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2014年9月16日 (火)

独立運動と間接侵略(2) スコットランド金融業はイングランドに流出

この記事では説明を簡潔にするため、国名や地域名などの解説を省略しています。

単に「英国」あるいは「イギリス」と書いた場合はグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国、いわゆるU.K.(United Kingdom)のことであると理解してください。
 
それを構成する4つの地域、イングランド・スコットランド・ウエールズ・北アイルランドや、「ブリテン島」「王室属領」「英国海外属領」「英連邦」などの定義については以下を参考にしてください。
 
 
 
(動画)早口の英語ですが非常にわかりやすいです
 
 
 
さてスコットランドの主要産業に、金融業があります。
 
大手銀行としてはRBS(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド)やロイズバンキングがあり、生命保険としてはスタンダードライフ。それに玄人好みの伝統的な資産運用会社も多いです。
 
これらの金融機関のほとんどがスコットランド独立に懸念を表明しており、もし独立となれば本社や一部業務をロンドンに移すと表明しています。
 
 
 
これは当然でしょう。
 
金融業というものは、安全が第一です。
 
英国という理想的な「資産の預け場所」から離脱し、アイルランドと同じ小国になるのです。もはや英国ほど強いの保護は得られないと資金は逃げます。それを先読みして、金融業者もロンドン(シティ)に移るのです。 
 
 
 
理想的な資産の預け場所は、以下の条件を満たしています。
  1. 私有財産を守る意思が強く、法律も整備され、実績がある。
     
  2. 他国に軍事力で脅されても屈することなく、資産や個人情報を守ってくれる。
     
  3. その国自体に稼ぐ力があって、資金があふれている。そのほうが法律やシステムが整備され、コストが安く、盗まれる確率が低い。
     
 
 
 
まず第一の条件で、ほとんどの新興国が脱落します。
 
それらの国は政府や権力者の力が強く、個人や企業の資産をすぐに横取りしてしまうからです。
 
いくら中国の軍事力が強く、経済規模が大きくなっても、わざわざ中国に資金を預けに行く人はいません(脱税目的は除く)。
 
 
 
また軍事力の弱い国に資金を預けたら、他の国にまるごと奪われる可能性があります。巨額のカネを預かるには少なくとも「他国の暴力に屈しない」ほどの強さが必要なのです。
 
 
そして経済規模があまりに小さい国は、他国から巨額の資産を預かるとそれが重荷になります。
 
小国は金融危機で政府自体が吹き飛んでしまい、自分の稼ぎでは挽回することができません。キプロスしかり。アイスランドしかり。小国が短期的に金融立国を成し遂げたように見えても、長続きしないのです。
 
 
 
こういった観点で考えると、「理想的な資産の預け場所」は第一にアメリカ。第二に英国。その次にスイスあたりでしょうか。
 
米国は国益に反しない限り、私有財産を守ってくれます。
 
そしてアメリカが守ってくれるのであれば、たとえロシア政府や中国政府が返還を要求しても奪うことは不可能です。
 
だからこそ中国政府の高官は、子弟に米国籍を取らせアメリカに財産を逃がしているのです。
 
 
 
アメリカと対立関係にあったり、心情的にカネを預けるのはイヤだなと思っている人々は、次の選択肢として英国に資金を預けます。
 
中東のオイルマネーや、ロシアマネーは英国に行くことが多いです。
 
 
 
スイスは昔ほどではないものの、資金を預ける国としての評価は高いです。
 
国民皆兵。核シェルター普及率100%。ナチスドイツさえ手が出せず、むしろ資金の隠し場所として重宝されました。
 
もともと傭兵として稼いだカネを守るために金融業が発達した国です。当サイトおすすめ図書の「民間防衛」が必読書となっており、国民生活のベースに国防意識が行き渡っています。
 
 
 
さて、そのほかの国はどうでしょう?
 
