新刊出来!

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

Google Analytics

  • トラッキングコード

« 米中冷戦における日本(6):日本が韓国に甘い理由 | トップページ | 米中冷戦における日本(8):「戦利品」としての日本の価値 »

2012年9月 4日 (火)

米中冷戦における日本(7):日韓、米日、沖縄の相似形

 

さて、「韓国が中国側に回る」と聞いたあなたは不安になるかもしれません。

「日本も遅れずにアメリカを捨て、中国側に回ったほうが良いのではないか」と。

 

しかしその必要はありません。なぜならば中韓の発展は日米の支援によるものだからです。

思い出してください。韓国の得意な電機・自動車・鉄鋼・造船などはすべて日本からの技術移転で始まり、ウォン安政策でシェアを奪い取ったものです。日本が不得意で、韓国が得意なものなどありません。

中国も同じです。開放路線以来、安い給料と地代で「生産拠点」の地位を奪い取りました。人口ボーナスがそれに拍車をかけました。しかし世界第2位の経済大国になっても、中国ならではの技術や特許は少ないのです。

中華思想は事実や記録を軽視するため技術革新には向いておらず、しょせんは「上手なパクリ」の世界から逃れられません。それが「本質を見る」ということです。

 

その昔、日本側にも彼らに投資する理由がありました。

というのも日本人の人件費が高騰し、また日米貿易摩擦でえらく叩かれたので、完成品を直接アメリカに輸出することを日本企業が避けたのです。その代わりにやったのは

  1. 現地生産
  2. 部品やマザーマシン提供(ステルス輸出、迂回(鵜飼い)輸出)
  3. 知的財産防衛

でした。

現地生産はアメリカに雇用をもたらし、感謝されることになりました。その代わり日本国内での雇用は縮小しました。

もうひとつは完成品を売ると目立つので部品を提供する方法です。韓国に部品を3兆円輸出すれば、そこから完成品がアメリカに輸出されても目立ちません。これを称してステルス輸出だとか、掛けことばで「迂回(鵜飼い)輸出」と呼ばれます。

 

しかしこの方法にはいくつかの誤算がありました。

  1. 日本側は多数の民間企業がしのぎを削っており、中韓の少数の国策企業に競って売り込む羽目になった。すると条件等は日本側に不利となり、技術移転など譲歩を迫られた
     
  2. 完成品の輸出を遠慮したため、サムスンやハイアールといった数少ないライバル企業が世界の販路を押さえ、ブランドを大きく育てた
     
  3. 本来生産拠点であるだけの中韓にコア技術を与えるバカが続出した。「美女と裸で記念写真」を撮られたり、「山吹色のお菓子」を貰って会社を売ったのかもしれない。しかしそうではなく「オレは良心的日本人」という自己満足と引き換えに由緒ある会社を潰し、日本の若者の未来を奪った経営者も大勢いる。
     
  4. 弱った日本企業は技術者をリストラ。それを中韓が拾ってウマウマ。もともと技術を軽視し技術者を大切にしない風潮がさらに強化され人材流出を招く。技術格差が縮まりさらに売り上げ減少。その対策としてまた人を切る。悪循環が止まらない。
     
  5. さらに弱った日本企業に対し日本政府は円高で追い討ちをかけた。ウォン安で破綻しかけた韓国のほうは通貨スワップで救った。これから消費税を上げて日本経済の息の根を止めるつもり。

 

要するにいま中国・韓国に勢いがあるのは、日本の政府や産業界が自国を犠牲にして援助してきた結果なのです。

それを進めたのが経営者や資本家だけならまだわかります。しかし労働組合までもが民主党を支援し、民主党は韓国政府を支援し、韓国政府は韓国企業を支援し、ダンピング輸出で日本の輸出企業を潰しにかかっているのだから不思議な話です。会社がなくなっても労働組合は大丈夫なのかどうか、そのあたりの事情を教えてもらいたいところです。

野田総理は松下政経塾出身ですが、彼の韓国支援策によってパナソニックも苦しんでいます。古巣に配慮した政治をしろとは言いません。しかし善意で政治家を育てた会社が、そこの卒業生に潰されるとしたら良い面の皮でしょう。

そういった「日本潰し」の構造がすぐに終わるかどうかはわかりません。しかし仮に日米が支援をやめたなら韓国は北朝鮮レベルになりますし、中国経済は急減速しておそらく内乱になります。

 

 

今の中韓の発展は日米に支えられてこそ  

この依存関係さえわかっていれば、何も恐れることはありません。

こちらから資金や技術を提供しなければ、彼らは勝手に共食いを始めて自滅するからです。

 

