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2007年2月26日 (月)

6カ国協議の裏側(3)-日本人へのメディア工作が効かなくなってきている

前の記事で書きましたが、日本のメディアが「孤立するぞ!北を支援しろ」というキャンペーンをやっているのとは裏腹に、一般庶民のほどんどは「約束したってどうせまた破るんでしょ」と覚めた目で見ています。

それは当たり前です。94年ぐらいに核廃棄を約束して重油だの食料だの援助をもらっておきながら、核兵器を開発し続けてミサイルを乱射したわけですから。誰も信用しません。

朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)外務省
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaku/kedo/

北朝鮮へのコメ支援に関する外務大臣談話(外務省:紅乃傭兵)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/07/dko_0630.html

 

「援助しろ!」と言っている人は記憶力あるんですかね? それとも見返りがおいしくてやめられないんでしょうか。まさか過去の経緯や条約を知らずに言っているとは思えないのですが、ボケたことを言っている政治家や評論家を見ると問い詰めてやりたくなります。

  1. これまでずっと約束を破られてきたのに、今回の協議がうまく行くという理由は何ですか?
  2. 「大丈夫だ。今度は約束を守らせる」と言うのなら、あなたが連帯保証人になってくれるんですね。書類を用意しますので、相手が約束を破ったらあなたが私財を提供して損失を補填してください。
  3. 「問題は棚上げして国交正常化をすべき」と言ってますが、1965年に締結された日韓基本条約は破棄するのですか? 朝鮮半島でただひとつの国家は韓国で、北朝鮮はその一部を不法占拠している武装集団と位置づけた条約でしたよね。それでも別にいいんですよ、韓国政府から今の価値で10兆円ほどの経済協力金を返してもらいますから。
  4. ほうほう、日韓基本条約は破棄しないのですか。では、そのときに朝鮮半島との補償問題は「最終的かつ完全に解決」してますから、国交正常化にともなう支援はナシですよ。どうしても欲しいなら韓国政府からもらってください。もう遣い込んじゃったそうですけどね。
  5. それでも「支援なしでは済まされない。地域とのつきあいもあるから」とおっしゃりますか。じゃ、俺はあなたの家の近くに引っ越そうかな。毎日タカリに行きますよ。「地域とのつきあい」がありますから経済支援してくださいね。

 

日本のマスメディアは、本当に中国・韓国・北朝鮮に頭が上がらないようですね。おかげで私はあまりテレビを見なくなって、運用成績もすこぶる好調です(笑)。ただし気になるのは、普通の人がどうでもいいことで目くらましされているのではないかということです。

ちょっと前に柳沢厚生相の「女は産む機械」発言が連日騒がれてました。聞く人にとっては不愉快なんでしょうが、機械に例えられてそんなに噛み付きますかね。私は家で「キャッシュマシンさん。今月のお金を吐き出してください」と言われますけど、「金づる」と呼ばれるよりマシです。 

それはさておき、あの騒動はもっと大事なことを隠そうとしていたことが明白です。つまり民主党の国会議員が、総連系の企業から違法献金を受けていたことを騒がれて欲しくなかったのです。

角田参院副議長が辞任 献金不記載で引責(2007/01/27:中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20070127/mng_____sei_____000.shtml

近藤昭一議員側へ320万 総連系企業から献金 民主・愛知3区(2007/02/02:読売新聞)
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/070202_4.htm

このままだと民主党が責められので、テレビが他のどうでもいいことばかりを取り上げて話題をそらす。その間にうやむやにするといういつもの手口でした。

しかしネットをやる人たちが増えて、なかなか忘れてもらえなくなっているようですね。いまだに「日経新聞さん、富田メモの検証まだー?」なんて書いているひとたちがいますから。

 

そうそう、笑える日本のマスメディアといえばこんなのもありました。

中国製のデブリが悪いなら、ミサイル防衛で出る米国製デブリも非難されなければならない。(2007/02/08:毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/kaneko/news/20070208dde012070032000c.html

これは笑うよなあ。
「殴るのが悪いというのなら、それに抵抗するほうも非難されなければならない」
「泥棒が悪いと言うのなら、盗みに入られた家が鍵をかけたことも非難されなければならない」
もうメチャクチャですがな(笑)。

日本の一部新聞は

  • 中国様に記事を毎日送ってご承諾をいただいているとか、
  • いやいや実は編集長が新華社や人民日報から出向しているのだとか、
  • あるいはそもそも日本人が書いていないんだから共感をまったく得られないのもいたしかたない

