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2018年10月15日 (月)

対中政策50年ぶりの大転換 (2)ペンス演説は歴史的ターニングポイント

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メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』

第84号 対中政策50年ぶりの大転換 (2)ペンス演説は歴史的ターニングポイント

不定期発行
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                        安間 伸 
                        Shin Amma, CFA
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2018年10月4日のペンス副大統領演説は、歴史的ターニングポイントとして記憶されるでしょう。

「China 2049」の著者ピルズベリー博士も出席していたようで、冒頭にペンス氏から謝辞を贈られています。


ご紹介いただいた翻訳を読んでみると、「China 2049」をなぞるような内容です。

中国がこれまで米国に対して行ってきた工作をことごとく暴いた上で、警戒を呼び掛けているのです。

さらにグーグルによる中国政府向け検閲ソフト開発など、直近の動きにも釘を刺しています。

「おまえの手口はすべてお見通しだ!」

と言わんばかりです。

「China 2049」の要約としてもかなり優れていますので、ご一読をお勧めします。

↓↓↓↓
https://www.newshonyaku.com/usa/20181009


長谷川幸洋氏はこの演説を「鉄のカーテン演説に匹敵する米中冷戦宣言である」としています。

確かにこれまでもシグナルは数々出ていましたが、「トランプ政権からの正式な宣言」は初めてでしょうか。

さすが、うまい例えをするものだなと思いました。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929


米国が戦時態勢に入ると、あらゆる面から仮想敵国に圧力をかけるのでわかりやすいです。

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1. 通商
2. 技術
3. 金融
4. 人権
------------

などの政策がガラッと変わるのです。

最近はそれを裏付けるニュースが毎日出てきており、「すでに戦時中なのだ」と意識せざるをえません。


------------
1. 通商
------------
今は中国に対する関税強化となっていますが、これはいずれ米ソ冷戦時の
ココム(対共産圏輸出統制委員会1950-1994年)
に発展してゆくと考えます。

親中派はこれをトランプ大統領の中間選挙対策だと宣伝し、やめさせようとしています。

「トランプは保護主義者」
「世界のトラブルメーカー」
「習近平こそ自由貿易の守護者」
「トランプ辞めろ!」

しかし終わるはずがありません。

これはマスメディアが宣伝するような「単なる通商問題」ではなく、「完全な安全保障問題」なのです。

それを読み間違えると、カネを失うばかりか命の危険すらあります。

(参考)
https://archives.mag2.com/0001237271/20180708223000000.html


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2. 技術
------------

米国の怒りを増幅させた要因のひとつは、

「米国自身の技術や資金を利用して、米国を陥れる罠を用意する」

という計画がバレてしまったことです。

中国の古典を読んでいる人なら驚きもしないでしょうが、

「弱者のふりをして覇者を油断させ、自滅に追い込む戦略」

にまんまと騙されていたことが彼らには相当ショックだったようです。

すでにZTEや華為の機材は、米政府や同盟国から締め出されています。

中国企業や関連ファンドによる米企業買収が阻止されています。

いずれ留学ビザや就労ビザにも影響が出て来るでしょう。

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トランプ政権、中国企業による米半導体企業買収を阻止
JETRO 2017年09月26日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2017/09/5a879ad2e651d6fc.html
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米、先端企業の外国企業による買収監視強化
共同 2018/10/10
https://this.kiji.is/422738424232477793
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中国当局者をスパイ活動で逮捕 米政府、企業秘密窃取容疑で
中日新聞 2018年10月11日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018101101000919.html
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3. 金融
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今のところ中国への金融制裁は、北朝鮮・ロシアとの取引という口実がほとんどです。

彼らの結束を崩すという意味もあるのだと思います。

それが最近、人民解放軍の部署や個人にまで達して来ました。

しかし組織の一部を制裁しても意味がないので、いずれはココムのような包括規制に発展するのでしょう。

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米政府、中国軍装備発展部に制裁へ「ロシアと軍事取引」
朝日新聞 2018年9月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL9P2D40L9PUHBI00C.html
=========================================

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4. 人権
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これを見ると「本腰入れてきたな」と思います。

