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2007年3月15日 (木)

祝・日豪安保(1)大英帝国の凄み

市場が荒れているんですが、それは「米国クレジット劣化の波及規模を見極めて、場合によっては米欧の利下げ待ち」ということで終わりにしたいと思います。会員レポートのほうで詳しく書いているので、あとはタイミングを待つだけです。

 

ということで今回は、久々の大ニュースを取り上げようと思います。それは日豪が安全保障協力を宣言したことです。

安保協力で共同宣言 日豪首脳会談(産経新聞2007/03/13)
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070313/ssk070313005.htm

これは条約ではないので拘束力もいまいちなんですが、スゴイことですよ。安全保障関連ではおそらく日米安保条約以来でしょうからね。もともとこのブログでは「海洋国家(シーパワー) vs 大陸国家(ランドパワー)」という構図で国際情勢を解説することが多いのですが、「日米」「米豪」に続いて「日豪」が安全保障で手を組むことで、改めて太平洋のシーパワー強国が太平洋を「内海」にすることを宣言したといえます。こりゃあ、日本のテレビが中国様に気をつかって報道しないはずだわ(笑)。

 

世界地図や地球儀を見るとわかりますが、日米豪のシーパワー強国が手を組めば、太平洋を自由に行き来することができます。船を使った世界貿易によって経済的に潤うのが、シーパワー連合の強みです。大陸から攻められたときも、環太平洋の同盟国から補給を受けながら戦うことが出来ます。

逆にロシアや中国などの大陸国家(ランドパワー)から見れば、日本は太平洋への出口を塞ぐ「フタ」でしかありません。だから彼らが海へ出ようとするときは、台湾か日本をランドパワー陣営に引き込もうとするわけです。まさにいま、中共によってそれが行われているわけですな。

そして日本がいったんランドパワー陣営についたとしたら、日本は米豪のシーパワー陣営を分断するためにフィリピン→インドネシア(→ポリネシア)と渡って豪州を攻めます。これはまさに太平洋戦争の南方戦線そのものです。逆に米豪が日本を攻めるとしたら、それを逆に伝って沖縄から本土へと上陸します。これも、米軍が実際に行った戦略です。最近はこのように、地政学的に考えて納得できることが多くなりました。

 

今回の安保宣言は以前にも紹介した「自由と繁栄の弧」という日本の、そしてシーパワー連合の世界戦略と密接な関係があると思います。ということは、そのうちインドも加わるということでしょうか。日本のメディアはくだらないことを騒ぐのが得意ですが、この日豪安保がどのような意味を持つのか説明すべきではないかと思います。

私としては日本が「中国・ロシア」のランドパワーに取り込まれて米豪と戦争させられるのはイヤなので、この報道を歓迎していました。日本が判断を間違えずにちゃんと「太平洋のフタ」として機能している限り、この先も繁栄するだろうなと祝杯を挙げました。安倍首相はいろいろ叩かれていますが、これまでの立法や外交を見ると私の評価はほぼ満点近いです(訂正2007/03/21)よくやっていると思います(法律の内容は詳しく知らんが・笑)。

いやあ、よかったよかった・・・ところで、インド洋や大西洋の情勢はどうなっているんだろうと考えたのが今回のテーマです(イントロ長すぎー!)。

 

そういう観点から改めて考えてみると、海洋国家としてのイギリスがいかに優れた戦略を取り、国力が衰えたと言われる今でも世界の強国として君臨しているのか、その洞察力に感動を覚えます。今回の日豪安保は間違いなく裏に米英がいますが、一番喜んだのは英国かもしれません。それほど、日英の国益は合致しているのです。

インド洋は中東の石油を抱える要衝ですが、地図を見ながらこの海を支配するのに重要に思える場所を選んでゆくと・・・

  • (最重要)インド、南アフリカ、オーストラリア
  • (次に重要)インドネシア、ソマリア、マダガスカル

・・・あれ? 最重要拠点はみんな大英連邦だ。そういえば日米豪の太平洋シーパワーも、日本以外はイギリス系だよな。

 

では、大西洋を見てみましょう。ここには米英というアングロブラザースに加え、アフリカの先端には南アフリカ共和国があります。・・・うーん、できれば南米にも仲間が欲しいなあ。しかしブラジルもアルゼンチンもどっちかと言えばランドパワーだから困ったもんだ。それとも、ここはアメリカの裏庭だから拠点は不要なのか・・・。

