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2008年3月16日 (日)

チベット暴動-たまたまだとは思えない

チベットで騒乱が起き、少なくとも数十名の死者が出たようです(チベット亡命政府発表だと80人以上)。四川省や甘粛省にまで飛び火してます。

 

これは、1989年の6.4天安門事件が再発したようなものと考えてよいでしょう。丸腰の人間を喜んで殺す姿は、相変わらずです。

人民解放軍が投入され、銃声のようなものも聞こえたという報道もありました。しかし共産党政府は「すでに制圧した」と発表して情報を遮断。アメリカ職員の調査も拒否しました。欧米各国の非難やオリンピックボイコットをものともせず徹底的に弾圧する構えです。

 

これを日本のメディアがどう報道するかなと思っていたのですが、程度の差はあれちゃんとやってますね。もっとも欧米メディアで1面トップでは、知らん顔もできんでしょう。「チベット人は中共様に侵略されてから、とっても幸せに暮らしています」と報道していた某メディアもさすがに分が悪いようです。

しかし「時代は変わったなあ」と思ったのは、各メディアが歴史的な経緯を説明していることです。50年に中共が侵略したこと、56年のチベット動乱。そのとき平和主義だの国連だのはクソの役にも立たなかったこと、そして89年の天安門事件のときにも騒乱が起こり、それを弾圧した功績で胡錦濤が出世したこと。平和団体・人権団体のように黙殺するのかと思っていましたが、ちゃんとやってくれているので今回は見直しました。

 

さて、中国政府は「悪いことをしたと思った人は手を挙げなさい。センセイ怒らないから」と出頭を呼びかけています。しかしそれに応じるバカはいないでしょう。出頭してもしなくてもつかまれば拷問、そして「病死」「自殺」させられるわけですから出てくるはずがありません。

チベット人にとってみれば、このままなぶり殺しにされて民族ごと消滅するか、オリンピック前に諸外国に報道されながら戦うかの二択です。この時期をおいて他にありません。戦うしかないんです。

それは、ウイグルなど他の少数民族にとっても同じです。別々に蜂起しても、各個撃破される。だったら何かの騒ぎに乗じて立ち上がったほうが良い。ということは、騒ぎは収まるどころか拡大するのではないかと思います。

 

問題は国内だけではありません。台湾が「ほら、私たちをチベットみたいにしたいんですか?」と国連加盟を提出すれば、今なら中共へのいやがらせで通ってしまうかもしれません。彼らも自由な国でいられるか、独裁国家に飲み込まれて「虐殺しても国内問題」にされるかの瀬戸際ですから必死です。

そして戦争したくてうずうずしてる北の将軍様。各国ボロボロの中でただひとり正気を保っているロシア(仕掛け人かもしれないから、表立っては動かないかもね)。このタイミングで動けば利益を得られる連中は国内外に山ほどいます。

 

逆に中共政府としても、これは弾圧するしかない。しなければソ連解体と同じ目にあいます。そしてロシアほどまとまりがない民衆はお互いに殺し合いを始め、かつての支配者はチャウシェスクのような目にあうでしょう。それはなんとしても避けたい。

「民主化・独立運動には鉛玉を」

これが独裁国家を守る、唯一の方法です。
そしてしばしば、滅びの道でもあります。

 

このタイミングで起こった暴動が「たまたま」だとは思いません。そして、すぐに収まるとは思いません。お互いに一歩も引くことができない状況で、燎原に広がるよう最初から意図して放たれた火でしょう。

市場にも影響すると思いますし、日本の存亡にかかわる事件になるかもしれませんよ。

今後も要注目です。

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