日本・ドイツ・フランス・オランダなどの先進国は経済規模も大きく、平時には上の三カ国と比較して遜色ないように思えます。
 
しかし米英に比べると私有財産の保護よりも国家秩序などを優先し、大国の圧力に対しても弱そうです。やはり米国・英国・スイスよりも劣る気がします。
 
 
 
シンガポールなどは周囲に侵略的な国がないため、平時には金融センターとして資金を集めることができます。
 
しかしかつて、日本軍によって一瞬で占領された歴史があります。
 
たとえばいま、中国軍が侵攻して来たら抵抗できないでしょう。
 
やはり軍事力の弱い国は、永続的な資産の置き場所としては少し不安なのです。
 
 
 
このように考えると、スコットランドが独立して今までと同じように金融業を続けることは難しいと思います。
 
資金はロンドンに逃げ、銀行・保険・証券・運用会社もロンドンに拠点を移します。
 
うまくやれば日本・ドイツ・フランス・オランダ・シンガポールぐらいの地位には残れるかもしれません。
 
しかしロンドンを追い抜いたり、その地位を奪い取ったりすることは無理です。
 
 
 
枯渇寸前の北海油田と衰退した金融業を抱えて、いったいこの先どうするのか? 
 
スコットランドは今まで通り英国の武力に守られながら、得意な産業を育てるほうが良いと思うのです。
 
(続く)
 
 
 
 
 
 
 

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コメント

やれやれ、独立は回避されました。
最後は、真剣に独立した後の姿をリアリティを持って考えた人たちが反対票を入れたんだろうと思います。
沖縄独立とか叫んでいる人たちも同様にもし独立したらどのような運命にあるのか?リアリティを持って考えて欲しいものです。個人的には、一度独立して酷い目に会うといいと思います。日本へ返還された頃の事もすっかり記憶の彼方なんでしょうねぇ。

Jおじさん、

以心伝心でしょうか(笑)。ちょうど沖縄独立運動家について、次の記事で述べています。馬鹿者だけが痛い目に会えば良いのですが、こちらのとばっちりもシャレにならないので止めるしかありませんよね。日本人もだいぶ賢くなりましたが、そうでない人々の声が大きいのが厳しいところです。

全くです。「馬鹿者だけが痛い目に会って」欲しいです。
でも、そういう奴等って逃げ足が早いですから、何も知らない居合わせた人々が被害を被るだけなんですよね。orz
日本人もそろそろ左巻きの人々の無責任、責任転嫁、話の摩り替えの手口に気づいてきたと思います。朝日新聞の「誤報」の本質を日本人すべてが知っておくべきです。

Jおじさん、

ついに朝日の恒常的な捏造がバレて、顧客基盤だった人々が離れ始めています。長い時間をかけて、ようやく常識として浸透した感じですね。あとは海外に広まったデマをどう片づけるかです。朝日新聞が日本の汚名を雪ぐ活動をしないなら、潰れてもらうしかありません。

もはや「情報戦争」あるいは「歴史戦」(by産経新聞)になっていますから、相手を叩き潰すまで止まらないんじゃないかと思います。最近だと「誅韓論」 (晋遊舎新書 S18) なんて凄い本まで出ています。韓国に日本がマジにガチでやる気だと分らせないと「(謝罪しているから)相手に弱みがある」と思っている間は、ゆすりたかりは止まないと思います。中国へは、中共のプロパガンダの嘘を人民(笑)に分るようにし、怒りの矛先を中共へ向けるようにするのが、良いと思います。

Jおじさん、

「誅韓論」はすごい内容みたいですね。遅ればせながら読んでみたいです。(小)中華思想の人々は対等な関係というものが理解できないので、彼らに踏みつけられたくなければこちらが踏みつけるしかないのでしょう。

自分たちにひどいことをする人々 =強い人々=尊敬すべき人々
自分たちに親切にする人々    =弱い人々 =いたぶっても良い人々

日本人にはよくわからん思考回路ですが、相手の意思を尊重しつつ対応しましょう(笑)。こちらが強く対応すれば、「弱い中国政府」に矛先が向かうはずです。

結局、民主国家で、先進国家が安全ということになりますね。
逆にいえば、しっかり個人の財産権を保障する国だから、先進国になったとも。

ところで、上の「誅韓論」は私も読みました。内容の賛否はともかく、
900円で値段が安い。クオリティはハードカバーと同等クラスでした。

東アジアの近未来をあれこれと予測しているので、投資家さんの情報収集としては必読ではないかと思います。極東はあと数年後には激変がくるそうです。

ヤマザキパンさん、

そりゃすごい。ネットの情報を整理しただけでないと聞いていましたが、ますます読んでみたくなりました。ご推薦ありがとうございます。

「誅韓論」の内容は、個人的には非常に納得いきました。
特に竹島侵略について、謝罪と保証を要求すべきです。
というか?李承晩の悪行を中学校で教えるべきです。(怒)

2016年以降の戦乱をあまちゃんの平和ボケの日本が、生き残れるのか?心配です。

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