放射線量換算Excelシートを作ってみました
福島原発についていろいろ書こうと考えています。
そのついでというわけでもないのですが、「X時間でXXマイクロシーベルト」のような報道を見てもどれぐらいヤバいのか感覚がわからないので放射線量換算シートを作ってみました。
こんなイメージ
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この表を使えばバラバラな計測時間と単位(マイクロシーベルト・ミリシーベルト・シーベルト)を換算してくれます。そして年間許容量と比較して大丈夫なのか、また何キロ離れたら大丈夫で、何キロ以内なら危険なのか大雑把な感覚がつかめます。
また被曝許容量の段階を設定することができ、計算結果がそれらを超えると警告色が出るようになっています。
被曝許容量の目安は某掲示板の書き込みなどを参考に作りました。柔軟な作りになっていますので、新たに行を加えたり削ったりしても影響はありません。
表の読み方ですが、たとえばサンプルの1行目では「30キロ地点、1日あたり1.4ミリシーベルト」が計測されています。
これを年間に換算すれば511ミリシーベルトで、「全身被曝、末梢血中のリンパ球の減少。」というレベルです。免疫系に影響が出てくるので30キロ圏内から退避することを考えるべきということになります。
仮に15キロまで近づくと年2000ミリシーベルトを超え「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」レベルとなって色が赤に変わります。もちろん放射線は一様ではないでしょうし浴び方にもよりますが、長居するのが危険であることは明らかです。
サンプルの2行目「30キロ地点、1時間あたり0.24マイクロシーベルト」は年換算で2.1ミリシーベルトですから、かなり安全なレベルにまで下がっています。しかしそれでも1キロ圏内に近づくと2000mSvで「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」レベル、500メートルなら7500mSvとなり(1年いれば)100%死ぬと言われるレベルです。
かなり大雑把ではありますが状況判断のために使ってください。
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[参考リンク]
[追記]
距離換算は単純に「距離の二乗に反比例する」という計算式を使っています。しかしご存知のように放射性物質の拡散は地形や風に影響されます。
計測地点が30キロとして、そこから原発までの間の放射線量をイメージするには多少の助けになるかもしれません。しかしそこから100キロ遠ざかった地域の数字を類推するにはほとんど役に立たないと思います。
下は原子力安全委員会による「甲状腺が受ける放射線量の積算値の分布」のシミュレーション図(20110323日経新聞)です。これもシミュレーションに過ぎないのですが、方角によってかなりバラツキがあることがわかります。
また、表に記した放射線の許容量は一度に被曝したときに起こる現象です。
たとえば一度に2000mSv浴びると「全身被曝、出血、脱毛。5%死亡。」と言われていますが、これを1年の累積として浴びたときについてはあまりデータがないそうです。ここでは乱暴ですが「累積すると同じ症状が起きる」という考えでそのまま使っています。
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