とか言われていました。それを信じてしまいそうなナイスフォローです。

衛星破壊とMD(ミサイル防衛)が同罪なら、MDに反対していた平和団体・反戦団体は中国に抗議してよさそうなもんですけど、どうして黙っているんですかねえ。旧正月で里帰りしてたとか?(笑)

 

このように、日本のメディアが決して公正でないこと、無知や記憶がないのであればまだしも確信犯的に情報を捻じ曲げていることがかなりバレてきました。ネットでの情報交換が活発になって、ネットをやらない人たちにまでその「暗黙知」が広がりつつあります。おかげでカモである日本人を騙しにくくなってしまったのです。

それで困った中国・韓国・北朝鮮・その他日本のサヨクたちは、もっと騙しやすい外国人にうそを吹き込むことに力を入れ始めました。プロパガンダの主戦場が、日本国内からむしろアメリカやその他の同盟国に移ってきた感じです。

(続く)

2007年2月24日 (土)

6カ国協議の裏側(2)-各国のスパイ活動が活発化

(続き)

まあ、過去に何度も約束を破っている北が相手ですので、先にカネを出すアホはいないでしょう。日本のマスメディアが「6カ国協議は今度こそ成功する!」と言いふらして必死に援助させようとしているにもかかわらず、日本国民はほとんど期待していないようです。

6か国合意も、北の核解決期待できぬ79%…読売調査http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070220it15.htm

 

そんな目で見てゆくと、最近は「おおっ!やってるやってる」という記事が多いんです。スポーツやお祭りみたいな爽やかなものではなく、マニアにしか理解できないスパイ組織の暗躍です。

たとえば、台湾に関する記事もそうです。日本ではメディアが中国様へ土下座している関係上どうしても小さな扱いになってしまうのですが、けっこう派手にやってます。

まず、台湾の要人として来日するにもかかわらず、中共政府から日本政府になんのクレームも来ず、それどころか大新聞がこぞってインタビューしてくれる台湾国民党の馬英九主席。まあ皮肉はさておき、「中国共産党が民主的な手続きを踏んで台湾を併合するための切り札」として、韓国ブームのようにムリヤリ持ち上げられている政治家さんです。この方が起訴されて一瞬ヤバいことになりました。

台湾:国民党の馬英九主席を横領罪で起訴(2007/2/14:毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070214k0000m030064000c.html?in=rssw

「イケメンで大人気」とのことですが、この顔でイケメンならその辺のおっちゃんはみんな世界大統領だよな・・・思っていたら、娘婿のインサイダー疑惑等で先に苦境に立っていたライバル民進党の陳水扁総統がさらに苦境に!

陳総統の弁護士が不審死(2007/2/16)
http://www.naruhodo.com.tw/news/search.php?page_num=0&no=4227

イヤほんと、ただの汚職ではなく国の存亡がかかっていますからね。どのスパイ組織も必死です。工作に失敗したら自分が殺されちゃうし。

  

一方、日本国内でも地味にやっています。

旧防衛庁情報漏洩、元技官6日書類送検・窃盗容疑認める(2007/2/06:日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070206AT1G0504M05022007.html

 

中国様に技術・資金・情報を差し上げることはこれまで見逃されてきたのですが、ずいぶん厳しくなってきた様子です。日本のメディアがいくら隠しても、隠し切れなくなってきました。ヤマハ発動機の自動航行ヘリ輸出に絡んだ3人の逮捕は、「これからは容赦しない」という警告でしょう。

中国側から執拗な要請 無人ヘリ事件、ヤマハ発幹部ら3人逮捕(2007/2/24:iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/40559/

和製ヘリが生物兵器運ぶ悪夢…国賊企業の利敵行為(2007/2/24:東アジア黙示録)
http://dogma.at.webry.info/200702/article_22.html

 

大手メディアは、「ヘリのスペックは規制対象以下だった」「経済産業省の許可はもらった」ということで抗弁しています。しかしここでの問題は、この事業部が「ヘリの代金以外に数千万円のカネを、人民解放軍の関連企業からもらっていた」ということです。

罪状は「外国為替管理法違反」ということになっていますが、日本ではスパイ防止法がないので他の法律で捕まえるしかないのです(田中角栄氏と同じ)。つまり「スパイ行為は許さんよ」というメッセージです。

 

特に昨今、日本政府はヨーロッパに対して「中共に武器を売らないでくれ」と要請しています。その日本が中国に軍事転用が可能な技術・資金を与えていたらどう思うでしょうか?

