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« 独立運動と間接侵略(2) スコットランド金融業はイングランドに流出 | トップページ | AIIB(アジアインフラ投資銀行)とドル覇権(1) 米国金融覇権への挑戦 »

2014年9月20日 (土)

独立運動と間接侵略(3)独裁国家は「移動の自由」「言論の自由」「選挙」を利用する

注目のスコットランド独立投票は、約55%対約45%で否決されました。

大英帝国が崩壊するかと心配しましたが、その危機はいったん去ったようです。
 
私としてもひと安心しました。
 
 
 
スコットランドが独立すると、英国の力が弱くなります。
 
アメリカの覇権を支えている両腕は日本と英国です。英国本土は日本よりGDPも国土も小さいですが、大英連邦や海外領土が重要なチョークポイントを押えているため「海洋覇権」という意味では米国に次ぐ大国と言えます。
 
 
 
しかしその英国が弱ってしまったのでは、独裁国家のつけこむ隙が拡大します。
 
まず中国は、オーストラリア・ニュージーランド・カナダの乗っ取りを本格化するでしょう。すでに留学生や移民を大量に送り込んで、政治家も無視できない勢力となっています。スコットランドが独立できるのであれば、これらの国が大英連邦から離れてもおかしくありません。国旗の左上にはユニオンジャックに代わって五星紅旗がはためくことになるかもしれません。
 
英国分裂はロシアにとっても朗報です。これまで欧州大陸の大国は、英国と米国の世界戦略によってことごとく失敗させられてきました。ナポレオンしかり、ナチスドイツしかりです。しかし英国が欧州を分断し、大国を撃退するパワーをなくしてしまえば、欧州統一の可能性はぐっと高くなります。西欧諸国は大きくなってもロシアと英国の謀略で崩壊しますが、ロシアが西欧諸国まで呑み込む可能性はそれよりずっと大きいです。
 
これは日本にとっても悪いニュースです。もしロシアが西洋を統一したら、次は中央アジアや東アジアに向かって来るでしょう。中国がオーストラリア・ニュージーランド・カナダを乗っ取ったら、日本は孤立した中でシーレーンを守らなければなりません。英国の衰退は米国覇権の衰退であり、日本の「繁栄の基盤」が揺らいでしまうのです。
 
 
 
英国が分裂すれば喜ぶのはロシアと中国
 
 
 
これは各国の反応を見ても明らかでした。
 
中国は表向き、スコットランドの独立に賛成していません。それを認めてしまうと、東トルキスタンやチベットなどの民族問題・宗教問題が火を吹いてしまうからです。
 
6月に訪英した李克強首相は「われわれは強く、繁栄する統一された英国を歓迎する」と言いました。これを額面通りに受け取るなら、スコットランド独立も反対ということになります。
 
しかし意外なところから尻尾を出してしまいました。
 
沖縄独立運動家がスコットランドに行き、「スコットランドには独立する権利がある。現地の人々には自分の未来を自分で決める権利がある。これは世界中の誰もが願うこと。沖縄も同じだ」とエールを送ったのです。
 
これは明らかに、中国政府からの許可と資金を得て行ったのでしょう。もし違うというのなら沖縄独立運動家の方は、
 
「東トルキスタンやチベットには独立する権利がある」
 
と言ってみてください。
 
はい、言えないですね。中国のスパイと認定します。
 
 
 
しかしこれは安全保障の上で当然の戦略です。自国は結束を強め、他国は分裂させる。それによって自国が安全になるのです。
 
そして面白いことに、独裁国家は自由主義国家の特徴である「移動の自由」「言論の自由」「選挙」を利用して自由主義国家の弱体化をはかるのです。
 
 
 
独裁国家では勝手に好きなところには住めません。邪魔なやつは不便なところに強制移住させて、都市に出られないようにします。勝手に国を抜け出ることもできず、命をかけて亡命するしかありません。
 
しかし自由主義国家では移動は自由です。自由主義国家に来るのも自由なら、その中でどこに住むのも自由。ということはまとまって移り住んで、その地域や国を乗っ取ることも可能ということです。
 
 
 