同様に

日本の繁栄はアメリカとの同盟があってこそ

だと私は思います。

なぜならABCD包囲網を食らっていた太平洋戦争の開戦前、日米のGDP格差は10-20倍に開いていました。アメリカと敵対すればそれぐらいが日本の実力ということです。

ところがアメリカの傘下に入って「共産主義の防波堤」としていろいろ優遇してもらった結果、日本はあっと言う間に世界第2位の経済大国になりました。90年代には日本のGDPがアメリカに対し7割ぐらいにまで迫っています。

国同士は必ず影響しあってますので単独の力を計測することは困難です。しかし

米国と仲良くやっているときは天国、
敵対しているときは地獄

という事実は押さえておきましょう。

 

 

こういった依存関係は、面白いことに依存している側のほうが忘れてしまったり関係を逆転して認識するようです。 まるで小さな子供が親に向かって「お前は今日おやつ抜きだからな!」と脅しつけるように、全く見えていないのです。

 

日本の政治家の中には「在日米軍は番犬。カネ払う代わりに死んでもらえば良い」と言う人がいます。

事実はもちろん逆です。日本の現状はどう考えてもアメリカの「戦利品」であり「属国」。あちこちに米軍基地があって、自衛隊は米軍の一部として機能しています。 アメリカ側が旧日本軍の特攻隊や伝説の日系人部隊「442連隊戦闘団の戦いぶりに敬意を表し、独立させた上で「極東の番犬」として日本人を使ってくれているのです。

しかしこの番犬、平和ボケし過ぎて自分の役割を忘れたらしい。

沖縄・尖閣は1972年に占領していたアメリカから返還してもらったものです(沖縄返還)。

それほど明らかな「最近の事実」があるにもかかわらず、日本政府は中国に「配慮」して誤ったメッセージを送っています。

仮に尖閣・沖縄を中国に取られるようであれば、アメリカ軍は怒り心頭でしょう。犠牲を払って占領した世界戦略上の要衝が、日本人の手によって中国に渡されてしまうのですから。

私なら防衛の意志をなくした役立たずで居丈高な番犬を許しません。間抜けな日本人が重要な「太平洋の蓋」を守れないのであれば、ハワイ王国のように併合して直接統治するだけです。

 

同じような認識逆転が沖縄にも言えます。

沖縄は経済的にも軍事的にも、日米の庇護下にあります。

交渉手段として「あーあ。米軍基地は邪魔で危険だなあ(棒読み)」と言いながら、地代引き上げを求める方法は許されると思います。

しかし本気になって米軍を追い出せば、すぐ中国人民解放軍が来てチベット化してくれるでしょう。

それは何よりも沖縄県民にとって不幸な話です。ただ不思議なことに日米の軍関係者や有識者のほうが、沖縄県民以上に心配しているように見えるのです。

沖縄は大陸派の工作が盛んな地域で、新聞は真っ赤っ赤のお花畑です。夢破れた本土の革命家たちがデモのために乗り込んできます。

それに対して生粋の沖縄県民は本質をわかっている・・・と言いたいところですが、選挙結果を見る限りけっこうギリギリみたいです。

こういったパワーゲームは平和な南国の島民にはわからないことなのかもしれません。しかし私が沖縄を見て心配になるということは、アメリカの関係者は日本人の平和ボケに対して、我々以上に心配しているのかもしれないと類推します。

 

 

さて最後は韓国です。

この国も日米に大きく依存しながら、そのありがたみを全く理解していないようです。

 

日米の援助がない韓国は北朝鮮と同じ

という単純な事実に気付かないまま、中国側に回っても日米の支援を得られると考えているようです。

 

しかしこれは日米にとって好都合です。

日本には100年以上かけて朝鮮半島と関わってきた歴史があります。アメリカも朝鮮戦争で多くの死者を出した歴史があります。両国とも多くの犠牲を払ってしまったので、心理的には実際以上に価値があると感じてしまうのです。

しかしそれらを度外視した場合、朝鮮半島は戦略上の価値が低くコストをかけて守る必要のない土地です。 彼らの反米・反日活動によって縁を切れるのであればもっけの幸いなのです。

実際アメリカは朝鮮戦争以来持っていた戦時統制権を2015年に返還し、朝鮮半島から撤退するつもりです(本来は今年2012年に撤退予定でしたが、韓国側が泣きついて延長しました)。

日本の政治はどうしてもアメリカに影響されますが、いよいよアメリカが韓国を切り捨てるのであれば朝鮮半島を中国に渡して「獅子身中の虫」と離れることができます。

 

えっ、米国は衰退するんじゃないかって?

