2024年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最近のトラックバック

Google Analytics

  • コードスニペット
  • トラッキングコード

« 2008年11月 | トップページ | 2009年5月 »

2009年2月 1日 (日)

「資本主義=ネズミ講=70年でリセット」説

(2009年01月31日にココログで発行したメルマガを再掲します)


皆様、明けましておめでとうございます。

もう2月になるよ!
というツッコミを華麗に聞き流しつつ、久々のメルマガを発行です。

本業の運用ではしぶとくやってますが、世界の行く末は心配ですね。

みんなアメリカの過剰消費やドルの価値を心配してますけど、
私は新興国を含めた過剰生産力のほうが心配です。

グローバリゼーション、バブルとその崩壊、過剰生産、保護主義・ブロック化、
社会不安、政治への絶望、そして戦争。

「60-70年ぐらいのサイクルでなんでいつもこうなるかなあ」
…とダークな気持ちになります。

そう思っていたところ、アカシックの佐々木さんが
「資本主義はネズミ講だから、70年ぐらいでリセットが必要」
と喝破しました。

ガビーン! 目から鱗です。

ちょっと時間が経っているので読んだ人も多いと思いますが、まとめてみました。
   ↓↓↓

*********************************************
アカシックレコード「70年周期説---資本主義はネズミ講」まとめ
http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02
----------------------------------------------

貧しい国に資本主義が導入されると、国民の生活水準が上がって寿命が延びる。
人口構成が逆T字からピラミッド、逆U字、そして逆ピラミッドになる。
下の人間が少なくなると「年を取れば楽になる」というネズミ講は破綻する運命
にある。

その解決策は、

1.貧しい外国を自国の経済圏に組み込み、
 外国の貧乏人と若者を自国経済圏のピラミッド構造のいちばん「下」に敷くこと
2.革命か戦争で自国を含む各国の国家体制を破壊して、
 すべてを「ご破算」にすること    

それがだいたい70年ぐらいの周期で起こっている。

[資本主義1.0]
英国の産業革命に始まり西洋諸国が次々に生産性の高い工業を展開した。
西欧は安価な工業製品を大量に生産して豊かになったが生産力が過剰になり、
約70年後1836年に恐慌に陥った。

[資本主義2.0]
そこで英国はアヘン戦争(1840)で中国の生産力を破壊し、
自国ネズミ講の「下」に組み入れた。
他の西洋諸国も植民地を拡大し、自国のネズミ講の下に組み入れて過剰生産力の
はけ口とした。

このシステムも第一次大戦(1914-1918)とロシア革命(1917-1922年)で終わったかに
見えたが、欧州復興とともに世界はふたたび過剰生産になり、植民地囲い込み
(保護主義・ブロック経済)と第二次大戦を経てようやく終わった。

第二次大戦は5大工業国による「工業生産力の破壊合戦」である。
5か国のうち米国の工業生産力だけが無傷で生き残り、戦後の覇権が確定した。
米国は自分で他国の生産力を破壊したわけではなく、
わざと参戦を遅らせて欧州の勝者とアジアの勝者を叩いた。

資本主義がリセットされるときの生産力破壊には米軍が直接手を下す「米日型」
「米独型」のほかに、米軍が手を出さない「独英型」「独ソ型」があるということ。

   [生産力叩き合いの図・第二次大戦]

     米国----------覇権確定
    ↓  ↓
   日本 ドイツ  
      ↓  ↓
     ソ連  英国----覇権喪失

[資本主義3.0]
それから63年経った2008年9月、米名門投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻して
金融危機が始まった。

しかし米国の政財官界が愚かだったからサブプライムローン問題が生まれたのでは
なく、もはや「だれがやってもダメなものはダメ」な時代に突入したからそうなっ
たのではあるまいか。
資本主義が両者ともに「正ピラミッド型」が続くこと(末広がり)を前提にしたシス
テムである以上、人口が頭打ちになればネズミ講は機能しない。

1930年代の日本も同じ。元々「下」に敷くべき広大な国土や植民地を持たない日本
では、いくら選挙で政権交代をしてもうまく行くはずはなく、不況に直面した国民
の不満はなかなか解消しない。

そこで「もう議会制民主主義や政党政治は役に立たない」と見切りを付け、社会主
義革命を夢見たり、政党政治家を排除して軍部主導の政権を作ろうと考えたりする
者が出て来た。
それが1931年の満州事変、1932年の「5.15事件」、1936年の「2.26事件」。