「俺たちが中国に武器を売ってもいいんだよな。安全が脅かされるからとか言いながらオレたちの輸出はやめさせておいて、日本が自分の製品を売るなんてその手は喰わねえぜ」

と思うでしょう。そうなると台湾も日本も、自分を含む先進国のカネと技術で共産主義に征服されることになります。バカですねえ。

 

これまでは、たとえば電機会社に勤める技術者が週末だけライバル会社にこっそり「指導」しに行き、そのお礼としてお小遣いやお姉ちゃんをいただくことに対してそれほど厳しい目は向けられませんでした。しかしそれが国の経済競争力や軍事力、ひいては国の存亡に影響するということで許されなくなっているのです。

相手のほうも必死です。自力で技術を開発できない以上、内通して盗み続けてくれる人がいないとそこで追いつけなくなってしまうのですから。で、これまで利用してきた相手に「あんたがこれまでやってきたことはスパイさ。バラされたくなかったら、これまで以上にがんばるんだな」というプレッシャーをかけていることでしょう。

裏切り者にハッピーエンドはありません。裏切りがバレて仲間に裁かれるか、用済みになって敵に処分されるか、その時期が早いか遅いかの違いだけです。そんな大事になるとは思わず気楽な気持ちで横流ししていた人たちは、いまごろ震え上がっているかもしれませんね。

 

私にしても、国防について意識するようになったのはここ5年ぐらいです。それまでは
「ケンカなんてやめて、みんな仲良くしようよ」
と考えていた気のいい兄ちゃんでした。

しかし昨今の情勢を考えると、「気のいい」だけで生き残れる時代はとっくに終わってしまったように思います。

情報をいかに集めて、いかに統合するか

それを真剣に考えないと、貧乏になるだけでなく命さえ失ってしまうのです。

 

・・・うーむ。「資産運用のカラクリ」シリーズで、そのあたりをカバーしたほうがいいのだろうか?(続く)

2007年2月22日 (木)

6カ国協議の裏側(1)-北朝鮮が攻めるとしたら中国か?

遅くなりましたが今月の6カ国協議(6者協議)についてまとめます。

というのも、それ以降も地味ながら関連記事がざくざく出てきているからです。それらを別の事件だと思っていると気づかないでしょうが、事態は水面下ですごい勢いで変化しています。

たとえばここのところ企業が業務停止命令を食らったり、脱税や税理士法違反で捕まったり、サギ会社が摘発されたりする事件が増えています。この中で少なくない部分が、北とそれに絡んだ裏社会への締め付けではないかと考えています。日本社会は裏も表もズブズブに侵食されていたりするのですが、その中で国益に反する(と今の日本政府が考えている)行為が許されなくなってきたという感じです。

 

ではまず、今回の協議の内容をまとめましょう。

2007年2月の合意内容。まとめ
===========================
中国 「北は核廃棄。みんなで経済支援。これで円満解決アル」
日本 「ふざけんな。拉致を解決しろ」
露   「ロシアは払わない。韓国が払う」
米国 「米国は払わない。韓国が払う」
韓国 「ガビョーン!!!」
北   「核廃棄はしない。一時休止だ。経済支援おかわりっ」
中国 「アイヤー! 面子丸つぶれアル!」
===========================

 

日本のメディアでは
「米国は譲歩、日本は孤立」
「バスに乗り遅れるな!経済支援しろ!」
の大合唱でしたが、日本政府は一貫してブレてませんね。国連非難決議のときと同じように、日本のメディアを動かして譲歩・支援させようとしたのがまたもや失敗したもようです。まあ、これについては後で詳しくやりましょう。

一方で、「米国共和党は中間選挙で負け、戦略見直しを迫られている。だから北に歩み寄って譲歩した」ということも言われています。それもありえない話ではないのですが、戦略としてはあまり良くありません。というのも、ここで北に譲歩して金融制裁やテロ国家指定を解除したら、

核を持たないと難クセつけられて殺されるけど(フセイン)、
核を持てば体制が維持できて援助までもらえる(金正日)

という前例しか残らないからです。こうなれば、世の中の独裁者はみんな核を持ちたがります。

日本のメディアは「北が核を持ってしまったのは仕方がない。問題はそれが他国やテロリストに拡散することだ」と言って問題点をずらそうとしています。きっと「北の核保有は問題ではないから見逃してあげましょう」という論調に持ってゆきたいのでしょう。