米議員たちが超党派で東トルキスタン(ウイグル族)の強制収容所や弾圧を非難しはじめました。

「なぜウイグルだけ?」とは思いますが、まずはイスラムとの反米連合を弱める目的かもしれません。

米議会や国連で非難演説が続き、中国への制裁まで検討されています。

ちなみに自称リベラルやポリコレ団体は引き続きだんまりで、「トランプ叩き」「安倍叩き」に必死です。

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米国務長官、ウイグル人拘束めぐり異例の中国批判
AFP 2018年9月22日
http://www.afpbb.com/articles/-/3190586
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米政府、近くウイグル族弾圧で制裁か ロス商務長官が書簡と報道
産経2018.10.3
https://www.sankei.com/world/news/181003/wor1810030013-n1.html
=========================================
米議員、中国のウイグル政策を痛烈批判 (米共和党ルビオ上院議員と民主党スミス下院議員)
産経2018.10.11
https://www.sankei.com/world/news/181011/wor1810110020-n1.html
=========================================



さらにウイグル人強制収容所や囚人の待遇に絡んで、BBCが中国の臓器移植ビジネスについてぶっこんで来ました。

BBCも大紀元も時々アレなのでナニですが、このようなニュースを見ると「いよいよ総力戦だな」と感じます。

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Who To Believe? China's Organ Transplants
BBC Matthew Hill explores the Chinese approach to organ transplantation.
https://www.bbc.co.uk/programmes/w3csxyl3
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(和訳)
英BBC、中国臓器移植産業の闇を報道
大紀元 2018年10月13日
https://www.epochtimes.jp/2018/10/36992.html
=========================================

 

 

ではこの米中対立はいつまで続くのか?

「少なくとも中国共産党政権が崩壊するまで」

 

というのが一般的な答えになると思います。

米国人は良くも悪くも「民主化すればうまく行く」と信じているので、まずはそこがゴール。

ルトワック氏も同じことを言っています。

=========================================
米国防総省アドバイザー エドワード・ルトワック氏
「対立は中国共産党政権が崩壊するまで続く」
毎日新聞2018年10月14日
https://mainichi.jp/articles/20181015/k00/00m/030/093000c
-----------------------------------------
(略)米政界における親中派はもはや「壊滅状態」と指摘。
現在は軍需産業や外交ロビーに加え、シリコンバレーなどのハイテク企業も対中圧力を求めるようになり、
米政府の「締め付けが始まっている」と強調した。

トランプ政権の発足直後、ハイテク産業は「自分たちのビジネスに干渉しないでくれという姿勢だった」が、中国による知的財産権の侵害事案が相次ぎ、現在は「ワシントンに来て、助けが必要だと要請するようになっている」という。 (略)
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しかし道のりはまだまだ遠いです。

先進国の一部メディア・企業・団体などはずっと前から中国の支配下にあり、各国で内部攪乱工作を続けています。

「トランプ降ろし」「安倍降ろし」はますます加速するでしょう。

合法的に地域ごと乗っ取る「人口侵略」も各国で進行中です。

米国・カナダの西海岸やオーストラリア・NZ・沖縄・台湾などが占領されたら、太平洋は中国の内海と化します。

もちろん日本も何十年もの間「内部から攻撃され」続けてきました。

外敵に対抗するために、まずは内部の大掃除から始めなければならないのです。


(続く)


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2018年10月 7日 (日)

対中政策50年ぶりの大転換 (1)全面対決を打ち出した米トランプ政権

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第83号 対中政策50年ぶりの大転換 (1)全面対決を打ち出した米トランプ政権

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いやはや、正直驚きました。

トランプ政権が中国に対し、全面対決を宣言したことです。

対中政策、約50年ぶりの大転換です。


最初に、この記事が遅くなったことをお詫びしなければなりません。

これらの動きについてはすでに予兆があり、投資家さん向けのブログやレポートでは3月あたりから伝えていました。

後出しジャンケンのような形になってしまったことを恥じつつ、まとめます。

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(たとえばこの記事)

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米中冷戦シフト (1)ティラーソン解任で武力行使圧力高まる
2018年03月17日 【週末だけのグローバル投資】
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51247346.html

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会員レポート小見出しより抜粋
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2018年03月
鉄鋼・アルミ関税の裏に米中冷戦

