靖国問題の新展開(2)プロパガンダで倍返し
4.
プロパガンダに対しては長期的には「真実」で対抗できるが、短期的には無力。プロパガンダにはプロパガンダで倍返しすべき。
ではどうすれば良いのか?
まず「こちらの考えや事実を説明して納得してもらおう」という努力は、好奇心旺盛で思い込みが薄い知識層に限るべきです。それが書籍や論文として残れば、無意識のまま宗教対立にはまる可能性は低くなります。知識層の理解は長期的な国益につながるでしょう。
しかしそれだけでは不十分です。
なぜなら世界の多数派である「テレビを見て自分で考えた気になっている人々」には全く無力だからです。下手をすると政府首脳がワイドショーレベルの情報で政策を決めている国もあります。
他人に洗脳されて襲い掛かってくる人々の悪意から逃れることはできません。逆に洗脳されやすい人をこちらも利用して、敵の邪魔をする必要があります。
今は各国政府・メディアに反日カルト集団が巣食っています。これを無力化して日本の国益が世界の幸福につながることを宣伝してもらう必要があります。日露戦争の明石元二郎のように、国際世論や情勢を有利に導くことに力を入れなければなりません。
そのためには専門の組織を作り、何兆円もの資金を注ぎ込む必要があります。相手はすでにその手口で、主要国・メディア・国際機関を抱き込むことに成功しました。他の国が当たり前にやっていることを、日本もきちんとやりましょう。
相手のプロパガンダに対して、譲歩や弁解をしても解決になりません。そんなことをすれば傘にかかって責めたてられるだけです。それよりもこちらから相手の困る情報を流し、プロパガンダで倍返しすべきだと考えます。
この「カウンタープロパガンダ」に関しては、多少の誇張はアリです。知識層以外の人々は、自分で深く考えることなくイメージだけで判断します。あくまで強いイメージを植え付けるために、シンプルなメッセージを伝え続けるのです。
勝算は十分にあります。世界で「現実に起こっていること」に目を向けさせれば良いのです。日本を滅ぼした後は欧米がターゲットになることが目に見えているので、そこに訴えるとさらに効果的です。
5.
「日本は軍国主義に戻りつつある」との主張を否定するため、しばらく核武装などの強い議論は避ける。政治家の靖国参拝も避け、離間策を助けないようにする。その間に火をつけて回っている日本の反日メディアを更生させる。戦犯分祀や遊就館に手を付け、靖国神社を文句のない慰霊施設にする必要がある。
しかし相手のプロパガンダで広まったイメージを覆すのは容易ではありません。何を言っても悪だくみをしているように思われるでしょう。各国の非難に反発して孤立するのは得策ではありません。それは第二次大戦の繰り返しであり、相手の思う壺です。
ではどうするかというと、「日本は第二次大戦の結果と秩序を受け入れている」という姿勢を示すことです。英米の疑念を強めるようなことは控えましょう。
私はもともと核武装論者ですが、それは当面控えます。今それを日本側から言えば、日米離間を助けることになるからです。
靖国は私の好きな場所のひとつですが、今回あえて提言します。戦犯はA級だけでなく、すべて分祀しましょう。A級だけ分祀したら次はBCで難癖をつけてくるのは見えているからです。「分祀したら増えることになる」という人もいますが、もともと経典のない宗教なので柔軟に対応できると思います。東郷神社に引き取ってもらうも良し、新たな神社を作るも良しです。
戦勝国が疑念を抱くような展示物は控えましょう。日本人がどう考えるかではなく、米英がどう考えるかが重要なのです。ご不満もあるかもしれませんが、もう一度米英に逆らえば国や神社そのものがなくなります。せっかく100年以上の伝統があるのに、新しい慰霊施設を作るのはもったいないことです。天皇陛下を含めて世界中の誰もが参拝できる慰霊施設として存続するためにお願いします。
その間になにをするかと言うと、国内の大掃除です。
日本の政府・メディア・企業に入り込んだ反日カルト勢力の力を削ぐのです。
欧米にむかついた人もいると思いますが、それをぶつける相手は第一に「火種をまき散らし続ける日本国内の敵」、第二に「それに乗っかっている近隣諸国」です。
靖国も慰安婦も何もかも、火をつけて回ったのは日本のメディアです。
日本の国益を害して、反日国家に利益を与えているのは日本の政治家・官僚・経営者なのです。
彼らに「反日は利益にならない」と思わせなければなりません。
日本国内の裏切り者がいなくなれば、かなり戦いは楽になるはずです。
6.不満があっても今は耐えましょう。すべては戦いに勝つために!
しかし私はもともと「靖国への立場を変えることがあるとしたら英米が不満を表明した時」と書いています。日本側が誠実に史実や立場を訴えても、国際社会で認められないことに対する限界を感じ始めています。
今の劣勢を覆し、日本をチベット化させないためには、日本人としての大義や宗教的純粋さにこだわっている場合ではありません。
「自分がどう思うか」より、「英米がどう思うか」が重要なのです。
日本がガッチリ英米と手を組んで抑え込めば、被害は最小限で済みます。
そうすれば中華文明は勝手に瓦解します。
今の日本は、審判が買収されたと知ってゲームを続けるスポーツ選手のようなものです。
「強く贔屓されている人が他にいて、いつも不公平な判定で負けさせられる」
「どうせ努力しても評価されないし、叩かれるだけ」
そう考えるだけで心が萎えそうになります。
しかしここは発想を変えましょう。
審判がカネや接待で転ぶなら、自分はその上を行く買収をしてやるのです。
この考え方は日本人はなじまないと思います。
またそのスポーツ自体の技術向上・競技人口増加・青少年の熱意などにおいて大きな損失となります。
しかしそれは買収される審判や、それを認める協会が選んだことです。スポーツの結果が審判次第で変わるなら、買収合戦になるのは当然です。
国際社会も同じです。
独裁国家のプロパガンダを信じ込んで平和と自由に貢献する日本を攻撃するのであれば、こちらもそれ以上のプロパガンダをばら撒いて生き残るだけのこと。
そうさせたのは国際社会であって日本ではない。これは他人のせいにしているわけではなく、単に環境に適応するというだけの話です。
危機感を持って情報戦争に勝利しましょう。
(終)
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