間性を加味した総合的な戦略やシステム構築に問題を感じざるを得ません。

今回の騒動は、根本に人間の妬みが垣間見られて素敵だな、と思いました。w

全然記事と関係ないコメントですが、
今日は風邪の引き始めのなかセミナー
お疲れ様でした。セミナー本体も勉強に
なりましたが、懇親会、二次会と進むに
つれてより興味深い話題が出て刺激に
なりました。特に「短期売買対長期投資」や
「短期売買は教えられないが長期投資は
教育可能」と言った話題は面白かったです。
それと自分の投資スタイルを徹底的に
否定する人がたまたま隣に座ってくれたの
もなかなかラッキーだったと思います。
講師の皆様によろしくお伝えください。

不適切だったらお手数ですが削除しておいて
ください。

nicollさん、evさん

自分もフルディスクローズと長期投資で規制は充分だと思います。理由は「政府関係者という理由でポジションを偏らせてしまうことが、別の歪みを生むから」です。それにはevさんが指摘するような「金融センスを持った優秀な人材が集まりにくい」ということも含まれます。

ディスクローズされていれば、nicolloさんの言うように、それを利用することもできますし(笑)。しかしどうもガチガチに縛らないと安心できない人や、別の歪みが発生することを考えない人が多いように思います。


隆太郎さん

昨日はどうもありがとうございました。
議論が盛り上がっているときにそれをBGMに寝込んでしまってすみません。

話を途中までしか聞いていなかったのですが、「長期投資派」は別に短期売買を否定しているわけではなくて、こんなことを言っていたと思います。

1. 
安全なのは日計り商い。しかしそれは一部の天才だけが勝ち残る世界。長期投資なら天才でなくても比較的安全に収益を得ることができる。(自分は頭が悪いから長期投資やっているとも)

2.
市場にある一定水準の流動性があれば、それ以上短期売買の人が増えても社会的なプラスが増えるわけではない。長期投資は社会への貢献が裏にあるので、そちらを応援したほうが良い。

私が付け加えるなら、長期投資の何が良いかというとそれは「投入する時間に対して、リターンが大きい」からです。つまり時給がメチャクチャ高い(笑)。ディーラーをやっていた頃は場中にトイレにも行けないので、集中力が鈍ったオヤジには厳しくなってきます。

しかし最近思うのは、APIなどを使って売買を自動化してしまえば、短期売買の肉体的な負担を減らすことができるようになるんじゃないかということです。余った時間を他の活動に充てるなら、社会的なプラスも減ることはありません

あ、いいこと思いついた!
これをできるシステムを開発しませんか?
それともすでにどこかがやってる?

素早いコメントありがとうございます。
風邪はこじれませんでした?

昨日の席や以下で僕がいいたかったのは、
特定の手法に肩入れしたり否定したりしないで、
その人がその人に合った手法に到達するのを
サポートするような接し方がよいのではない
かということです。

1. に関しては7割くらい同意しますが、ファンダメンタルズに基づく長期投資も誰もが学べることで
はないという点で短期売買と似たようなものだと
思います。個別株式の決算とかみても自分は正直
いってよくわからず、学ぶセンスが有るような気も
していないです。本当に長期投資のほうが短期
売買よりも学びやすいんでしょうか?己を知り、
自分に合ったことをやれというのが一番無難な
アドバイスのような気がします。(そして己を
知ることもまた難しいですが)。FRBが利上げの
やりすぎでアメリカが景気悪くなりそうなら
原油をショートしたいとかは思いますが。

2. にたいする私の反論はまだまだ日本の株式
の流動性は低いということでした。東証2部と
かJASDAQ銘柄は板がすかすかで寄り付き成行き
でも大きな注文を入れるとかなり値が飛ぶので、
もっと短期筋がたくさんいると長期の人も株
を買いやすいと思います。あの席では僕の見解
は全然伝わらなかったような感じですが。

