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2011年3月26日 (土)

放射線量換算Excelシートを作ってみました

 福島原発についていろいろ書こうと考えています。

そのついでというわけでもないのですが、「X時間でXXマイクロシーベルト」のような報道を見てもどれぐらいヤバいのか感覚がわからないので放射線量換算シートを作ってみました。

こんなイメージ
 ↓↓↓

Photo_3

この表を使えばバラバラな計測時間と単位(マイクロシーベルト・ミリシーベルト・シーベルト)を換算してくれます。そして年間許容量と比較して大丈夫なのか、また何キロ離れたら大丈夫で、何キロ以内なら危険なのか大雑把な感覚がつかめます。

 

また被曝許容量の段階を設定することができ、計算結果がそれらを超えると警告色が出るようになっています。

被曝許容量の目安は某掲示板の書き込みなどを参考に作りました。柔軟な作りになっていますので、新たに行を加えたり削ったりしても影響はありません。

Photo_4

 

表の読み方ですが、たとえばサンプルの1行目では「30キロ地点、1日あたり1.4ミリシーベルト」が計測されています。

これを年間に換算すれば511ミリシーベルトで、「全身被曝、末梢血中のリンパ球の減少。」というレベルです。免疫系に影響が出てくるので30キロ圏内から退避することを考えるべきということになります。

仮に15キロまで近づくと年2000ミリシーベルトを超え「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」レベルとなって色が赤に変わります。もちろん放射線は一様ではないでしょうし浴び方にもよりますが、長居するのが危険であることは明らかです。

 

サンプルの2行目「30キロ地点、1時間あたり0.24マイクロシーベルト」は年換算で2.1ミリシーベルトですから、かなり安全なレベルにまで下がっています。しかしそれでも1キロ圏内に近づくと2000mSvで「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」レベル、500メートルなら7500mSvとなり(1年いれば)100%死ぬと言われるレベルです。

かなり大雑把ではありますが状況判断のために使ってください。

 ↓↓↓

「ExposureDose.xls」をダウンロード

 

[参考リンク]

福島県環境対策本部 環境放射能測定結果

茨城県放射線モニタ

原発からの距離を測る

 

[追記]

距離換算は単純に「距離の二乗に反比例する」という計算式を使っています。しかしご存知のように放射性物質の拡散は地形や風に影響されます。

計測地点が30キロとして、そこから原発までの間の放射線量をイメージするには多少の助けになるかもしれません。しかしそこから100キロ遠ざかった地域の数字を類推するにはほとんど役に立たないと思います。

下は原子力安全委員会による「甲状腺が受ける放射線量の積算値の分布」のシミュレーション図(20110323日経新聞)です。これもシミュレーションに過ぎないのですが、方角によってかなりバラツキがあることがわかります。

20110323

 

また、表に記した放射線の許容量は一度に被曝したときに起こる現象です。

たとえば一度に2000mSv浴びると「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」と言われていますが、これを1年の累積として浴びたときについてはあまりデータがないそうです。ここでは乱暴ですが「累積すると同じ症状が起きる」という考えでそのまま使っています。

ウィキペディア放射線障害

 

2011年3月20日 (日)

リビア内戦に軍事介入! パンドラの箱を開く気か?

内戦状態のリビアに欧米が介入し、カダフィ側に対して攻撃を始めました。

*****************************************
内戦では勝ったほうが政府になります。事態収束後の混乱を防ぐため、

現リビア政府 → カダフィ側
反政府    → 反カダフィ

と表記しています。
*****************************************

私はカダフィ側が戦局を有利に進めていると聞いていたので

「まあ、それもひとつの落ち着きどころだろう。
いったん停戦してあとは外交の戦いか。
勇み足で反カダフィ側を承認したフランスは利権を失いそうだが、
東部分割でも狙ってるのかな」

と考えていました。

フランスが英米・EU・アラブ同盟・アフリカ連盟などに根回しして、
「国連決議」「最後通牒」とステップを踏んできたのは、
停戦を確実にして交渉で利権確保や領土分割を有利に進めるためであろうと。


しかしそれから攻撃まで、あっと言う間でした。

これでは最初から攻撃するつもりだったとしか思えません。
「カダフィ側が停戦を守らなかった」という話もどこまで信じてよいものやら。。。


頭が痛いことに、アメリカもミサイルなどで攻撃参加しています。

本人は正しいことをしているつもりでしょうが、長期的には大損です。
海洋国家連合の英米が求心力を失えれば、日本にも悪影響があります。

いくらカダフィを悪者に仕立てても、
内戦に直接介入して死者を増やしたのでは「民主化」「人道」の大義は疑われます。

これまで欧米に協力してきたムバラクやカダフィ、
それに忘れちゃいけないサダム・フセインがどうなったかを知れば、
他の親欧米(独裁)産油国が中露などに接近するのは必至だからです。


またそれらの国で不満を持つ人々は、
「民主化」の旗を掲げて「非人道的」な扱いを受けているといえば、
欧米諸国が政府を攻撃してくれる
ことを学びました。

これは今の独裁者を引きずり下ろし、
その座に座ろうと考えている人々には魅力的なお話です。

若者を扇動して反政府デモに向かわせるだけで、
発砲 → 欧米諸国の非難 → 政府を倒してくれるかも
と期待してしまうでしょう。


そのせいか、ここ数日だけでもバーレーン・イエメン・シリアの反政府デモで
多数の死者が出ています。

政府側は体制を守るためには鎮圧するしかないと「学んで」いる。
反政府側は死人が出るほど欧米が味方してくれると「期待して」いる。

人道的なはずの欧米の軍事介入が、抗争の激化を招いたことになります。


アラブ同盟・アフリカ連盟が「今は」カダフィ打倒に同意したとしても、
結局は内輪の権力争いです。

混乱の果てに利権を奪われた者、権力を握れなかった者、生活が改善しない民衆、
支援を打ち切られた者、支援を得られなかった者、
それらの不満すべてが、仏英米のせいにされる下地ができました。


「サルコジの勇み足」で終われば良かったものを、それでは済まなくなりそうです。

パンドラの箱を開いちまったか。。。

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