とんでもない。米国は衰退するどころか日欧を引き離して独走態勢に入っています。食料・エネルギー・メディア・素材・通信・ITなどを抑えた超大国に死角はありません。

「米国の時代は終わり」というネタは、私が小学校の頃からさんざん聞かされてきた夢物語です。さすがのアメリカもおかしくなるときはありますが、その度に立ち直って強くなっています。

これが間違いだと思う人は、是非アメリカ株を売って中国・韓国株を買ってみてください。すぐに考えを改めると思います。

 

[参考] アメリカの強さと歴史がわかるまとめ

アメリカがチートすぎる事書いてけ

史上最強の米軍部隊 日系・第442連隊戦闘団

Go For Broke - M1 Bayonet

(続く)

 

 

« 米中冷戦における日本(6):日本が韓国に甘い理由 | トップページ | 米中冷戦における日本(8):「戦利品」としての日本の価値 »

コメント

このシリーズは、読み応えがありますね!

「いくつかの誤算」には、リストラなどで海外へ渡った技術者の存在も
大きいと思います。現在日本のものづくりに於いて「師匠」クラスの方々
が中国で働いているのを見ました。(先々週、東莞へ出張してました)
「人的資源を軽視する」という旧日本軍と同じ扱いです。

しかし、歴史に学ぶ政治家が出てこないのでしょうか?所謂名政治家と
呼ばれる人たちは、歴史を鑑みて政策を決定しているように感じます。
早期に日本人から「お花畑除去」をお願いしたいです。

あと、沖縄の一般の方々ですが、正直政治等に興味を持たない印象があり
ます。本土復帰の頃をすっかり忘れていますね。教育やマスコミの力も大
きかったのでしょう。一度チベット状態なってみないと分からないのかも
しれません。

シベリアや満州、朝鮮で戦後何があったのか?今一度日本人全体で学び直す
必要を感じます。そうすれば、北方領土や竹島の話にもっと力が入るでしょう。


戦後教育の成果というんでしょうか?お花畑を支えている
団塊世代が、日本の大きな足枷になってしまっています。

団塊世代の利己的合理主義 宮島理
http://blogos.com/article/43407

Jおじさん

いつもありがとうございます。お褒めにあずかり光栄です。

技術者流出の件、ご指摘ありがとうございます。さっそく追加させていただきます。

沖縄は文化的に豊かな土地なので、外から「世界戦略において重要」と言われても住んでいる人にはわからないのでしょうね。そして同じように、アメリカが日本を重視している理由もほとんどの日本人にはわからんと(笑)。

「バカだなあ、中国に組み込まれたら虐殺されるぞ」と忠告しても当の本人はいたって暢気。「一度やらせてみたら? イヤなら変えればいいし」なんて言って取り返しのつかない状況に。見ているほうはヒヤヒヤします。

これほどネットに「事実」が落ちているのに、多くの人は調べようともしません。テレビの言うがままに怒り、喜び、投票します。若い世代には希望がありますが、日本の国を守れるかどうかギリギリのところですね。

韓国や中国に幻想を抱いていた世代に振り回されて実害を被ってきた世代が最近、各組織の中枢に食い込みはじめた様に感じます
それがどういう作用を生むのかは、わかりませんが韓国、中国にとってはこれまで以上に嫌な時代になると思います

ちなみに私も韓国に日韓友好の美辞麗句で派遣され水を浴びてきた人間です

丁さん

この件に関しては官僚や民間企業が怒っていると聞いたので、私も「おや?」と感じていました。これまでの事なかれ主義が急に改まるわけではないでしょうから、中の人が交代したのかなと思っていたのです。そうであれば嬉しい限りです。

丁さんご自身も大変な思いをしたんですね。お疲れ様でした。
その経験は大きな財産になると思いますので、ぜひ後世に伝えてください。

善野さん、

申し訳ないですが、実在する個人情報のようでしたので削除させていただきます。建設的な書き込みをしていただければ幸いです。

どもども~。
このシリーズは読みやすくわかりやすくていいですな~。
ネットにある程度情報があっても時系列や各国の立ち位置の違いとかを綺麗に整理するとなると大変です(´ヘ`;)

