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2008年1月10日 (木)

環境問題への疑問(1) カネを与えちゃマズイだろ!

年末年始にかけて、テレビを見る機会が増えました。

今回は環境をテーマにした番組が多かったですね。温暖化、水不足、病気の蔓延・・・人類共通の問題にどうやって立ち向かうのかという意識の高まりでしょうか。

それらの意識はすばらしいものですし全く反対する気はないんですが、疑問に思っていることがいくつかあります。

まずひとつには、「どうして他国の環境問題を解決するのに、日本がカネを払わなければならないのか?」という疑問です。

他国が環境を守るために日本から技術を買うのは問題ありません。多少の値引きにも応じましょう。しかし日本から「お願いしますよお」とカネを払ってしまったら国際競争を不公正にして日本が弱ってゆくだけでなく、環境問題の解決を遅らせるのではないかと思うからです。

 

今日の日経新聞でも、日本から途上国に1兆円の支援をするとブチ上げられました。

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日本経済新聞(2008/01/10) 温暖化対策、途上国支援に1兆円・5年間で、首相が表明へ
http://eco.nikkei.co.jp/news/article.aspx?id=2008010910209n1

 地球温暖化防止に向けて福田康夫首相が近く打ち出す途上国への資金援助策が9日、明らかになった。温暖化ガス削減や代替エネルギー普及などの目的別に、5年間で総額100億ドル(約1兆1000億円)を無償資金協力や円借款などで供与するのが柱。2012年で終わる京都議定書以降の枠組みづくりを目指し、温暖化対策が遅れている途上国が参加しやすい環境を整える狙いだ。

 首相はこうした方針を今月、通常国会冒頭の施政方針演説や、出席で調整中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)での演説で表明する。

 京都議定書は先進国だけを対象としており、13年以降の枠組みに排出量が増えつつある途上国を取り込めるかどうかが課題になっている。日本は途上国の経済成長と温暖化ガス抑制を両立させる形で温暖化防止への取り組みを後押しし、新たな枠組みづくりでの主導権を握りたい考えだ。(後略)

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さて、これをたとえ話にしてみましょう。

あなたの父親はA社を経営しています。工場から出す排水も排気も驚くほどきれいで、ゴミはほとんど出さずリサイクル。長年の経験でそういった技術をコツコツと培い、ちょっとした特許も持っています。あなたと兄弟はそんなA社に誇りを持ちながら、技術者として父を助けています。

私はB社の経営者。やはり小さな会社をやっています。安かろう悪かろうの製品しか作れないので儲かりませんが、人件費を抑えてなんとかやってます。工場から廃液は垂れ流し、煙もバリバリ有害です。

 

さてある日、A社の社長(あなたのお父さん)がこんなことを言ってきました。

「お願いだから、あなたの会社も環境を汚さないでくれるかな。なんだったらホラ、1千万円あげるから、これで設備を整えなよ」

私は驚いて考えます。

「あれ? 苦情を言われるかと思ったらおかしなことになってきたぞ。ま、カネくれると言うのならもらっておくか」

私は1千万円をもらい、そのうち4百万円でA社から環境設備を買います。え、残りはどうするかって?そんなヤボなこと聞かないでくださいよ。

一方のあなたは、給料から「町内環境対策費」として年間2百万円を天引きされるようになりました。これまでがんばって環境をきれいにしてきたのに、B社のために所得を減らされたわけです。社長である父に不満をぶつけますが、「環境のため。町のためだ」と言われます。「他人を助けるために家族を犠牲にすんのかよ!」と言うと、「おまえには人を思いやる気持ちがないのか」と悲しい顔をされました。

 

これで無事に環境問題は解決しましたね。めでたしめでたし・・・って、そんなわけないでしょう! こんなおいしい話を1年で終わらせてたまるもんですか!