しかし、北から他に核が渡ることだけを止めてもどうしようもありません。「その場で見つからなければ無罪。むしろ制裁を緩めて援助までもらえる」ということになれば、他国もアメリカの目を盗んで輸入したり、自力開発しようとするからです。

みんな一斉にやれば全部はつかまりませんから、独裁者がギャンブルする価値は充分にあります。北だけをマークしても今度はパキスタンがこっそり輸出しちゃったりなんかして・・・。ということで、北の核武装を見逃せば世界的な核武装ブームを誘発するのではないかと考えます。

アメリカは日本の次に外交が下手な国かもしれないので、間違ったメッセージを発するのではないかと多少の不安はあります。今のところは致命的な失敗はしていませんが、引き続き注視しておいたほうがいいでしょう。

 

そもそも私は6カ国協議(6者協議)が何のために開かれているのか、昔から疑問でした。国連安保理で北を吊るし上げさせないための茶番劇でしかないと考えていたのです。しかし昨年7月のミサイル実験で国連安保理の非難決議が通ったことで、時間の経過が日米に味方するようになりました。つまり、6者協議がグダグダになって喜ぶのは日米のほうになったような気がするのです。

北がこのまま援助を受けることができずに核開発が足踏みすれば、その間に日本は憲法を改正したり、スパイ防止法を成立させたりする時間を稼げます。最近でも北に送金したジンギスカン屋を摘発したり、朝鮮総連神戸本部をガサ入れしたり、主に税金の方面から締め付けにかかっています。

 

この意味がわからない人たちのために説明しますと、これまでは総連傘下の会社に対して、日本の国税当局はタッチすることはできないと言われていました。つまり日本の徴税権がなく、代わりに朝鮮総連に税金のようなものを払い、それが北朝鮮に送られていたわけです。

ここのところ連続している「脱税」「税理士法違反」「免税扱いされている不動産への課税」は、日本が本来持っている徴税権を回復して行使しているだけです。しかしこれは昔を考えれば大変な出来事で、例えるのであればアル・カポネを脱税で追い詰めるエリオット・ネス(映画「アンタッチャブル」の主人公)が登場したということでしょう。

そしてアメリカもここは時間を稼ぎたい。イラクもイランも片付いていないからです。本当は北を片付けるとイランも楽になるのですが、大統領と議会、国務省と国防総省など、様々な軋轢があるようです。だから北に対する制裁を弱めたりしなければ、時間だけ経過するのは最悪ではないと考えられます。

拉致被害者の救出は遅くなってしまいますが、援助したって救出できないのだから制裁しましょうということで、家族会も同意してくれていると聞いています。すると、時間が経って苦しくなるのはむしろ北のほうとなります。

 

一方で目を中国に転じると、どうやら中国政府は宇宙空間での衛星破壊実験を知らなかった模様です。つまり軍部が勝手にやったことのようであり、胡錦濤の言うことを聞かずに日米欧の先進国を相手に挑発を続けているわけです。

私もつい最近知ったのですが、北は上海閥や中共軍部と仲が良く、今の主席である胡錦濤とは仲が悪いそうです。どうりで安倍首相が胡錦濤を訪問したときにミサイルをぶっ放したわけだ。ようやく謎が解けましたよ。

中国の現状(推定)
============================
胡錦濤
   vs
江沢民(上海閥・軍部) with 北朝鮮

============================

そんなことを書いているうちにまたもやキナ臭いネタが転がってきました。
   ↓↓↓
元核問題担当大使、国家機密漏えいで拘束…中国(20070222)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7000/news/20070220id25.htm

2005年6カ国協議の中国代表が逮捕されたわけですから、ただ事ではないでしょう。
これは、北に便宜を図った高官が追い落とされたかな? 
かの国での失脚は悲惨ですからね。たいがい行方不明になって、次に見るのは死亡記事だし。

 

このような状況を考えると、北が暴発するとしたら日本に対してでなく中国というシナリオもありえます。韓国に攻め入ったら中国に背後を衝かれるのが恐い。しかし中国に攻め入っても韓国は背後から攻めてはこない。むしろ援助してくれるかもしれないわけですし。気がつくといつの間にか日本やアメリカも北を支援してたりして(笑)。

このことを考えて安保理決議を通し、中国韓国を真っ先に訪問したのだとしたら、安倍首相は天才と呼べるでしょう。

そんなことを考えながら、続けて整理してます。

2007年2月21日 (水)

外貨証拠金取引-ルール通りの雑所得課税が始まったか?(2)