よくよく考えるとそろそろ迂回輸出の迂回先を変更するにはこれから3年間が準備期間なのかもしれませんね。

ふと、民主党に政権交代したおかげで色々と大変なことになりましたが色々なことを気づいたり再認識させてもらいました。
しがらみの少ない理想主義者の総理・・・ふと住宅金融債権管理機構の弁護士上がりの社長「私には金融システムの安定などわかりません」というトシさんの説明を思い出すw
あの頃の自動車・電機・機械も今では・・・余剰人員の吸収先の心配や技術流出が怖いですよね。
アメ玉をむしりとるようにというかこれまでの分を返すと言う表現になるのやら。
まぁ、殺されて奪われる側よりはアメ玉を渡しても末永く仲良くしてくれる側にいたいです(´ヘ`;)

電力問題もシーレーンや地政学の大事さや、いろいろなイデオロギーの研究にも役に立ちつつ業界の効率化やダメージコントロール技術向上にもなったのやら。
労働組合の問題も・・・労組を支持したら仕事がなくなったでござるw

ここまでなってもまだ理解しようと調べたりしない人が多いことに驚愕するおいら。
よくよく考えてみるとこの事実を見続けた逆張り投資家さんは何十年間驚愕し続けていつ頃慣れてしまったのかな?と思うとまだまだおいらには精進が必要だなと思いました(´ヘ`;)

心配な事は、私より一回り下の世代の韓国への嫌悪感はかなりヤバいレベルです
話を聞いた感じでは単純なインターネットの影響とは思えない

虫や蛇などを嫌う感じの本能的なレベルでの嫌悪感

この世代が主体になる頃には何が起きるのか
少しこわい気もします

会津のさむ  さん

いつもありがとうございます。

私も最初からわかっていたわけではないのですよ。今でも整理しながら「なぜだろう?」と自分に問いかけています。

日本人もけっこう小中華思想に染まっている人がいて、今の日本社会はそんな人たちが上に行ってしまっている感じがします。

そうそう、ビジネスの世界ではすでに脱中国が加速していると思います。さすがに今になって逃げ始める人がいたとしたら、リスク感覚や経営センスに問題があると言わざるを得ない(笑)。どんなに遅くてもフジタ社員が拘束された時点でヤバイと思うでしょう。思わない人は安らかに成仏していただきたいところです。

ともあれ、これからも一緒に精進しましょう。よろしくお願いいたします。


丁さん、

私も日本人の極端な好き嫌いをちょっと危惧しています。

ご存知かもしれませんが、2ちゃんねるの東亜やハングル版では「日本が嫌韓になったとき、落ち着いているのは俺たちぐらい」という話がずっとありました。

そのうちみんなが右翼になったら、ながらく「極右投資家」と呼ばれて来た私も「赤の手先のオフェラ豚」なんて言われて吊るし上げられるかもしれません。

少し上から目線過ぎる語り口が気になるところですが、述べられてる事はもっともなことであると思います。こう考えると、TPPへの加盟は妥当な事だと思います。ただ、衰退過程にある日本の産業(特に製造業)の事を考えると中華圏との経済的なつながりは成長過程にある市場の確保の点から考えてもまだ素敵れない価値があると思います。その点は、アメリカも同じ立場にいると思います。アメリカが日中韓FTAに対してあまり牽制をかけて来ないのは、これを足がかりにして中国との経済的な結びつきを強める狙いがあるような気がするのですが気のせいでしょうか?

F-35さん、

実は私、TPPに反対しているんです。アメリカとは仲良くやりたいですが、奴隷になりたいわけではありません。ちょうど次の記事を書いているところですので、また感想を聞かせてください。

中国市場については交易するだけで良く、工場を建てたり人を送り込むべきではないと思います。しかし経済原則からはコストが安いところで作るのが鉄則なので、他の新興国と同じように中国に進出したり撤退したりが周期的に起こるのでしょう。進出するにしても歴史を勉強しないと悲惨な結果になってしまいます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1852/46940541

この記事へのトラックバック一覧です: 米中冷戦における日本(7):日韓、米日、沖縄の相似形:

» 日韓紛争とKARAの微妙な立場 もはや開戦前夜!?だけど可愛いから許す(笑) [KARA 韓国 ロンドン五輪 サッカー プラカード 竹島 紛争 独島はわが領土 日章旗]
韓国でKARAバッシング!ロンドン五輪 独島プラカード騒動の思わぬ余波 [続きを読む]

« 米中冷戦における日本(6):日本が韓国に甘い理由 | トップページ | 米中冷戦における日本(8):「戦利品」としての日本の価値 »

フォト
無料ブログはココログ

スポンサードリンク