時給がよいのは同感です。短期のいい点は、
単位時間当たりの取引回数が多いので収益
が安定する点と、複利の力が効くので年間
利回りでかなり大きい値を狙えるところ
でしょうか?ちなみに僕は損切りは1日から
1週間くらい、利食いは2週間から2ヵ月
くらいの取引で、短期というには取引期間が
長いです。長期でもないですが。自分の投資
の時給は3〜10万円くらいかー?
ジェイコムのデイトレ兄ちゃんなんかは、
年間2500時間労働で50億円稼いだとすると、
時給200万くらいですかね?なかなか時給
いいですね。

おやじにきついという点では、銀行の
為替ディーラーやってた今井雅人さんていう
人のセミナー行ったら「昔は短期だった
けど
年食ったら長期がいいね」と言っていました。

APIの件は私信で。

隆太郎さん

長期投資家は一般に年齢を重ねているせいもあって、「社会貢献」という言葉にシビレます(俺もそう)。同じ儲けなら、社会の役に立ちたいという心意気です。そしてファンダメンタルズを学べば自然に経済や経営を学ぶことになり、事業を起こしたりサポートするときに社会の役に立つという考え方が根底にあると思います。

短期取引を否定しているわけではないですが、「それを極めてカネを儲けても、最終的な満足には至らない」という直感があるのではないでしょうか。

一方で、ファンダメンタルとは関係なく収益を上げる方法はあると思います。市場参加者の一般的な心理、パターンを徹底的に分析することで、有意な戦略を見つけることはできるでしょう。そして取引コストやそれにかかる人的労力が極小化すれば、まるで札を印刷するように儲けることができるでしょうね。理論的には裁定チャンスが増えるほど収益は安定化するはずですから。

この件やAPIについて、またディープな話し合いをしたいと思います。5人ぐらい集めてバトルトークでもやりますか?

おいそがしいところコメントありがとうござい
ます。

>短期取引を否定しているわけではないですが、
>「それを極めてカネを儲けても、最終的な満足に
>は至らない」という直感があるのではないでしょ
>うか。

成功したら満足できることをやらないと意味ない
ですよね。しかし、カネ目当てに短期売買の
神髄を極めるなんてことができるんでしょうか?
何事も極めるには滅茶苦茶に動機付けされる
ことが必要ですが、普通の人は金目当てには
大して動機付けされないんじゃないかと思い
ます。金目当てだったら金増えたら辞めちゃう
でしょ?僕も金よりも相場取引で優先している
ものはいくつかあるし。

>この件やAPIについて、またディープな話し合
>いをしたいと思います。5人ぐらい集めてバト
>ルトークでもやりますか?

面白そうですね。でも、まだシステム作成の
準備に着手しただけの私には参加する
資格がないなー。コツコツ努力していきたい
と思います。

隆太郎さん

確かにテクニカルや短期トレードも、ある種の「求道者」でないと極められないと思います。そういう意味では自己充足感はあるんでしょうが、公とのつながりの中で幸福感を得られるかどうかでしょうね。

自分の方法に誇りを持って、社会貢献できるのであれば長期投資に限ることもないと思います。

>そういう意味では自己充足感はあるんでしょう
>が、公とのつながりの中で幸福感を得られるか
>どうかでしょうね

それは非常に得にくいと思います。
私信で「この本が面白かったです」と書いた本
の著者も広い意味での投資家教育をされている
と思いますが、投資家教育を始めた理由は、
「家にこもってひたすら取引と相場研究だけ
していたら頭がおかしくなったから」だった
と思います。

自分の理想的な人生のビジョンをはっきりと
持って、それに向かって投資(相場)をどう
利用して行くか(あるいは手を出さないか)という
ことについて、その人なりにある程度明解な
指針があれば、ひどく変な方向に行くことが
少ないような気がします。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1852/2490437

この記事へのトラックバック一覧です: 福井総裁の何が悪いのか?(2):

« 福井総裁の何が悪いのか? | トップページ | 男冥利に尽きること »

フォト
無料ブログはココログ

スポンサードリンク