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2020年9月 1日 (火)

冷戦以来の再ブロック化 (5)安倍首相辞任!「シンゾーロス」で波乱必至の国際情勢

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 
メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』
 
第96号 冷戦以来の再ブロック化 (5)安倍首相辞任!「シンゾーロス」で波乱必至の国際情勢

不定期発行
                        Presented by Wild Investors
                        安間 伸 
                        Shin Amma, CFA
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

安倍首相の辞任に際し、これまでの国内・国際情勢を振り返ってみました。

米中戦争のさなかに安倍首相を失うことは、米英などの海洋国家連合(ブルーチーム)にとっては大きな痛手です。

この隙につけ込もうと狙っている人々もいるはずで、大きな波乱がありそうな予感がしています。


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目次
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  1. 安倍首相の復帰で「日本が首の皮一枚で生き残った」2012年
  2. 世界的な反マスメディア・反リベラル・反ポリコレ潮流の先駆けとなる
  3. 異次元緩和は良かったが二度の消費増税で台無し。構造改革は手つかずでピンハネ構造を強化
  4. 安倍政権そのものは中道左派のグローバリスト。それでも「代わりが居ない」強みで長期政権に
  5. 外交では親米を強めたが、後半の権力基盤は親中派に頼る
  6. 今のところ後継者は菅(すが)氏が有力と言われているが
  7. 米中戦争のさなかに「つなぎの首相」「中国への接近」は許されない
  8. トランプ米大統領は「シンゾーロス」を乗り越えて再選へ向かう

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1. 安倍首相の復帰で「日本が首の皮一枚で生き残った」2012年
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安倍首相が体調悪化により、辞任を発表しました。

まずは「お疲れ様でした」と、その努力と功績に最大限の感謝をしたいと思います。

通算在職日数および連続在職日数はともに日本の首相として歴代最長

潰瘍性大腸炎と戦いながら、「この人いつ休んでいるんだろう」と思うほどの働きぶりが印象に残っています。

 

思えば8年前の2012年9月、安倍首相は自民党総裁選の決戦投票で逆転勝利を収めました。

重鎮たちの慎重論を押し切った決断力と、サポートする議員たちの団結は見事でした。

ネット世論も少しだけ力になったのかもしれません。

そのとき私は「日本が首の皮一枚で生き残った」感じがしたものです。

 

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2. 世界的な反マスメディア・反リベラル・反ポリコレの先駆けとなる
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あの総裁選で安倍さんが勝っていなければ、世界はまったく違ったものになっていたでしょう。

毎年首相が変わり、どの国からも相手にされない状態が続いていたかもしれません。

中国べったりの政策を続け、今の韓国のようになっていたかもしれません。

英国のEU離脱や、トランプ大統領の誕生もなかったかもしれません。

セキュリティダイヤモンド構想(インド太平洋構想)は立ち消えとなり、米国がそれに乗っかることもなかったかもしれません。

安倍首相の再登場は、大げさでなく世界のターニングポイントだったと私は考えます。

 

なぜならば「行き過ぎたグローバリゼーション」や「マスメディア・自称リベラルの誘導工作」に対する人々の怒りが頂点に達していたからです。

「あいつら何かおかしいぞ」という感覚が大衆にも共有され、フェイクニュースに騙される人が減ってきました。

深層で勢いを増していた潮流が表面化し、ついに政治の世界にまで及んできたと感じました。

私はそう思って「これは長期政権になる」と、ある人に話しました。

その人は「自民党の重鎮たちが一斉に引退したので長期政権になる」と、別の理由から同じ結論に達していたことを覚えています。

しかしその時点では、まさか難病を抱える安倍首相が歴代在職記録を塗り替えることになるとは思っていませんでした。

 

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3. 異次元緩和は良かったが二度の消費増税で台無し。構造改革は手つかずでピンハネ構造を強化
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内政としては、デフレ脱却を目指して異次元緩和を実行したところまでは素晴らしいと思いました。