と、思ったらありましたよ! フォークランド諸島が!
ここは確か、英国軍が駐留しているはずです。
http://tinyurl.com/2dbqy3

このように「船を使って世界貿易を掌握する」という観点から世界を見ると、海上交通の最重要拠点はほとんど旧大英帝国か、その同盟国が押さえてしまっていることがわかります。いやー、この年になって地政学を学び始めるまでそんなことに気付きもしなかったですよ。

 

そう考えると、これまでの歴史がまた違った色彩を帯びてくるのです。

たとえばどうして南アフリカは「アパルトヘイト政策」、オーストラリアは「白豪主義」を唱えてつい最近まで「多民族共生」を採用しなかったのか・・・これは、シーパワー権益をイギリスが保持しつづけるという意味では合理的な戦略だったように思えてきます。

あるいはどうしてフォークランド諸島がアルゼンチンに攻められたとき(1982年)、サッチャーはレーガン大統領の仲介を蹴って奪還の意思を示したのか。これも、大英帝国が大西洋を押えるために重要な島であることを知っていたからでしょう。

 

考えれば考えるほど、海洋国家としての大英帝国の「戦略」と「意思」、そこから発せられる大国の「凄み」に感動を覚えるのです。(続く)

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コメント

私もイギリスではなく慣用句的に「大英帝国」、「女王陛下」なんて多用したりするくらい彼らの凄みを感じています。

また神奈川県に住んでいたときに、「BBCとCBSは地上波でタダで見られるけど、ドイツの放送はタダで見られないモンねーー。
ユーロ、ユーロって騒いだってロクな情報発信能力持ってねージャン」なんて思ったモンです。
(今はドイツかフランスの放送って見れますか?)

その点、中身は酷いですけど北京の情報発信能力はすごいですね。
日本のエージェントがゴールデンタイムに放送してくれるんですから(^^)


オーストラリアについては、裏を返すとアメリカ一国では支えきれなくなることを見越しての補強ということになりますね。
北京オリンピック後の危険度マックス時代に向けての布石がいよいよ始まるかーー。

更新お待ちしておりました。
今回もととも面白かったです。読み応えありました。
しかし~そうですか、日本は豪州とそんな安保協力宣言をしてたんですか。


最近のアメリカの議会での慰安婦決議騒動を見ても、華僑がウラで蠢いてるのが見え見えですが、もともと人口の少ない豪州ってどうなんでしょう、中国人の移民はかなりの勢力になっていますし、気がついたら中華の1州が南半球にできていたなんてことないんでしょうか・・・

以前オーストラリアに住んでいたことがあるのですが、マレーシアのマレー人優遇政策に嫌気した華僑が大量に移民してきており、大きなエスニックグループを形成してました。
彼らは子沢山で貧しいバックグランドの人が多かったけど、学費のタダだった現地では、子供達にうんと勉強させて、医者や歯医者や弁護士などにさせてましたね。
あれから20年くらいですから、更にその数も増えているでしょう。
そんなこと考えるとなんだかコワイです。
考えすぎでしょうかw
重度の中国恐怖症ですw

nicolloさん、hanacoさん

多民族国家のアメリカが、華僑やコリアンに侵食されるに連れ、純粋な海洋国家であるイギリスや豪州が助太刀に入っているのだと思います。

ただ豪州も日米と同じように、中華スパイだらけのようですね。一昨年だったか、中華スパイが豪州に亡命し、数千人のエージェントがいると告白して大騒ぎになっていたと思います。

ちなみに彼は、数万人のエージェントが潜り込んでいる日本に亡命する気はなかったようです。紅の傭兵が議長やっている国だし(笑)。

朝日新聞が日米豪印の安全保障の協力について書いています。

日米インドが初の共同訓練 太平洋上で4月上旬(2007年03月05日)
http://www.asahi.com/politics/update/0305/004.html

豪州には日本の軍事衛星(多目的衛星)の受信基地がありますから、準軍事同盟というとこですか。

jijiさん

 うーん、着々と進んでますね。
 日本の野党は小学生並みだしテレビは学級新聞並みですが、官邸を中心にやることやっているということですか。
 それでいいのか?メディアも国民も(笑)。 

。、l期尾p70878う7有為奥羽うううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
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