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2015年7月 5日 (日)

なでしこジャパンの強さを考える (1)強運と努力

サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」がW杯決勝に進出しました。

女子サッカーはW杯・五輪・アルガルベぐらいしか見ないのですが、W杯・五輪で3大会連続の決勝進出は見事なものです。
 
そこでなでしこジャパンの強さについて考えてみたいと思います。第一回は「強運と努力」についてです。
 
 
 
なでしこを見ていて思うのは、「ツイてるな」ということです。
 
これは2011年のW杯初優勝から、多くの人が感じているでしょう。
 
相手の強力なシュートがバーやポストに当たって入りません。
 
このまえの準決勝イングランド戦では、至近距離からのヘッドをイングランドの味方がゴール前で方向を変えようとして枠外に出してしまいました。
 
そしてロスタイムに劇的なオウンゴール。
 
まさに「神懸かり」「霊的な守護神大活躍」「何かが憑依している」と表現したくなる強運ぶりです。
 
 
 
しかしそれらがすべて偶然だとは思いません。
 
たとえばイングランド戦の決勝点となったオウンゴールは、あの状況ならしばしばあることです。
 
これはサッカー経験者であれば賛同してくれると思います。
 
 
 
実は、キーパーとディフェンスの間に速いクロスを入れるのは必殺パターンのひとつです。
 
  1. 通常はそれに合わせて味方が走り込み、ちょこんと合わせてゴール
     
  2. あるいはファー(遠いサイド)まで到達させて大外から走り込んだ味方がゴール

    というパターンですが、それに加えて
     
  3. クリアしようとディフェンスが出した足に当たってゴール
という可能性も込みの攻撃なのです。
 
 
 
サッカー選手はあのパターンでオウンゴールしてしまった仲間を責めることはしません。敵が使いたいパスコースとスペースを消しながらクリアしようとすると、どんぴしゃのタイミングでゴールに蹴り込んでしまうことがあるからです。それは足が思うように動かなくなった終盤になるほど確率が高くなります。
 
同じことをサッカー男子日本代表が、奇しくも対イングランドの親善試合で田中マルクス闘莉王と中澤佑二の両選手でやっています。このときは日本が3得点(?)をしましたがそのうち2つはオウンゴールで、1-2で負けたという珍しいゲームです。
 
動画を見たい方は「イングランド戦 日本の3得点」あたりで検索してください。見事なダイビングヘッドとニアからの流し込みです。急所となる空間を埋めて思惑通りボールが来て、触ったからこそ生まれるオウンゴールなのです。
 
最も重要なスペースに走り込んでクリアしようとする。その意図と行動は正しいものです。いつもちゃんと仕事をしているから、オウンゴールの回数も多くなるのです。結果として失点することがあっても、長い間には必ずプラスになる守備なのです。
 
 
 
ですから今回のイングランド女子選手がヘマをしたとは思いません。
 
あれは川澄選手のクロスが、そういった可能性を含んだ攻撃だったからです。
 
ただ本人が泣きたくなる気持ちもわかります。
 
「ごくたまにあることだけど、なんでこんなときに出ちゃうのよ」
 
と思ったことでしょう。
 
 
 
私としては、あのゴールはオウンではなく川澄選手の得点にしたほうが良いと思います。
 
でないとまるで、あの選手が余計なこと・悪いことをしたかのように思う人がいるからです。
 
バックパスをゴールの枠に向けて蹴ってしまったり、キーパーが投げようとしてゴールに入ってしまったようなものはオウンゴールとして構いません。
 
しかしこちらが出したボールが相手に当たって入った場合は、蹴った人の得点と認めたほうがみんなハッピーではないでしょうか。
 
 
 
 
 
話を「強運と努力」に戻します。
 
2011年にW杯で優勝した時は「神懸かりだな」と思っていました。
 
しかしその後の試合を見るにつれ、「これは努力が運を引き寄せてるんだな」と思うようになりました。
 
 
 
なでしこは、とにかく勝つことしか考えていません。
 
負けるとサッカーができなくなる、女子サッカーが消えてしまうという危機感で浮かれたところがありません。
 
「今回は組み合わせが良かった」という人もいますが、仮に厳しい組み合わせでも2012年五輪のように2位抜けで有利なところに移ったでしょう。
 
 
 
そしてグループリーグでは全員を出場させ、休ませながら調子を見ます。モチベーションと一体感も高まります。
 
さほど強くない相手でも点を取り過ぎることもなく、消耗を防ぎながら着実に勝ち点を稼ぎます。
 
 
 
そして試合中はだれもサボりません。
 
女子の場合は抜いたりパスが通ってからシュートまで時間があることが多いので、一生懸命に戻れば何とかなったりするものです。
 
同点やビハインドで時間が過ぎても、焦ったりやけになることはありません。
 
じっくりとチャンスを待っているうちに相手が自滅したりするのです。
 
 
 
これはまるで、サッカー強豪国の考え方・戦い方です。
 
身体能力で後れをとっていても、戦略とメンタルではすでに強豪の域に達していると言えるでしょう。
 
強運であるように見えても、それはあらゆる努力の末に引き寄せたものであるということです。
 
ということで私はアメリカとの決勝戦を五分五分と見ています。
 
(続く)
 

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コメント

はじめまして。yoppeと申します。
今回のなでしこJapanの快進撃に対する考察、興味深く拝見しました。
「運は必然である。」という観点が見受けられるように感じました。
運というものは重要なものです。
この事について独自の考察をされた方に地政学研究者の奥山真司さんがおられます。
人の持つ「運」について相撲の番付を模した「横綱論」という独自の視点で説明されてました。
また、最近タレントの武田鉄矢さんのラジオで紹介された養老孟司先生の本の中でも「運」についてやはり「重要だ」との記述がありました。
「横綱論」の中では運は調整可能らしい、ともありました。
その方法は掻い摘んで言えば「泥臭く直向きに物事に向き合う事」。
まさになでしこ達、もっと言えば我々日本の先人達の様です。

ところで、私自身はどうなのか?と言えば
先の、あの、暗黒の、民腫盗政権時のどん底相場で手持ちの現金がなかった時点で
嗚呼、俺には運がなかった。と実感しました。
まあ、人生ゲームに参加してれば泥臭いゴールを決める瞬間がやってくるとイメージしながら生活してます。多分。

長くなり申し訳ありません。次なる考察楽しみにしてます。

yoppeさん、ありがとうございます

奥山先生はそんな本も書いてるんですね。地政学関連もご推薦いただいているのですが、ますます読む必要性を感じます。養老孟司先生の本も面白そうですね。お互い泥臭いゴールを決めるべく、日々精進しましょうか。

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