前回のコメント欄で有用なやりとりがありましたので、まとめがてら皆さんにシェアしたいと思います。

 

まず、月光さんから「くりっく365」を教えていただきました。ありがとうございます。そういえば他の投資家さんから昔ちょっと聞いたことがありますが、すっかり忘れておりました。http://www.click365.jp/point/index03.shtml

税率:           一律20% (雑所得は最大50%)
損益通算:        他の先物等との間で認める(雑所得には
                 ない特典) ただし「カラクリ1」で指摘した
                 とおり、(金や原油などの)現物とは
                 通算できない
損失の繰り延べ: くりっく365における取引に限って3年間認
                 められる(雑所得にはない特典)

確かに、これならかなり優遇されていますね。抜け目のない投資家であればすでにこちらにシフトして、対応済みということでしょうか。

 

ただ、それもまた別の歪みを生んでしまうような気がします。同じ商品でもどこで取引したかで税制が違ってしまうわけですから、業者間の競争力に影響を与えてしまうのです。

良く調べてみると、「くりっく365」は東京金先さんがやっているんですね。ということは東証や大証と同じく、準公的機関であると。取引所取引と場外取引で税制が違うことはしばしばありますから、個人の為替取引をなるべく集中させるために特別に優遇しているのかもしれません。

本当は、株と同じように市場集中義務を課したいところなんでしょうか。しかし世界中で24時間相対取引されているFXを「東京金先だけに集めろ」と言っても鼻で笑われるので、国内だけでも何とかしようと税制を優遇しているのでしょう。その結果、奇怪な税制が一段とパワーを増したと(笑)。

東京金先さんがいくら公的役割を背負っていると言っても、数ある取引所のひとつに過ぎません。雑所得の苛烈さを弱めようとして特別扱いしていただいているのは感謝いたしますが、公正な競争を阻害しているという意味ではあまり良い方法とは思えませんね。将来的にはぜひとも、税制のほうを考え直していただけたらと思います。

 

一方で、参加している業者さんが10社程度にとどまっていることが疑問に思えてきます。大口でFXをプレイする投資家にとっては、どう考えても「くりっく365」が有利です。顧客を逃がさないために参加が必須になってしまうような気がするのですが、どうしてすべての業者さんがこれに参加しないのでしょうか?

金先の会員になるのはコストもかかるし手続が面倒だというのはわかります。あるいは納税は投資家の責任だし、これまでFXの雑所得が狙い撃たれることもなかったので、不利な商品であることに顧客が気づくまでは放っておこうという考えもあるでしょうね。さらには単純に、取引所を通すと利ザヤが減っておいしくないとか。

ということは、こういった違い(有利・不利)を今まで意識することがなかった投資家が「くりっく365」に鞍替えし、客の流出を止めるために業者も「くりっく365」に急いで参加するという現象がもしかして見られるということでしょうか? 今後の参加業者数に注目したいと思います。

 

ちなみに、日本人でも海外でFXをやれる業者さんはたくさんあります。しかしどこで取引しても、「くりっく365」以外は雑所得になるでしょう。今はチェックが甘いかもしれませんが、200万円以上の送金はすべて把握されているはずですから、その気になれば調べられると思いますよ。

今回の件は「キッチリ納税しねえと、いつでも挙げてやるぜ!」という警告かもしれませんね。

2007年2月18日 (日)

外貨証拠金取引-ルール通りの雑所得課税が始まったか?

読売新聞を見ていたら、一面に「おや?」という記事が・・・。

***********[ 引用開始 ]***************

外為取引で追徴100人、申告漏れ半年で計20億円(2007/02/18)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070218i101.htm

個人投資家向けの外貨金融商品として人気の高い「外国為替証拠金取引」(FX)で多額の利益を得ながら税務申告を逃れたとして、投資家が国税当局から相次いで追徴課税されていることが分かった。昨年12月までの半年間だけで100人を超え、申告漏れ総額は約20億円に上るとみられる。
(略)
税法上、外為証拠金取引で生じた利益は、個人の場合は雑所得として他の所得と合わせて課税対象となる。給与収入が2000万円以下のサラリーマンでも、外為証拠金取引を含む副収入が20万円を超えれば、確定申告が必要だ。
 ところが、関係者によると、申告漏れを指摘された投資家のほとんどが、外為証拠金取引による利益を全く申告していなかった。他人名義で取引する悪質な例もあったという。(略)
追徴課税された投資家の中には、業者から「税務署に書類を提出しないので申告しなくても分からない」などと言われた人もいた。外為証拠金取引では大きな損失を被ることもあり、「過去の損失と相殺すると利益はゼロだ」と判断して申告しなかった人もいるという。