「この人、遠い将来に一万円札の肖像になってるんじゃないか」

と思いました。

しかしそれは二度の消費増税によって台無しとなりました。

アベノミクスは結局、

「大規模な債務の貨幣化(異次元緩和) × 公的資金による株の買い支え」

に終わりました。

デフレ脱却の目標にも遠く及んでいません。

 

アベノミクスとは本来「金融や財政の健全性を犠牲にして時間を稼ぎ、その間に産業を強化する戦略」だったと思います。

しかしそれ以外の改革は掛け声だけで、日本経済のピンハネ構造が強化されただけでした。

そして二度の消費増税によって「時間稼ぎ」は終わり、ここからは徐々にツケを支払う段階に入ります。

ただし米国経済が好調なうちは、それらの問題は覆い隠されるでしょう。

 

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4. 安倍政権そのものは中道左派のグローバリスト。それでも「代わりが居ない」強みで長期政権に
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安倍政権の誕生は、世界が「反グローバリゼーション」「反メディア・反リベラル・反ポリコレ」へと向かい始めるきっかけとなりました。

しかし安倍政権そのものは中道左派のグローバリストであり、真正保守や親米海洋派から見ると危ういものでした。

日本国民よりも外国を優遇し続け、騙されたり脅されたり侮られたりの繰り返しでした。

韓国との間で長年戦ってきた慰安婦問題を認めたかと思えば、新しく作られた徴用工の罠にまんまと嵌められました。

北方領土の解決やロシアとの平和条約は遠のきました。

尖閣を奪われようとしているのに、習近平主席を国賓で招こうとしていました。

国会で多数派を占めながら、改憲を本気でやることもありませんでした。

失望して支援をやめる人も少なくありませんでした。

 

私もさんざん批判しました。

ただしその根底には、かなり厳しく批判しても安倍首相が政権を降りることはないという安心感がありました。

実際「モリカケ桜」などでマスメディアに叩かれても、ほとんどの選挙で自民党が勝利を収めました。

安倍政権が民主党みたいなことをするから支持が落ちるのであって、民主党政権に戻って欲しいと思っているわけではありません。

おそらくそのように考える人が多かったのではないでしょうか。

 

野党は選挙をやるたびに負けるので、「解散しろ」とは言わなくなりました。

代わりに「安倍ヤメロ」「安倍政治を許さない!」など、意味も理由も不明な人格攻撃を繰り返しました。

野党への政権交代は不可能なので、自民党内で都合の良さそうな人物を「次の総理」として祀り上げました。

「安倍総理の後任にふさわしい人は?」などのアンケートを頻繁に行い、「心理的レームダック化」を図りました。

 

上からは「早くやめさせろ」と命令されているのに、できないものだから「仕事しているアピール」をするしかなかったのでしょう。

今回の辞任を受けて「また政権を投げた」と批判している人がいますが、在職日数記録を更新した後に何を言っているのかと思います。

先発ピッチャーが完封目前にケガで交代するときに「俺が引きずり降ろしてやったんだぜ」と粋がるような滑稽さです。

 

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5. 外交では親米を強めたが、後半の権力基盤は親中派に頼る
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安倍首相の特筆すべき点は、外交で世界をリードしたことでしょう。

遅れてきた「反グローバリゼーション・反ポリコレ」のトランプ大統領を助け、日米同盟を強固なものにしました。

EUを離脱した英国にも手を差し伸べ、米英日で最強のブルーチームを構成しています。

そこから派生した「ファイブアイズへの参加」「敵基地攻撃への言及」も歴史的と思います。

 

しかしその反面、時が経つに連れて脇を固める人物に「親中派」が増えて行った印象があります。

安倍首相を外交の表舞台で活躍させているうちに、裏の権力を固めて思い通りに動かす手口は「さすが」というべきか。

権力基盤をそれらの人々に頼っていたとすれば、真正保守や親米海洋派が望むような政策を進めるにも限度があったのかもしれません。

 

