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2012年5月 8日 (火)

コンプガチャ = 通貨発行権 + 賭博の胴元権

(この記事はコンプガチャの善悪を論じるものではありません)

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コンプガチャは違法懸賞、消費者庁が中止要請へ
(2012年5月6日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20120506-OYT8T00110.htm

 携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特定のカードをそろえると希少アイテムが当たる「コンプリート(コンプ)ガチャ」と呼ばれる商法について景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、近く見解を公表する。

 同庁は業界団体を通じ、ゲーム会社にこの手法を中止するよう要請し、会社側が応じない場合は、景表法の措置命令を出す方針。

 コンプガチャは市場規模2500億円を超えるソーシャルゲームで収益の柱の一つとなっているが、「射幸心をあおる」「子どもが夢中になり高額請求された」などの批判を受けていた。

 ガチャは、カプセル入りのおもちゃが出てくる自動販売機をイメージした商法で、1回数百円程度を払うとゲーム内で使うアイテムなどが当たる仕組み。事前にどんなアイテムが購入できるか分からず、くじのように偶然性に左右される。さらに、ガチャで購入できるアイテムのうち一定の組み合わせをそろえると、より希少なアイテム(レアアイテム)を獲得できるのが「コンプガチャ」で、昨年頃からソーシャルゲームで導入され始めた。

 コンプガチャが使われる主な人気ゲームには、モバゲーで遊べる「アイドルマスターシンデレラガールズ」やグリーの「探検ドリランド」などがある。
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私も投資家なので、この業界のことを多少は知っています。

しかしこれらの会社の時価総額が数千億円に膨れ上がり、名だたる大企業を上回るようになっても、株を買いたいと思ったことはありません。それは倫理的にどうのという話ではなく、収益の伸びや永続性について自分には全く見当がつかなかったからです。

無料ゲームで人を集めて、広告で稼ぐのであればビジネスモデルとして理解できます。しかし無料の釣りゲームで珍しい魚を釣るために、カネを払って特別な釣り竿(アイテム)を買う人々の心理が理解できませんでした。

その後、出会いの場としての効用だとか、心理学を駆使した縛りや煽りなどのテクニックを聞いて「なるほどな」とは思いました。しかしやはり自分の理解を超えた世界の出来事なので、株価が急上昇しても見送るだけでした。

 

今回の件で改めて調べてみたところ、「ガチャ」「コンプガチャ」と言われる形態でギャンブル性が強まっていたようです。

さらにオンラインゲーム上のキャラクター、アイテム、ゲーム内仮想通貨等を現実の通貨で売買する リアルマネートレーディング (RTM )という行為も盛んだとか。いやはや、海外ではそんな世界があるとは聞いていましたが、いつの間にやら日本もそうなっていたようです。

また、ゲームで知り合った相手とアイテム交換の約束をしたところ「自分だけが交換アイテムを送り相手からは約束のアイテムをもらえなかった」など詐欺被害の苦情が増えているとのこと。

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消費者庁「ガチャ」商法に問題ありと判断 ゲーム収益に影響大きい?
J-CAST ニュース  2012/5/ 6 16:26
http://www.j-cast.com/2012/05/06131130.html

   グリーや「モバゲー」を運営するディーエヌエー(DeNA)などが提供している携帯電話のソーシャルゲームで、「コンプリートガチャ」と呼ばれる商法が景品表示法に違反する疑いが出てきた。

   消費者庁が「問題あり」と判断したようで、連休明けにも業界団体を通じて注意喚起するとみられている。

   ソーシャルゲームは、約4割の利用者が「毎日利用する」(MM総研調べ)成長市場だけに影響は大きい。
「レアアイテム」ほしさに数十万円を使うことも

   消費者庁が問題視している「コンプリートガチャ」と呼ばれる商法は、カプセル入りのおもちゃが出てくる自動販売機である「ガチャ」をイメージした商法で、1回あたり数百円を支払うとゲーム内で使う「アイテム1 件」が当たる仕組み。

   ただし、1回でどんなアイテムが当たるかはわからず、クジのようになっている。

   一方、「コンプリートガチャ」は、ガチャで購入したアイテムのうち、一定の組み合わせをそろえると、より希少なアイテム1 件(レアアイテム)を獲得できる仕組みで、すべてをそろえようとすると数十万円を使ってしまうケースもある。

   2012年5月2日時点で国民生活センターなどに寄せられたオンラインゲームに関する苦情や相談には、「ゲームで知り合った相手とアイテムを交換する約束をした。自分は5万円もつぎ込んだアイテム1 件を渡したのに、相手からは送られてこなかった」、「携帯ゲームで基準を満たすとアイテムがもらえるはずだが、付与されない。どうしたらよいか」といった、ゲームの「アイテム」をめぐるトラブルが少なくない。

   「コンプリートガチャ」についても、「子どもの射幸心を煽る」「子どもが夢中になり、高額な料金を請求された」といった苦情や相談が増えてきたことから、消費者庁は事態を重くみた。(略)

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まあ、何もペナルティがないのであれば詐欺が横行するのは当たり前ですよね。

それにプレイヤーの中に雇われたサクラが混じっていて、高額アイテムを手に入れさせるよう片っ端から空約束して回っている可能性もあります。

こんな手口は汚れた大人であれば誰でもすぐ思いつくのですが、社会経験が足りない人は実社会と同じ感覚で相手の言うことを信じてしまうのかもしれません。

 

さて今回の件で面白いなと思ったのは、ゲーム会社が作ったアイテムが、そのコミュニティの中で金銭的な価値を認められているということです。

今回はそれを手に入れるための方法が、ガチャガチャを応用したギャンブル性(射幸性)の高いものになっていることが問題とされています。しかしここではその善悪については問いません。

