新興国支援のアイディア (政府介入と暴力の時代に)
ご無沙汰でしたあ!!!
本業が忙しくてそちらに熱中してました。市場が荒れて「コイツ死んでるんじゃないか?」と心配した方もいると思います。パフォーマンスはまずまずで、自分のことよりも業界や世界秩序の行く末を心配しているぐらいです。
さて、日本が外貨準備を使って新興国救済の提案をするそうです。今日から始まるG7で中国や中東産油国に参加を呼びかけるとのこと。
****** Nikkei Net 2008/10/10 ******
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081010AT3S0901M09102008.html
IMF、新興国に新融資 日中などの外貨準備活用
政府は、国内の金融危機への対応で財政難に陥った新興国などに対し、日本などの外貨準備を使って支援する緊急融資制度を国際通貨基金(IMF)につくるよう提案する。銀行への公的資金注入などで多額の財政資金が必要になる国への国際支援の枠組みを整備し、世界的な金融危機の封じ込めをねらう。10日にワシントンで開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で中川昭一財務・金融担当相が提案、外貨準備が豊富な中国や中東産油国にも参加を促す。
米国発の金融危機が欧州や新興国にも飛び火し、小国では国家規模を上回るような金融機関への公的資金投入を迫られる例が出ている。(07:00)
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危機に対して、日本がイニシアティブを取るという姿勢はすばらしいです。
今回の危機は、最終的に先進国が新興国を救済するスキームを作らないと、先進国にもそのとばっちりが返っきて大恐慌になるでしょう。なぜそう考えるのかはおいおい説明しますが、恐慌を食い止めるためには80年代のブレイディ債のように、「債務削減」「新興国政府保証」「先進国からの援助」をパッケージにして新興国の支払いを補佐しなければなりません。
しかしここはひとつ、日本の国益を守りながら国際社会での存在感を増すように立ち回って欲しいものですな。
なぜこんなことを言うかというと、日本が援助をしたところでそれが利益になるかどうかわからないからです。援助したあげくに「少ない」「遅い」など と文句を言われたり、実績を横取りされたり、横流しされて軍拡に使われたり、タカられたあげく馬鹿にされるようなことが何度もありました。
今のところ、政府はIMFを通じて資金を提供しようとしているそうです。そのほうが「支払いが確実になるから」だとか(10月10日日経新聞朝刊1面より)。
しかし現状では、このカネを出せるのは日本しかありません。「IMFが保証する」って言ったって、IMFが大損したときに保証してそのカネを出せるのはもはや日本だけです。どうせ中身は日本のクレジットなんですから「日本が思ったとおりに、国益に合致した援助をする」ってことでいいじゃないかというのが私の意見です。
日本からの援助については、たとえばこういった条件をつけます。
- 反日教育をやめる
- 日本の領土侵略、資源強奪をやめる
- 軍拡、特に核兵器をやめる。(日本はOKだけどね・笑)
ねっ、簡単でしょう?
これでたいがいの国には援助ができますし、相手の国にとっても損ではないはずです。
新興国の民間企業への貸し倒れに対しては「債務削減」「期限の先延ばし」をした上で現地政府の債務にしてしまい、日本の外貨準備を担保に「新・ブレイディボンド」として売り出してもいいですね。
今回はスポンサーの名前を冠して、「中川ボンド」なんて名前ではいかがでしょう?(笑)
「援助は感謝されるためにやるんじゃない。国益のためにやるんじゃない。そんな援助は不純であり、邪道だ。」
とおっしゃる方には、こう反論しましょう。
「では、そう思う人だけで好きなだけ寄付やボランティアをすればよい。日本の税金は日本人の安全と財産を守るために使われるべきものです。自己満足のために公共のカネを使い込まないでもらいたい」
これから、世界は二極化します。
救済される人、切り捨てられる人。
救済される会社、切り捨てられる会社。
救済される国、切り捨てられる国。
どちらにも属さず、みんな仲良くというわけにはいきません。勝ち残って世界をコントロールする意思がなければ、いくらカネやスキルを持っていても意味がありません。容赦なく奪われて、切り捨てられる側に落ちるだけです。そういう時代に突入しようとしているんです。
政府介入と暴力がエスカレートする時代に、これまでのように「カネをむしられるだけのお人好し」のままでは、生き残ることすら難しいでしょう。
特に武力行使についてなにかとややこしい日本にとって、まず経済や外交で安全を確保することが第一です。貴重な「カネ」や「信用」といった財産をならず者に利用されて、自分を危険にさらすようなアホなまねは慎むべきです。
それでは、「なぜ日本が新興国を救う必要があるのか」「なぜ政府介入と暴力がエスカレートするのか」ということについてご説明しましょう。会員向けのメールやレポートから抜粋させていただきます。
(続く)
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