***********[ 引用終了 ]***************

 

予想されたこととは言え、「ついに来たか」という感じですね。2003年に出版した資産運用のカラクリ① 投資と税金篇では、個人投資家にとって雑所得がいかに恐ろしいものであるかを実例を使って繰り返し説明しました。(余談ですが、今月第12刷の増刷が決定しました。いつもご愛読ありがとうございます)

たとえば雑所得になる投資商品で、ある年に1億円損したら何の救済もありません。では次の年に1億円儲けたらどうなるかというと、半分の5千万円が税金に取られます。前の年の損失を考慮して、税金を負けてくれるということはありません。通算すれば損益はプラスマイナス1億円でチャラなのに、投資家は税金の5千万円だけマイナスになるんです。いわゆる損失繰り延べのトリックです。

        1年目    2年目     合計
雑所得   -1億円    1億円       0
税金        0  -5千万円  -5千万円
合計    -1億円   5千万円  -5千万円
 

この本では第6章の最後に、

今はこれらの税制の違いについてみなさんが強く意識することはないでしょう。しかし国としてはなるべく多くの税金を取るために、将来的に(雑所得として課税される)外貨預金を狙い撃ちすることは充分ありえます。今はチェックが甘いからといって、わざわざ税制上不利な商品をもっておくこともないと思いますが、いかがでしょうか。

という問題提起を行いました。また第9章では、

純粋に経済的な話をすると、こういった証拠金取引はどえらく有利です。・・・(しかし)デリバティブ取引の利益のほとんどは雑所得であり、個人投資家は不利である。

と結論付けました。

正直、投資収益を雑所得にして損益通算や損の繰り延べをできないようにしてしまうのはフェアでないと今でも思っています。そんなことをされたら、ヘッジとしても投機として道具として使い物になりません。読売新聞からの引用の最後にあった「過去の損失と相殺すると利益はゼロだ」ということが真実であれば、課税しないでもらいたいのです。

 

しかし現状のルールでは、雑所得は個人投資家にとって鬼門です。そしてこれまでお目こぼしをいただいていたものが、そういうわけには行かなくなったということでしょう。100人で20億円ということはひとり2千万円の追徴額ですから、強烈ですよね。

どうしてこんなことが起こったかということですが、恐らくこれまで無法地帯であった外貨証拠金取引(FXマージン)が規制されるようになり、当局が顧客の損益を把握できるようになったのではないかと思います。で、大儲けしている投資家を洗ってみたら「こいつら税金払ってねえじゃないか」ということが発覚したと。

 

この事件が持つインパクトを考えてみました。

  1. レバレッジを効かせて大きくFXマージンをやっていた投資家が、ほとぼりが冷めるまでポジションを閉じるかもしれない。そうなると、円キャリーのプチアンワインドが起こることになり、ちょいと円高に振れるかも。
  2. ずっと円安が続いているので、大口の外貨預金でも儲かっている人もいるはず。その人たちも狙われるかも。この場合は外貨MMFに乗り換えるだろうから、為替へのインパクトはゼロ。

1のインパクトは限定的だと思うのですが、ちょうどプラザ合意以前の円安になりG7でそれが取りざたされるという報道もありましたし、逆指値が発動してドミノ的に広がるとバカにできないかもしれません。

しかし今まで税金を払っていなかった人たちが、一部の投資家が課税されたからといって素直に手仕舞うかどうかも不明ですよね。バレないことを祈りながら売買を続ける人が多いかもしれませんし。

 

正直よくわかりませんけど、円安是正のきっかけになるかどうか注目しておこうと思います。本当は税制のほうをフェアにしてもらいたいんですけどね。

2007年2月12日 (月)

G7、円安是正に言及せず。代わりに人民元へ注文

おろろ? 何だかG7の風向きが妙な方向に・・・。

噂された「日本に対する円安是正圧力」がそれほどでもなく、中国様の人民元が槍玉にあがったようです。

******* 産経新聞より引用 *****************

為替問題では、「為替レートは経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映すべきで、過度の変動は望ましくない」とする従来のG7声明の表現を踏襲し、円安是正には言及しなかった。日本にとっては、円高を招く利上げ圧力が回避された形だ。一方、中国・人民元に関しては「実効レートが必要な調整が進むように変動することが望ましい」と強めの表現を盛り込み、人民元のさらなる改革の早期実施を促した。http://www.sankei.co.jp/keizai/kseisaku/070211/ksk070211000.htm