独裁国家では言論の自由がありません。有力者を批判しようものならその人はすぐ行方不明になったり、役職を解かれたりします。政府批判をしたテレビや雑誌はすぐ責任者のクビが飛び、取り潰されたりします。
 
しかし自由主義国家では政府批判も自由です。自国の悪口を言いまくり、他国を理想郷とほめあげて、自分に誇りを持てないようにします。まるで子供を小さいころから言葉で虐待するように、何をやっても幸せに思えないよう洗脳してしまうのです。そのカラクリが見えている人は引っかかりませんが、そうでない人は簡単に騙されます。
 
 
 
独裁国家では選挙がありません。あっても形ばかりで、誰が決定権を持つかはすでに決まっています。地方のことは地方で決められません。もっと上の、偉い人が決めるのです。投票で地域独立なんてもってのほか。首謀者は見せしめのためむごたらしく殺されます。
 
それに対し自由主義国家では、選挙で選ばれた人々が決定します。ということは自分の仲間を当選させるために、メディアを使って宣伝すれば良いのです。 
 
 
 
もしある地域を日本から独立させて自国に併合したいのであれば、
 
  • 移民で多数派になり、日本人を追い出して地域を乗っ取る。
     
  • マスコミを使って「日本によっていかにひどい目にあわされたか」「独立すればどれぐらすばらしい生活が待っているか」宣伝する。
     
  • 住民投票によって独立を決定。その後タイミングを見て他国への併合を決定する。
というステップを踏めば良いのです。
 
 
 
「移動の自由」「言論の自由」「選挙」は、自由主義国家を豊かにさせる貴重なインフラです。
 
しかしそれを利用して日本を分裂させたり、他国に譲渡するような動きは警戒しなくてはなりません。
 
それらを持たない国々に利用されて失ってしまわないよう、賢く使って行きましょう。
 
 
 
(終)

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コメント

「独裁国家」というくくりで議論することは、大変分り易くていいですね。
ご指摘の移民を使った侵略は、既にアメリカ、カナダ、オーストラリアなどでかなりの成果を上げています。従軍慰安婦の像設置でもひしひしと勢力拡大を伺い知ることができます。
なんといっても本国での自由が少ないので移民したのにかかわらず移民先の国益より本国の国益をあからさまに優先する行為は「スパイ行為」に値すると思いますが、なかなかそういうのって「人種差別!」とか言われて排除できないんですよね。
一部日本でも中国人がタワーマンションを占拠しているというニュースを目にします。欧州では、モスリムの移民が問題になっていますが、日本も真剣に対応を検討する時期に来ていると思います。

Jおじさん、

移民による侵略は恐ろしいです。レイシストのレッテルと暴力が怖くて、表立って反対することはできません。自分には直接被害がないからと許しているうちに乗っ取られて行くんですよね。英国本国やカナダ・オージー・NZを見るにつけ、大英帝国もかなりやられているなと感じます。彼らの方こそ有色人種からの「仕返し」を恐れなくてはならないのに、日本ばかり叩いて現実逃避している姿には失望します。

拝啓、管理人さんお久しぶりです。ご多忙中サイト更新お疲れ様です、日々愛読しています。

独裁国家は移動、言論の自由そして選挙を利用し民主主義国家を我等の日本をしゃぶり尽くしつつあります。
少しずつ事態が変わり山が動き始めました、
管理人さん御指摘のオープンな議論で粘り強く戦い抜くのみであります。

講談社より出ている

週刊現代10月11号54ページに特集です。

日本の公安警察VS中国スパイ、これが本当の最前線と題して4ページの特集です。

副題に、震災に乗じて「 背乗り 」はいのり戸籍乗っ取りを扱っています。
少しずつ日本の平和ボケも変わりつつあると愚考しています。

論者は小説家
竹内明、元公安の濱よしゆき両氏です。
宣伝御容赦下さい、
「 怖ろしすぎる中国に優しすぎる日本人 」 徳間書店元警視庁通訳捜査官である 坂東忠信氏の新刊です。
付記URLよりサイトに接続出来ます。

取り急ぎ書き込みます。

m(_ _)m乱文にて 敬具。

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