週末にネットで盛り上がっていたネタに、「中国人民解放軍が亡命中のチペット人を射殺」という映像がありました。チャイナウオッチャーたちはすでに1週間前から知っていたネタですが、Yahoo Japanや2ちゃんねるのトップに掲載されたのでコアな人でなくても目にしたかもしれません。それについて、自分が考えたことを書きます。
まだ見てない人は、ここで下準備
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今回のネタの背景がよくわからない人は、まず下のリンクにあるマンガを読んでください。中国によるチベット侵略、民衆への弾圧、山岳亡命ルートや中国山岳部隊についてすぐ理解することができます。
ゴルゴ13 第119巻 白龍昇り立つ
(途中まで無料で読めます)
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http://www.leed.co.jp/www3/contents/CONISBN4-8458-0119-1.htm
日本で最初の報道は産経新聞の記事(2006/10/13)
http://www.sankei.co.jp/news/061013/kok011.htm
インターナショナルヘラルドトリビューンの記事
Romanian TV station releases video said to show Tibet shooting
そして話題になっている動画はこちら。ルーマニア人カメラマンが登山中に撮影し、ルーマニアのテレビで放映されて世界に広まったようです。
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中国人民解放軍が亡命中のチペット人を射殺
http://www.youtube.com/watch?v=hXC5RxhZUYw
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まあ私は投資家ですから、このような映像を見てもすぐ鵜呑みにはしません。何事も疑ってかかるのが投資家の性癖というか、職業病みたいなもんです。
極端なことを想像すると、たとえばこの映像のタイトルを「日本軍が亡命中の沖縄人を射殺している!」というように改変し、ナレーターもそのように解説してテレビで放映したとします。それを見て頭に血が昇った外国人が「日本人はひどい!すぐに沖縄を解放して独立させろ!」とあなたに詰め寄ってきたとしたら、迷惑この上ないでしょう。「これは嘘だって。沖縄には雪が降らないんだよ」と弁解しても、それで納得してくれるかどうかはわかりません。その結果どんなにばかげた捏造でも、「日本人は悪魔のような連中だ」という印象だけを残すことになります。
これはまさに中国共産党が日本に対してやっているプロパガンダの手口です。自分たちが国共内戦・大躍進・文化大革命で殺した何千万もの自国民を、すべて日本のせいにしようとインチキ写真・インチキ本・インチキ記念館を使って世界中に宣伝しています。自分はそれを知っているからこそ、こういった映像を見ても鵜呑みにはしない習性が身についてしまっているのですな。
ただ今回の映像については、中国共産党がこれまでやってきたことや、その他周辺情報を積み重ねて考えるとかなり信憑性の高いスクープと考えます(だから、素直に憤っていただいて結構です・笑)。何よりも日本の(自称)報道機関が「難民が集団で攻撃してきた」という中国共産党の言い分をそのまま載せていることが、隠せなかった事実であることを物語っています。難民が無抵抗のまま撃たれる映像が出回っていることを知らないか、あるいは知った上で情報が拡散するのを防いでいるのでしょう。
このような映像を見ると、欧米のジャーナリズムはちゃんとしているなあと感じます。それからこの映像が流れること自体、国際情勢を見る上で大きなポイントだと思います。日本のほとんどのメディアは中国様・韓国様に逆らうのはタブーですから、今回の事件もアリバイ作りのためにさらりと流して終わりでしょう。この映像をテレビで流し、討論するようなガッツのある番組は、関西にひとつあるかどうかです(笑)。
こうやって虐殺されているのは今はチベット人であり、弾圧されているのはチベット仏教です。しかしこれを許せば「台湾人」→「沖縄人」→「日本人」とエスカレートすることは目にみえています。中国の国内問題だからと言って許していると、台湾や沖縄のように「勝手に国内認定」されて、独立を守ろうとすれば反逆者として始末されるようになります。
彼らが台湾に対して勝手に作った「反国家分裂法」というものがありますが、それがいつ日本に適用され、「国内問題」にされてしまってもおかしくないわけです。なお悪いことに中華人民共和国は国連の常任理事国ですから、国際社会が非難したところで拒否権を発動されて終わりです。外野を黙らせたら、あとはチベットや東トルキスタンのように「反テロ」の名目で独立を守ろうとする人間をじっくり始末することができます。
中国の古典を読むとわかりますが、彼らは殺し合い・騙し合いの歴史の中で、何十年もじっくりと時間をかけて敵を弱らせ呑み込んでいきます。「敵国から愚か者が来たら歓迎し、賢者が来たら冷遇せよ」という六韜のような考えは日本にはあまりなじみがありません。また「仲直りしよう」と酒宴に招いて皆殺しにするとか、邪魔者を毒殺するという文化もありません。しかし彼らにとってはそれが普通であり、やられるほうがアホなのです。
中国共産党がなぜ宗教を弾圧するのか理解できない人のために、ちょっと説明しましょう。井沢元彦さん原作のマンガ「そして中国の崩壊が始まる」では、どうして中国が先進国になれないのか、その根底にある思考回路・宗教観をわかりやすく解説しています。
- 中華思想には一部のエリートが愚昧な民衆を指導するという考えが根底にある。民衆(特に農民)たちが宗教をよりどころとして一致団結すると怖いから、そうならないようにあらかじめ宗教を禁止している。
(解説:確かに中華王朝の崩壊には飢饉と宗教がつきものだ)
- 共産主義は共産党以外の権威を認めない。「宗教はアヘン」として禁じている。
(解説:まあ共産主義がアヘンみたいなもんだし、シャブ中がアル中を嫌うようなものか。ちなみに俺はアル中の味方ね)
- 中国の文化(≒儒教)には、「万人平等」「死後の救い」という概念がない。悪人は死んでも救われず、永久に悪人のまま。だから仏教・キリスト教・イスラム教などとは相容れない。
(解説:どうりで彼らは自分の間違いを認めないわけだ。認めたが最後「永遠の悪人」にされちまうもんね。ということは、いったん謝ってしまった日本人はこれから永遠の罪人として唾を吐きかけられる立場になったわけだ。どうしてくれんだよ! M山!K野!)
