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2007年7月17日 (火)

社会の保守化とメディア(3)階層の固定化から二大政党制へ

前回の記事は、「世代によって進歩的だったり保守的だったりするから、どの世代が社会を担うかによって社会全体も循環的に動いているのではないか」という話でした。良いとか悪いとかではなく、前の時代の反省も踏まえて揺り戻しが起こりやすいと。したがって、今後15年は保守化の動きが強まるのではないかと予想しました。

それに加えて、もうひとつ見過ごすことのできない構造的な変化があります。それは日本に階層が出現し、逆転が難しいほどの格差が広がりつつあることです。これは二大政党制の強化につながるのではないかと思っています。

 

実は私は、日本で二大政党制が定着するかどうかについて懐疑的な見方をしていました。というのも日本には「資本家vs労働者」といった明確な対立軸がなく、労働組合だって経営者となあなあでやっていたからです。だからこそ自民党のような「キャッチオール政党」が政権を担ってきたわけでした。

冷戦崩壊前の政治は比較的単純で、親米路線の中の微妙な違いによって自民党内で政権交代が行われるような形でした。北朝鮮労働党と友党であった社会党や、ソ連の支援を受けた共産党が大きな支持を得ることはなかったのです。自民党以外が政権を取るということはアメリカとの関係を見直すということで、ほとんど革命に近いことであったと思います。

しかし90年代の冷戦崩壊と経済のグローバル化によって、日本にも階層が出現し、固定化する気配が出てきました。貧しい家庭は教育を受ける機会に恵まれず、その子供たちも貧しくなってしまうというサイクルです。かつての日本はそうでなかったことが強みだったのですが、公教育が破壊されたことで貧しい秀才が成り上がる道が閉ざされようとしています。

逆に豊かな家庭は子供にも最上の教育を受けさせることができます。豊かさは豊かさを産み、貧しさは貧しさを生みます。同じ国民でありながら、片や半永久的な支配者、片や半永久的な奴隷・・・。日本国内に植民地が出現したと表現してもいいでしょう。

すると、それぞれの階層を支持層に持つ政党が出現するのが自然です。たとえばアメリカの「共和党 vs 民主党」のように、大企業にやさしい政党と、そうでない政党に二分されたりする可能性があるということです。

二極化
  ↓
階層の固定化
  ↓
階層の対立
  ↓
二大政党制の定着

 

ただし、今の「自民 vs 民主」の状態で二大政党制が定着するとも思えません。というのも自民党はもともと保守からリベラルまで雑多なグループの集まりですから、階層の上と下のどちらの代表にもなれないからです。同じように民主党は旧社会党が幅を利かせていますが、中にはゴリゴリの保守派がいますから一概には言えません。

自分としては、自民も民主もなく思想が近い議員同士で「保守とリベラル」ぐらいに分かれてほしいと思っています。そうでないと、選挙ではっきりと自分の意思を示すことができないからです。特に比例代表制だと、ある人を応援するつもりで投票したのに、同じ党内で全く考えの違う人が当選してしまったりしてストレスが溜まります。

 

2004年のアメリカ大統領選挙では、「大都市=ケリー(民主党)」「それ以外=ブッシュ(共和党)」にはっきりと分かれました。大都市では進歩的でマスメディアの力が強く、それゆえ民主党が強いのもわかります。逆に地方は保守的でコミュニティの力が強く、共和党が強いのもわかります。階層の固定化と社会の二極化が進む先は、このような形なのかもしれません。
http://landship.sub.jp/stocktaking/archives/000533.html

日本でも一時期、「大都市=民主」「農村=自民」という住み分けがありましたが、最近ではそうでもなくなってきています。二大政党制でも多党制でもいいんですが、今のごちゃまぜ政党とは違った形で有権者が選択できるようになってくれるのであれば歓迎します。

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コメント

階級制度のない日本では「事実上の階層」による差よりも、都市住民と農村住民の差で二大政党制に移行することが現実的な気がします。
・都市型(小泉自民、一部民主党):自由貿易、小さな政府、格差是認
・農村型(国民新党、一部自民):保護貿易、大きな政府、格差是正

外交については非常識な勢力が居なくなればあまり争点化しないような気がしています。

SEさん

普通に考えると、そのようにアメリカ的二大政党制になるんでしょうね。今の自民と民主が組み直しを行えば、いっそうはっきりすると思います。

しかし攪乱要因は外交ですよ。非常識な勢力が増えていますから、極右政党が議席を伸ばしてもおかしくないと思います。

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