[資本主義4.0]
アメリカが大恐慌から脱出したのは、ニューディール政策ではなく
「世界大戦という公共事業」のおかげ。
だからオバマのグリーン・ニューディールで不況から復活できるわけがない。

戦争によってライバル国の生産力を破壊し、
その戦後復興事業をなるべく自国企業に排他的独占的に受注させ利益を上げる。
同時にライバル国が回復しすぎないように制御する。
これがアメリカが日独に対して行った「ネズミ講リセット」の方式。

インドと中国は「これ以上成長するな」という欧米先進諸国の警告を
第二次大戦前の日本のように無視したのだから(直接・間接に)戦争を仕掛けら
れるのは当然。

[おまけ]
日米同盟は第三国の脅威から日本を守るためにあるのではなく、
米国の脅威から日本を守るためにある。

*********************************************


これは歴史と投資を学ぶ者にとって、すごくしっくり来る説明です。

私はこれまで経験的に60-70年サイクルで社会の動乱が起こるということがわかって
いても、漠然とした説明しかできませんでした。

たとえば以下のブログではかなりの長文で社会のサイクルについて述べていますが、
「寄生者の増加と既得権化」「価値創造技術vs収奪技術」「支配の正統性とアイデ
ンティティのゆらぎ」などというキーワードで散発的に構築を試みただけです。

興亡のサイクル(1)-(8)を読む場合はここから(長いです)
http://wildinvestors.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/2_ad36.html

「なぜだろう?」とずっと思い悩んでいたことを、
「それはねえムーミン。資本主義というものはでっかいネズミ講なんだよ」
とスナフキンに言われ、謎が解けたような気がしています。

 

 ===[以下、脳内シミュレータ稼働]===

なるほど、植民地獲得やグローバリゼーションとはネズミ講の「拡大活動」だった
のか。新興国ブームはネズミ講が末端にまで広がったことを意味するわけだ。
もう終わりじゃねえか(笑)。

まったく、この過剰資本と過剰設備はどうすんだよ。
インドや中国まで自動車を作ってんだから、ビッグ3がヤバくなるのも当然だぞ。
それは自動車業界だけじゃない。あらゆる業種で言えることだ。

次に来るのは、「子」の奪い合いだな。
経済的には保護主義やブロック化ということになる。
それぞれの国が自国産業を保護し、ライバル国が潰れるのを待つ。

しかしそれでは過剰生産力はなくならない。
設備が物理的になくなってしまうまで需要不足が続くだろう。
最終的にはやはり戦争かな。日本が潰されなければいいが。

そういえば、日米戦争も中国の「巨大市場」を巡っての争いだった。
結局は共産党とソ連の作戦通りに奪われたわけだが。
植民地を持たない日本が大陸に活路を見出そうとしたのもしょうがない面はある。
南方海洋に向かったほうが良かったと思うが、どの道アメリカとは衝突していただろう。

ソ連で思い出したが、共産主義も東欧・アジア・中南米と拡大して70年で崩壊した
な。あれもでっかいネズミ講だったんだろうか?(笑)

日本をないがしろにして中国・韓国・北朝鮮に尻尾を振っている人たちも、
ネズミ講の拡大営業をしていると思えばわからんこともない。
自分の「子」を増やせば上納金が入るからな。
経済合理性を優先すれば、国益や拉致被害者など関係なしってわけだ。

移民を増やそうとしている連中も同じか。
日本国内にネズミ講の「下」を入れようとしている。
犯罪や生活保護のコストは他人に払わせようと思っているんだろう。
国を乗っ取られた後、自分たちが「下」に落とされることも全く考えてないね。

歴史のサイクルを読むと、政局混乱のあとは言論弾圧、テロ、独裁者登場だな。
戦争や内乱に備えなくてはなるまい。

 ===[脳内シミュレータ終了]===

 

こういった大きな流れを読むと、
年金が危ういことなんかとても小さな問題に思えてくるから不思議です(笑)。

100年に一度の危機と言いますが、今はまだ危機でも何でもないですよ。
特に日本人は戦後に、家も食い物もない状況を経験してますからね。

しかし今後は再び、ヤバイ局面がやって来るかもしれません。
そこらへんの「人生ヘッジ」についても考えながら今年も情報発信して行きます。

本年もよろしくお願いいたします! 
(もう2月になるよ!)

« 2008年11月 | トップページ | 2009年5月 »

フォト
無料ブログはココログ

スポンサードリンク