これらの話がわかれば、なぜ中国共産党が靖国について口出ししてくるか理解できると思います。
- A項戦犯が死んでもその罪は消えない。
- それを祀っている靖国は犯罪施設。
- 戦争の罪を認めて自ら「永遠の罪人」であることを受け入れた日本の首相が、その犯罪施設に足を運ぶとはどういうことだ?
「中国様のご機嫌が悪くなるから、靖国に行くのはやめようよ」という人々は、「死んでも罪は消えることなく」「日本は永遠の罪人である」という彼らの歴史観・宗教観を間接的に認めたことになります。
これはまさに小泉さんが言う「心の問題(生死観・宗教観)」で、他人にとやかく言われる筋合いはありません。しかし彼らの内政干渉に迎合する連中のおかげで、今では中国国内で「キリスト教徒」「イスラム教徒」「仏教」などを弾圧しているのと同じ感覚で、日本の「神道」を否定しようとしています。譲歩したことで攻撃を避けるどころか、さらなる攻撃を招いているのです。
チベットのように、自分を守ってくれる国を持たない民衆は悲惨です。仲間が撃たれても、自分が生き延びるために黙々と逃げ続けるしかない。運良く亡命できれば良いが、その先にも追っ手がやってくる。捕まればもちろん投獄され、そのまま行方不明となります。
他にも東トルキスタンや内モンゴルでも、民衆や宗教への弾圧が続いていると聞きます。まあ貴州省人口の半分(1900万人)が砒素中毒でも気にしない国ですから、エリート以外の大衆や少数民族なんか本当にどうだっていいんでしょうな。
少数民族には満足な教育も職も与えられず、子供たちは「共産党万歳!」と言うまで徹底的に「教育」させられる。デタラメな歴史を教えられても疑問を持つことは許されない。運良く留学できても監視が付いていて、党の見解と異なる発言をしたらすぐ本国に密告される(あの人たちはあんなに大勢いるのに、意見はひとつしかないんだよ。気持ち悪いよな)。そんな国と「友好関係」を結ぶなんて、気が狂っているとしか思えませんよ。
第二次大戦前の欧州では、ヒトラーに対して周辺国が宥和的な態度を取ったことにより、結果的にあのような戦乱を引き起こしました。そして今アジアで、こうしている間にも戦乱の芽がすくすくと育っているのを感じます。
全体主義者を支援して、自分たちの生存の危機を招いているのは日本の政治家・官僚・マスコミ・財界-----そしてもちろん、我々国民も間接的な支援者です。そのことを感じ取っている人がどれぐらいいるのでしょう?自由主義諸国で全体主義国家を封じ込めていかなければ、台湾そして日本がこのチベット人たちのようになるのは時間の問題です。
全体主義者に屈しない強い日本こそが、
アジアを安定させると私は考えます。
続報1 時事通信社:2006年10月24日
中国兵に銃撃されたチベット族の子どもたち、恐怖を語る=インド
続報2 口では友好を唱えながら、侵略する気マンマン
尖閣諸島へ不法上陸者を送りつけて、ご丁寧にも中国政府が領有権を主張する援護射撃。鉄砲玉を送って騒ぎを起こしたいってか?それとも安倍政権のヘタレ度テストかな。
香港の反日団体、尖閣諸島へ上陸目指し漁船で出航(読売2006/10/22)
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中国 釣魚島上陸者の安全を脅かさないよう日本に要求(2006/10/22)
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中国外務省の劉建超報道官は、22日北京で、「中国は、日本が釣魚島上陸者の行為に冷静に対処し、中国人と中国の船舶の安全を脅かさない要求する」と述べました。
劉建超報道官は、記者のインタービューに答えた際、「釣魚島などの島しょは昔から中国の領土であり、中国はこれらの島の所有権を持っている。中国政府は断じて主権を守る。中国は、一貫として対話を通じて釣魚島問題を解決すると主張している」と語りました。
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