新刊出来!

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

Google Analytics

  • トラッキングコード

« なでしこジャパンの強さを考える (1)強運と努力 | トップページ | 「課税なし金利商品」は2015年末までに手を打つこと!(東洋経済OLへの寄稿20151210) »

2015年7月 6日 (月)

なでしこジャパンの強さを考える (2終)経験と危険察知能力

なでしこ対米国の女子サッカーW杯決勝は、2-5で完敗しました。

期待とは違っていましたが、いろんな意味で興味深い戦いだったと思います。
 
 
 
前半16分で4点取られて勝負は決したわけですが、米国は実に良く日本を研究していてその弱点を衝いて来ました。
 
実はなでしこは、高いボールの競り合いには強いのです。
 
その代わり、低くて速いボールや10m以上の競走には強くありません。
 
これまでの対戦相手は身長の違いを生かそうとして高いボールばかりを上げ、なでしこの術中に嵌りました(みんな知っていて黙っていたと思いますが、もう書いて良いと思います)。
 
しかし米国はそれに惑わされることなく、開始早々たたみかけてきたのです。
 
 
 
今回の戦いには、なでしこに勝つための戦略が凝縮されていました。
 
試合が長引けば長引くほど、なでしこの粘りと持久力が生きてきます。
 
逆に試合開始や後半開始の直後であれば、米国が圧倒する瞬発力の差が生きてきます。
 
だからまず試合開始直後にスピードで押しまくり、ラピノーが自由に蹴るチャンス(コーナーやフリーキック)を得ます。
 
 
 
特に1点目のコーナーは凄かったです。
 
「ラピノーからロイド」は、なでしこで言えば「宮間から澤」と同じ超ホットラインなので、警戒しないはずがありません。
 
しかしロイドはずっと離れた場所にいて、マークを外します。
 
そこから一気に走り込んできて、ピンポイントで低いコーナーキックに合わせました。
 
ご丁寧に他のチームメイトは高さを生かすふりをして日本のディフェンス陣を引き連れ、ラピノーからのパスコースとファーサイドへのシュートコースを空けています。
 
恐ろしくオーガナイズされたセットプレイでした。
 
 
 
おそらく何十回、何百回と練習したのでしょう。
 
前半15分を過ぎてしまえば、「なでしこワールド」にズルズルと引きずり込まれてしまいます。
 
この奇襲が成功するかどうかで、勝敗が逆になってしまうかもしれない正念場です。
 
そこで猛ダッシュで長い距離を走り込み、ピンポイントで決める大役を32歳のベテランが演じるのですから見事としか言いようがありません。
 
 
 
その仕掛けがわかってしまえば、実は対処は簡単です。
 
フォワードの選手をひとり前に置いて低いボールのコースを消してしまうか、そこを抜けたら誰かが狙ってカットすれば良いのです。
 
いずれにしても高さを警戒し過ぎて「空けてはいけないコースとスペース」を大きく空けてしまったのが敗因です。
 
 
 
もし澤選手がスタメンだったら1点取られた時点で見破り、対処法を指示したかもしれません。
 
しかしなでしこは大混乱に陥り、似たようなパターンで2点目を、そしてミスで3点目、4点目と立て続けに献上しました。
 
3失点まででしたら、まだ勝負はわかりませんでした。
 
 
 
米国は4点目を取った時点で、プラン通り日本にボールを持たせてカウンターとセットプレイ狙いに切り替えます。
 
日本が2点返したのは、時間帯から言ってお情けではなかったと思います。
 
だからこそ、浮足立って自滅したことが悔やまれるのです。
 
 
 
面白いことに、今回優勝した米国の平均年齢は参加国中最も高いです。
 
その次がなでしこ。
 
両者とも4年前よりスピードやスタミナは落ちているはずですが、それを経験と危険察知能力でカバーして決勝戦まで来たのです。
 
 
 
勝敗を分けたのは、
  1. 勝利への執念
     
  2. 敵を知り己を知る謙虚さ
     
  3. 戦略を実行するためのあくなき訓練。
 
米国はなでしこ個人個人の弱みまで研究し、良いところを全く出させませんでした。
 
それに対し、なでしこ側にはどこか心に隙がなかったか?
 
今回の敗戦を大きな財産にしてもらいたいところです。
 
 
 
おめでとう、アメリカ。
 
よくやった、なでしこ。
 
 
楽しませてくれてありがとう。
 
(終)
 

« なでしこジャパンの強さを考える (1)強運と努力 | トップページ | 「課税なし金利商品」は2015年末までに手を打つこと!(東洋経済OLへの寄稿20151210) »

コメント

毎度Wカップとオリンピックの時くらいしか応援していない、俄かファンですが、今回のWカップのなでしこの戦いは、素晴らしかったと思います。前回優勝した事もあり、かなり相手チームから研究され、ベスト8くらいに終わっても仕方が無いくらい思っていました。
まぁ、結果的になでしこ対策が非常に効果をあげたのは、決勝のアメリカくらいだったのは、個人的には嬉しい誤算でした。サッカーだけでは食べていけない日本代表の方々が、体格差をものともせず堂々と戦う姿に毎度感動しています。男子ももっと頑張って欲しいです。

Jおじさん、遅くなってすみません。

私も同感です。ロンドン五輪といい、今回のW杯といい、よくこの戦力で決勝まで上がって来たなと感心しています。豪と英を破った後に米にボコボコにされるなんて、戦争もこうだったのかなと妄想しました。男子については全くおっしゃる通りですね。恵まれた環境で体力差も少ないのですから、世界一を目指してほしいものです。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1852/60645095

この記事へのトラックバック一覧です: なでしこジャパンの強さを考える (2終)経験と危険察知能力:

« なでしこジャパンの強さを考える (1)強運と努力 | トップページ | 「課税なし金利商品」は2015年末までに手を打つこと!(東洋経済OLへの寄稿20151210) »

フォト
無料ブログはココログ

スポンサードリンク