**********************************************

実は私、この「欧州からの円高是正圧力」というやつは、日銀が欧州の中央銀行に頼んだ「黒目のガイアツ」ではないかと思っていました。というのも、日本と欧州の輸出入はそれほど日本有利に傾いておらず、理由としては弱いなと感じていたからです(貿易金額ベースの話です。数量や受注には影響が出ているかもしれません)。

しかし「欧州が円安・ユーロ高を嫌がっているよ」という形で利上げをすれば、日銀は外圧を利用して政策のフリーハンドを得る。欧州は輸出業者に対してメンツが立つ。おまけに円キャリーがパンパンに膨れ上がる前に流動性を絞ることができ、ヘッジファンドが無茶しないよう監視を強める「予防注射」にもなるから三方一両得になるだろうと思っていたんです。

いやホント「ヘッジファンドについて、「警戒が必要だ」との認識を示し、将来の金融市場のリスク要因になり得ると指摘した。」なんて言っているぐらいなら円の金利を上げろって。まあ投資戦略はそれほど変わらないし、収益率やボラティリティが不均一になればオプションの使い手が有利になるから俺はラッキーだけどさ(笑)。

 

これで日銀の利上げがなくなったわけではないのでしょうが、表舞台で日欧がやりあうことは避けたようですね。代わりに人民元を槍玉に挙げるとは、もしかしたら例の衛星破壊実験で「G7は自由主義諸国のリーダー。だから全体主義国は仲間に入れてあげないよ」という原則に立ち返ったのかもしれません。冷戦再び、ですな。

しかも日本代表の尾身財務相なんか、中国の発展途上国に対する融資を批判しようとしていたみたいだし。これは実現しなかったのかな?

************読売新聞 2007/02/10 より引用*****************

尾身財務相、G7で中国の無秩序融資を批判へ

中国は急速な経済発展に伴うエネルギー需要に対応するため、政情不安や人権抑圧などの問題があるスーダンやアンゴラなどを含むアフリカ諸国に対する社会資本整備などの支援を拡大している。尾身財務相は10日の開発問題の議論の中で、中国などの新興市場国が「責任ある貸し付け」を行うよう求める新たな綱領を作成すべきだと主張する。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070210i206.htm
**********************************************

これはお説ごもっともですね。独裁国家を支援するなと。

しかしそれを言うなら、その無秩序な融資をしている中国にカネを与えているのは日本なんですけど。だからこれをぜひ採択していただいて、「返す気のないODA」「アジア開発銀行や国際開発銀行からの迂回融資」「中国が引渡しを受けたあと勝手に埋めた化学兵器」などあの手この手で日本の税金を渡している連中を締め上げて欲しかったです。

 

ともあれ、最近の国際情勢が端々に反映されたG7だったようですな。

引き続き、日銀の動きに注意しましょう。

2007年2月 3日 (土)

中国様、いま踏んでいらっしゃるのは虎の尻尾では?

あとちょっとで学校が終わるってのに次から次へとうまそうなネタ出しやがって・・・。とぼやきつつ、今回はさらっと行きましょう。

 

先月、中国様が宇宙空間にてミサイルによる衛星破壊実験を行いました。
これを知ったときは「どひゃー!」とひっくり返りました。

それ、マズイんじゃないの?
宇宙空間は同盟国ですら遠慮している米国の聖域よ?
せっかくアメリカとイスラム(orロシア)を対立させて、その間に日本と台湾を併合する作戦がうまく行きかけているのに、そんなことやったら敵国1番手に躍り出ちゃうよ?

実際、米国の圧倒的な軍事力を支えているのは衛星など航空・宇宙技術です。イージス艦からミサイルまでほとんどGPSを使っているわけですから、それを潰されたら人海戦術が生きてくる可能性が出てくるのですよ。

「こりゃあ、虎の尾を踏んじまったんじゃねえのか」

というのが最初の感想です。

 

日本とアメリカはそのあたりを暗黙の了解で住み分けていまして、ほぼ「地上は日本、空はアメリカ」という状態になっています。日本の自動車・新幹線が優れているのは、敗戦後少なからず航空エンジニアたちがそれらの産業に流れたからです。しかしそれは裏を返すと、世界でもトップレベルにあった航空技術を(少なくとも戦後しばらくは)封じられたということなんですよ。