2018年04月
トランプ政権は米中冷戦シフト(貿易戦争と台湾旅行法)

2018年06月
米中貿易摩擦は安全保障問題

2018年07月
中間選挙を過ぎても対中関税はなくならない

2018年08月
2018年度米国防権限法の衝撃
打ち砕かれた「ひとつの中国」
米国で広がる「左翼に関わるな」

2018年09月
米ソーシャルメディアの中国接近リスク
=========================================


3月にトランプ政権が鉄鋼アルミ関税を打ち出したときには、「中国に厳しく当たるのだろうな」と予感しました。

しかし4月に入って以下の記事を読んだとき「あれ、いつもと違うぞ?」と思いました。

いつもは親中反日で気を吐く米民主党議員が、「米国の対中政策は数十年にわたって間違っていた」と認めたのです。

*****************************************************
米国の対中政策、長年間違っていた=ウォーレン米民主上院議員
ロイター2018年4月2日 / 14:26
https://tinyurl.com/ycgshwtt
-------------------------------------------------------
米政府は長年にわたって経済的な関与が中国のさらなる開放につながると誤って想定していたが、
中国市場へのアクセスと引き換えに米企業のノウハウを引き渡せという中国側の要求に気付きつつある、と説明。

「政策全体の方向性が誤っていた。われわれは事実にそぐわないおめでたい話を自らに言い聞かせていた」と指摘した上で、
米国の政策立案者はこうした要求に応じることなく中国への市場開放要求をより積極化しているようだ、との認識を示した。
*****************************************************

この人はトランプ大統領と敵対する立場であり、しかも訪問先の中国で記者団に対して語ったという状況でした。そこで私は、この政策はトランプ大統領や側近だけが望んでいるのではなく米国の「空気」が変わったのだと直感しました。
 

そして今回、産経新聞が報じた「全面対決宣言」です。

内容を読むと、50年近く騙され続けた米国の怒りがありありとうかがえます。

米国のパートナーになるふりをして、こっそり進めてきた工作にすべて釘を刺されているのです。

副大統領のペンス氏は「これまでの米政権は間違っていた」と言い、中国に「全く新しいアプローチ」を取って行くと宣言しています。

*****************************************************
トランプ米政権、中国と「全面対決」宣言
産経ニュース2018.10.5 17:16
http://www.sankei.com/world/news/181005/wor1810050021-n1.html
-------------------------------------------------------
- 中国は米国の内政に干渉しようとこれまでにない力を行使
 (中間選挙でトランプと共和党を敗北させようと工作している)

- 米国第一主義を挫折させようとしているが、決して屈しない

- 米国は国際法で認められたすべての場所で、自由に航行し飛行し続ける
 (国際司法裁判所の判決を無視して南シナ海を埋め立て基地化している中国への批判)

- 中国は尖閣諸島の周辺で監視活動をしているが、日本の施政権下にある
 (日本への接近と尖閣奪取を牽制)

- 台湾で確立された民主体制は中国国民により良い道を示している
 (中国内の民主化運動を支持)

*****************************************************


しかし同じ手口で50年近く騙されてきた米国が、なぜこのタイミングで中国の覇権奪取戦略に気付いたのか。私には不思議でした。

ところがある人が推薦しているこの本を読んで、ようやく合点が行きました。

-------------------------------------------------------
「China 2049」マイケル・ピルズベリー
https://amzn.to/2IHWYwf

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「パンダハガー(親中派)」のひとりだった著者が、自分は中国の巧みな情報戦略に騙されてきたと告白しています。

その上で中国が米国から覇権を奪う戦略「100年マラソン」の全貌を暴いたのです。

本書がCIAのエクセプショナル・パフォーマンス賞をもらったということは、米政府のお墨付きということです。


原著である「ハンドレッドイヤー・マラソン(100年マラソン)」

-------------------------------------------------------
The Hundred-Year Marathon: China's Secret Strategy to Replace America as the Global Superpower
https://amzn.to/2PhVnjf

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は2015年2月に上梓されているので、3年超の間に米国世論として浸透したのでしょう。

本当にギリギリのタイミングですが、米国は「友人の仮面をかぶった本当の敵」に気付いたのです。

(続く)

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