私はまず、工場の廃液を少しだけきれいにします。そしてもの悲しい顔で「もう少し援助があればいいんですけどねえ」とA社の社長に訴えます。心優しい社長は「じゃあ、きれいな環境を手に入れるまで、ずっと援助を続けますよ」と約束してくれました。

それからは少しだけ改善し、援助をもらい、また少しだけ改善し、援助をもらうの繰り返しです。危うく排水も煙もきれいになりかけたので、「焼却炉が」「土壌汚染が」「設備が古くなった」と新しい環境問題をどんどん作り上げて援助をやめさせないよう努力を続けます。

そのうちA社長は町内で孤立するのが怖くて、エエカッコしたがっていることに気づきました。「うちの会社も経営が厳しいから」とときどきゴネたりしますが、そんなときは彼の好きなキャバクラに連れて行きます。どうせA社からもらったカネで払うのですから痛くも痒くもありません。 

 

一方のあなたはどうか?

環境を汚すB社の尻拭いをさせられ、自分の給料は減らされました。いくら稼いでも社長がB社に貢いでしまうので、A社の設備は古くなり、社員教育も遅れがちです。兄弟たちは「アホらしくてつきあってられっかよ」と家出してしまいました。たまたま父親(A社長)がB社長にキャバクラで接待されているのを目撃したときは、本気で絞め殺してやりたくなりました。

 

年月が経ったある日、父親であるA社長はあなたにこう言いました。

「会社は儲からないし、社員はどんどん辞めるし(お前のせいだろ!)・・・カネがなくなったから身売りすることに決めたよ。新しいオーナーを紹介する」

そこに颯爽と私が登場します。 

「どもー、B社の社長どうえーす。これまでもらった援助金で特許も設備もみんな買わせていただきますた! これからも株主のためにがんばって働いてね!」

「ちょwww おやじアホかぁwwwwww !!!  援助金や特許はもともと俺たちが生み出したもんじゃねえかwwwwww! 勝手に渡すなあ!」

チャンチャン

 

 

(教訓1)
環境破壊に対して「やめてくださいよお」とカネを出すのは逆効果です。それはおいしい利権と化して、解決を遅らせる結果になるでしょう。それぞれの国が国内法でペナルティを課すほうが監視も効いて現実的だと思います。

(教訓2)
お人好しは経営者に向きません。がんばって働く人のモチベーションを下げ、会社を潰します。
国の経営も同じことです。

(教訓3)
地球のこと、人類のことを考えるのも良いですが、まずは身近な人を大切にしてください。

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コメント

様々な思惑があると思いますが、ただ実際問題として中国の環境汚染は本当に深刻で、その原因となる工場は日本が関わっているものが多いのも事実でしょう。
ここでもし何もアクションを起こさない場合、
「日本は自国の環境には気を使っても他国は知らん振り」
「日本企業は中国の工場に汚染物質除去のためのノウハウ、機材、金を出さなかった」
「そのせいで中国の環境、ひいては地球環境を破壊している」
「地球環境の汚染の先鋒である日本を叩け」
というプロパガンダが罷り通るようになる可能性が高いです。(特に相手は中国ですから)
やられてからそのツケを払うよりも、先に手切れ金を払っといた方が損は少ないと政府が思ってもおかしくないですし、後は利権化しないように国民がチェックするようにするしかないでしょうね。

今回の話もすごく納得できます。いつも例え話が上手くて感心します。
暴力団に弱味を握られて、一度の手切れ金ですべて終わらせることが出来る、筈がないですよね。ましてや日本は弱味を握られているわけでもないのに、お人よしにも限度があります。

あと、CO2削減に関してもなんだかよく叩かれていますが、これに関してもおかしいと思っています。でぶでぶに太ったメタボなおじさんと、余分な脂肪を徹底的に落としたプロのボクサーに対して、同じような減量をしろといっているわけですから。
日本は環境対策に対して後進国だ、というプロパガンダを流そうという強い意志を感じます。いったいどうしたもんですかねえ。