新幹線に乗っていると、「なんでこんなものが地上を走っているんだろう?いっそ飛んじゃえば楽なのに」と思いますよね。駅の改札も非接触カードで「ピッ!」と一瞬で通過できます。一方でアメリカときたらそのへんの紙切れみたいなものに印字してあるかどうか怪しげなものを切符にして、それを買っても車掌が見に来るかどうかわからんというありさまです。自動車も日本勢がハイブリッドだ燃料電池だと進化しているときに、ビッグ3の一部は投資不適格の烙印を押されるほど苦しんでいます。

しかしですね、アメリカはそれで良いのですよ。

なぜなら、航空宇宙技術を押さえておけば、いざ戦争になったときに勝つことができるからです。空を自由に飛びまわる航空機・ミサイル・衛星の前では、ハイテク戦車も弾丸列車も「動く標的」でしかありません。だからアメリカはかつてほど自動車産業を守る気がないんです(もちろん、日本の自動車会社が北米で現地生産を増やしたという要素もあります)。

逆に、日本が航空機や衛星を作り始めたら警戒するでしょうね。日本が衛星打ち上げに失敗したりすると「アメリカさんが部品に細工したかな」なんて邪推してしまいます。ホンダが航空機への参入を発表したときは、正直ヒヤッとしました。先の大戦で日米の序列と役割は決まっているので、それを乱すようなニュースに対しては過敏に反応してしまうのです。

 

そこへきて、中国様は豪快にこの虎の尾を踏んでしまいました。

やはり波紋が広がっています。
まあ、このあたりは当然でして・・・ ↓↓↓

中国の人工衛星破壊実験、米国防総省高官が不快感
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070202id01.htm
米が中国との宇宙開発での協力対話を停止…米紙報道
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070202i215.htm

 

某巨大掲示板では、さっそくデブリ(破片)被害ではないかと・・・ ↓↓↓

衛星きく8号に電源異常 重要実験できない恐れも
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2007020201000578.html

技術試験衛星VIII型(ETS-VIII:きく8号)通信系ミッション機器の異常についてhttp://www.jaxa.jp/press/2007/02/20070202_kiku8_j.html

 

ところで、「中国がどうして今頃こんなことをするかのか?」という疑問に対して、御家人さんのブログでは「胡錦涛を困らせるために江沢民(上海閥)がやったんじゃないかと」類推しています。要するに、良くある権力闘争です。http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/e110e5d0490e31f7f58c7b028da2aeda

まあ、これが本命でしょうな。ただ最近はきな臭い話が連続して流れてきており、1/30日に衝動買い(笑)した夕刊フジでは「昨年5月に胡錦涛が駆逐艦に乗って演習を視察していたら、砲弾を打ち込まれて兵士が5人死亡。胡錦涛はヘリで逃げた」という情報があります。

私個人としては、これをにわかに信じることはできません。支那の権力争いは「一族皆殺し」が基本ですから、相手を生きて帰してしまったら次は自分が全滅させられることになります。駆逐艦に乗っている相手を遠くから砲撃しても、仕留める確率は低いです。しかも船を沈めたところで、相手はまだ生きているかもしれない。そう考えると、そんなに分の悪いギャンブルをするものかなと怪しんでしまうのです。

ただこういった情報が流れてくることから、胡錦涛の権力基盤が揺らいでいるのではないかという類推はできます。将軍様の国と同じで、軍人が支配する国はその暴走を止められません。そのはけ口は近隣諸国になるはずですから、日本としても警戒水準を上げるべきでしょうね。

 

長くなりそうなので、他のポイントも列挙しておきます。

今後の中国株市場は要注目。しかしそもそも3ヶ月で倍になるぐらい買ってたのは誰よ(笑)。http://www.bloomberg.com/apps/quote?T=jpquote.wm&ticker=SHBSHR:IND

 

北京五輪開会式に皇太子ご夫妻招待、中国政府が打診
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070202ia01.htm
擦り寄ってきますた(笑)。でもどうせ呼びつけといて、臣下の礼を取らすんでしょ?こんなミエミエのトラップに引っかかるのは日本人だけですよ・・・_| ̄|○。

 

中国研究者、南京事件で講演「30~40万虐殺」に懐疑的
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/37406/

おっと、これまた大胆なアプローチ。しかしそれを主張するならぜひとも本国か、こんな宣伝映画を作っている米国でやってほしい。それとも、数はともかく虐殺を認めさせる作戦に切り替えたか?死者数は後でどうにでもなるもんね(笑)。http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070126/usa070126000.htm

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