 

ある会社が作ったアイテムがあるコミュニティで価値を認められ、RMTを通じて金銭と交換できるということは、その会社が通貨発行権を持つということです。

そんなことができるなら、まるでお札を刷るように莫大な利益を上げることが可能になります。まさに究極の錬金術です。

 

たとえば、出現確率0.01%の超レアなアイテムがあったとします。それを持っていると他人からの評価が上がったり、モテたりするので、RMT市場で10万円で取引されていたとします。

するとそれを作っている会社は、「超レア」である幻想を失わない範囲でこっそりとRMT市場にそのアイテムを横流しすることができます。市場で1000個しかないはずのそのアイテムを2000個まで増やせば、それだけで1億円の収入になります。

どうせパスコードか何かを付与するだけでしょうから元手はいっさいかかりません。まるで通貨を発行するような利益です。

えっ?「そんなことしたら希少価値がなくなってしまいますよ」ですって?

ご心配なく。そのアイテムが出回りすぎて希少価値がなくなってきたら、別の「超絶レアアイテム」を出します。まるで少年漫画のように、「もっと強い相手」「さらに高いハードル」を次々に作り出すのです。

 

顧客がガチャを回してそのアイテムを手に入れるのであればさらに儲かるでしょう。というのも宝くじの心理的効果が加わるからです。期待値としてはどう考えても不利なんだけど、少しでも可能性があるならと余計なカネを延々と払ってしまうのです。

しかも確率などの操作が可能だとしたら、その人のカネの突っ込み方を見ながら収益を最大化するようなロジックを組むことも可能です。プロセスと確率が明確になっていないのであれば、裏で何をやられてもおかしくありません。

 

さて、実は現実世界でも似たようなことが行われています。

  • 先進国の通貨は政府の信用で発行されるため、いくらでも印刷することが出来る。
  • そこでたくさん通貨を稼いだり、レアアイテム(名画など)を手に入れると一目置かれる。
  • 通貨や肩書きはインフレ気味にしたほうが経済活動は活性化する。同時に通貨発行益も増えて国庫が潤う。
  • 宝くじやギャンブルは国民の経済活動や精神を破壊する可能性があるので、どこでも規制されている。  

 

現実の世界では 「通貨発行権」「賭博の胴元権」は国家が独占しています。

なぜならこれらは「中毒性物質(麻薬・煙草・酒・ポルノ)配布権」と並んで極めて大きな利権なので、自由に認めてしまうと国より強大な組織が育つ可能性があるからです。

つまり倫理の問題として語られることの多い賭博・麻薬・酒類・性産業などの規制には、国家としての権力維持の本能が根底にあるということです。

 

一方、「現実とは異なるゲームの世界」を作ってそれらの利権を手に入れるビジネスモデルは賢いと思います。

しかし規模が大きくなると国の「シマ」を荒らしたと思われて、国家権力の介入を招くことになります。

もちろん、規制をかけるときには「通貨発行権」「胴元権」云々のわかりにくい説明はしません。「子供が何十万円もむしられた」などの、わかりやすい例で充分です。

しかしこれは根底に「統治の問題」があること、そしてネットの発達で多くの抜け道が出来ていることは注目に値するでしょう。

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コメント

ども~。
えーっと、何気にオンラインゲーマー歴が13年のおいら、通貨発行権についてはオンラインゲーム&お勉強→現実社会ってな感じに会得していった変わり者だったりします。

ゲーム会社にとって好ましくない状態になるとすぐに規制がかかったり修正が入ったり・・・ある意味現実社会と比較しても結局は人間がやっていることには変わらないもんなんだなと思います。
ゲーム会社として表面上はRMTを禁止しているのにゲーム会社の○○セットを買うとゲーム内通貨が付いてくる公式擬似RMT・・・。非公式RMTがばれるとアカウントを丸ごとバン(削除)
胴元へのお布施の大事さを勉強させられる情報でした。

ちなみにおいらの遊ぶゲームは基本的に毎月の接続料だけで遊べる物しかやってません。
だって、ガチャとかコンプガチャ、やゲーム内で使える強力な物を現金で公式で買えるなら、現実の資本主義がゲームにも影響して資金量で環境が決まりますって(´ヘ`;)
あと、PvPで物資が消費されるゲームしかしません。消費が無いとインフレになりますって・・・。
先行者利益も身に染みてよくわかります・・・走り続けないと追い抜かれる資本主義w

今までに無いネットの発達に今までの統治がどう着いて行くのか楽しみです。


予想
今回のコンプガチャの過払い請求だかをされる前に、ゲーム内の仮想通貨で全額返金する予感がします。
なんなら、ある一定以上の金額を突っ込んでいた人にはレアカードもお詫びの品につけて・・・。
消費者庁にお布施を払ったり、消費者庁の経験のある有能な職員を同じ問題を起こさないように職員を受け入れるのやら(´ヘ`;)

さむ さん

相変わらずいろんなこと知ってますね。
物資が消費されるゲームもあるんですか。いろいろ考えるものです。

個人的に過払い請求はちょっと酷かなと思っています。

これは法律の解釈ではありません。高額で人を雇ってアイドル広告で勝負に出たところに過払い請求が重なれば、キャッシュフローに詰まって死亡確定だからです。

まあ、お上に恭順の意を表すしかありませんかね。


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» コンプガチャ(ソーシャルゲーム等の)は違法懸賞に該当、消費者庁が中止要請へ [【豆β】痛いニュース+]
1 :英二@まいごφ ★:2012/05/06(日) 00:50:13.52 0  携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特定のカードをそろえると希少アイテムが当たる...... [続きを読む]

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