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6. 今のところ後継者は菅(すが)氏が有力と言われているが
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次の首相候補としては、今のところ菅義偉(すがよしひで)官房長官が有力とされています。

マスメディアが何年も推し続けた人物は、推薦人を集めるのも苦労していることでしょう。

ただし私のイメージだと、現在のスタッフが変わらないまま安倍首相から菅氏に交代するなら外交的には「中国寄りへの変化」です。

これは菅氏が悪いわけではなく「首相という役職を取り巻く日本の権力構造が現状そうなっている」からです。

官僚の入れ替えも来年7月でしょうから、すぐ変わりそうにはありません。

 

菅氏は補佐役としては十分すぎるほどの人物です。

それでもトランプ大統領・習近平国家主席・プーチン大統領などと会談している姿はまだ思い浮かびません。

もちろんこれは私個人のイメージであり、「立場が人を作る」ことはよくあるので、これからその印象は変わってくるのかもしれません。

 

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7. 米中戦争のさなかに「つなぎの首相」「中国への接近」は許されない
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しかし、もし自民党が「とりあえず菅氏にしておいてから後のことを考える」と思っているのであれば危険だと私は思います。

中国にしてみれば、首相官邸に親中派が多く残っている間に米国と離間させ日本をレッドチーム側に引き込みたいはず。

今までのように尖閣諸島や沖ノ鳥島を侵略しながら、習近平氏を国賓として招かせようとするでしょう。

その目的はもちろん天皇陛下訪中であり、六四天安門事件後と同じように中国包囲網を突破することです。

 

米国から見れば、米中戦争のさなかに「つなぎの首相」を立てて中国に接近することは十分に「反米的な行為」です。

つまり菅氏が首相になったとすれば、すぐに閣僚人事などで「親米」であることを示さなければならないのです。

もしそれができなかった場合、何らかの形で警告や制裁が行われるでしょう。

「1年間のつなぎ」のつもりが、ずっと短命に終わる可能性もあります。

米国が覇権を維持するためには日本が不可欠です。

だからこそ、戦時中の裏切り行為を彼らは許さないのです。

 

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8. トランプ大統領は「シンゾーロス」を乗り越えて再選へ向かう
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さて、安倍首相の辞任に最もショックを受けたのはトランプ大統領ではないでしょうか。

リベラルが多いG7首脳たちの中で、真っ先にトランプ大統領を受け入れたのは安倍首相でした。

グローバリストとナショナリストの違いはあっても、ともにフェイクニュースと戦い続けた仲間でした。

後からそこに英国のボリス・ジョンソン氏が加わって、最強の海洋国家連合を作り上げる途中でした。

おそらく安倍首相の辞任を聞いても信じることができず、しばらく反応できなかったに違いありません。

安倍首相を失った「シンゾーロス」の傷は、かなり大きいのではないかと思います。

 

それでも、トランプ大統領は再選に向けて前進しなくてはなりません。

リアル・クリアー・ポリティクス(RCP)によると、トランプ大統領の支持率は43.4ポイント。

米民主党バイデン氏49.6ポイントに対し、6.2%の遅れを取っています。
https://www.realclearpolitics.com/epolls/2020/president/us/general_election_trump_vs_biden-6247.html

しかしこの程度の差にまで縮小したのであれば、トランプ大統領が再選すると考えて大丈夫でしょう。

なぜなら「隠れトランプ派」は4年前からさらに急増した可能性が高いからです。

 

Rcp20200901

(続く)

 

 

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メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』
発行責任者    安間 伸
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コメント

先週の金曜の安倍総理大臣辞任のニュースに驚きました。

当日は、かなりの喪失感で凹みましたが、第一期、第二期合わせて過去の総理大臣が成し遂げられなかった沢山の課題を解決されたことを讃えるべきでしょう。とても残念なことにテレビなどを観ると目標だけで何も出来なかった総理大臣として功罪の罪の部分だけを拡大して解説していた印象です。コロナウイルス対応にしても「結果論」でいうと先進国でダントツの死亡者数で経済の落ち込みもGDPで-27%程度でしのいでいることを評価するのではなく「断罪」している神経が分かりません。