ふざけた総理大臣め!(怒)
就任する時に『俺は疫病神だ。』みたいな発言をしていたが、全くその通りだな。
どうせ、ODAが削られた為の抜け道だろうに。

通りすがりさん

「利権化しないように」というチェックは国内であればある程度可能ですが、国外に行くと事実上不可能になります。だからこそかつて国内の土木工事などが主流であった利権が、ODA・遺棄化学兵器処理・環境などの国外利権にシフトしているわけです。

「XXと言われないためにカネを出す」というのは相手がカタギであれば通用しますが、そうでなければ良いカモにされてしまうという意味で今回の記事を書きました。


yamadaさん

サブプライム問題のために各国の銀行に資金拠出を求めた「スーパーSIV基金」という構想がありましたよね。邦銀が拠出を渋ったために立ち消えになったアレです。

環境問題もかなりそういう部分があって、「日本のカネをむしるための組織」なのではないかと思ったりします。米中のように「オレは知らないよ」と言ってみればいいのに、そういう意見は決して出てくることはないですし、交渉術としても使わないんですよね。

そのカネは誰が払ったものだと思っているんだか。


ぎったんばったん さん

ODAが打ち切られることへの穴埋めという意味はあると思います。遺棄化学兵器処理なんかと同じで、利権のルートと金額を増やしているんでしょうな。

年末に訪中したときも相手が何も言ってないのに「日本が1000億円払う!」と約束してましたから。それが何だったのかはもう忘れましたが(笑)、またかよと思いました。

逆張り投資家さん

このアピールは第三者(輸出国)向けで中国向けという意味ではないです。中国なんて所詮貿易黒字の迂回地でしかないですから、貿易を辞めるという最終手段を取ることも可能なわけです。
ただこの手段は伝家の宝刀です。ある意味、戦争における核兵器使用段階に当たる事項なわけで、そこに至るまでの過程が不鮮明なままだと、「こいつらと商売しても大丈夫なのか?」と思われて日本との貿易を忌避されても困るわけです。(例えばロシアのエネルギー戦略のように)
「日本はやることはきっちりやりました。我慢強く親切にやったんです。でも相手がやらなかったんです(棒読み)」と言えるように明確なパフォーマンスをうつ。「~しても無駄だ」というのであればその根拠を作ってから、強硬手段に順次移行する。非常に面倒ですが、先進国かつ信用という基盤をベースに商売している日本はこの辺をきっちりやることが求められているわけです。
まぁ中国の場合、今潰れて何億という難民を出されても困ると言う各国の思惑もあるわけで、どういった戦略をベースに金を出すことを決定したのかをもうちょっと広い視点で考える必要があるとは思いますが。

遅まきながら、あけましておめでとうございます。益々の発展を願っております。

中国に関しては確実に金と環境商売の技術、ノウハウをパクる気満々でしょうね。

そういえば、昨年12月に世界銀行が発表した世界各国のGDPの一覧表で、中国の経済規模が、以前の約10兆ドルから、約6兆ドルへ4割の下方修正されてましたね。

「アジアの真実」様のこちらの記事を思い出しました。
http://ameblo.jp/lancer1/entry-10064247475.html
頭が痛い問題ですね・・・

遅くなってすみません。

通りすがり さん

この記事は中国について書いたわけではありませんが、「どうせ中国利権なんだろ」とみんなが思っていることでしょう。
環境問題は基本的にその国が解決するべきだと思います。私の家がゴミだらけだからといって、誰も掃除してくれるわけではありません。安易にカネを出そうとする人々は、みんながどんな思いでその税金を払ったのか知らないのではないかと思ってしまいます。
自分を犠牲にして、他国を助けることはありません。中国のように美しい建前だけを口にしながら、カネなんぞ出さなくてもいいでしょう。

evさん

それは気づきませんでした。購買力平価の算出方法が変わったのでしょうか?
お知らせありがとうございました。

akiさん

本当に頭が痛いですね。論理的にはおかしいことだらけでも、こじつけでカネを払ってしまうんですから。売国奴には厳罰を与えないと、本当に国がなくなってしまうような気がしています。

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