各国のテレビは安倍首相辞任の報を受けて番組の途中にこのニュースを入れて報じたそうです。いかに安倍首相が世界の重要人物かを証明しています。米国では安倍首相の以前までは非常にずるい国民だと誤解されていました。それもキッシンジャーの洗脳でアメリカ高官たちは誠実で正直な日本をまるで韓国人や中国人と同じように考えていました。しかし安倍首相は世界中を回って日本を宣伝してきましたついに5年前キッシンジャーの洗脳が溶けたオバマ米大統領が、日米は単なる同盟国ではなく真の「グローバル・パートナー」だと宣言してくれました。(それまでの態度とは真逆!) 日本を悪い方向に引導しているのは、媚中派の政治家と左翼評論家(?)であり、同盟国のトランプ大統領は安倍首相の努力で既に中国共産党の正体を認識しています。

日本は、アメリカ、その他の自由主義の国々と力を合わせて、中国共産党の拡大主義に抵抗しなければいけません。これは、かなり長期のタフな戦いになると思いますが、日本の未来に非常に重要な事です。間違っても中国共産党側へ着くようなことがあってはいけません。(少々心配なところもあります)

「反アベ政治」を叫び、自らの首を絞め続けたマスコミと反日野党の「正体」を国民に明らかにしたことが個人的には安倍首相の最大の功績であるように思います。

2012年安倍首相の復帰で「日本が首の皮一枚で生き残った」というご指摘ですが、同感です。あの時「石破総理大臣」が誕生したらと思うと恐ろしいです。今は、流石にそうはならないと思いますが、いろんなところへ工作が進んでいると思われるので安心できません。

あと、マスゴミのフェイクニュースは、現在も強力に作用しています。アメリカで猛威を振るっているBLM運動も統計を見ると警官に射殺される黒人の10倍以上の警官が黒人犯罪者に射殺されている現状で、警官の指示に従わず自分のクルマから何かを取り出そうとしたりしたら射殺されても仕方がないと考えない方が不思議です。工作臭ぷんぷんに感じられます。暴動をはじめBLM運動を他人へ強要している動画などを見るとアメリカの自由は失われたという気持ちになります。非常に残念です。

Jおじ、さん

2012年の安倍首相復帰には救われました。Jおじさんとも以前、その件でやりとりしたような記憶があります。自民総裁選にヤキモキするのは久しぶりで、逆に言えばこの8年間がいかに幸せな状態だったかを実感しています。安倍首相を叩き続けていた人たちまでシンゾーロスに陥っているのには笑いました。

今回の総裁選では、左派の石破氏押しが完全な空振りに終わりそうですね。しかし菅氏が中国寄りに行かないかどうか今から組閣を心配しています。私は河野氏に期待しているのですが、女系天皇を認めると受け取れらそうな発言をしたことだけが気になります。親中派はここぞとばかりに活発化するはずで、気が抜けない状況が続くと思います。

ただ、米国のBLMはだいぶ正体がバレてきたみたいですよ。バイデン氏や米民主党は今ごろになって「暴動・放火・略奪はデモではない!」と言い出して、トランプ大統領のせいにしています。治安が崩壊したのは民主党首長のところばかりだろうがと(笑)。しかし表立って文句を言うとリンチにかけられるので、みな黙ってトランプ大統領に投票するのでしょう。調査にもよりますが7%程度の差であれば、再選確実と私は考えています。

やはり、失ってはじめて分かる有難みってありますね。過去、1年未満で首相が何度も変わり「日本の首相は誰?」状態が続いたことを思うと、安倍首相の存在感は圧倒的でした。理想的には、菅氏で時間を稼いで第3次安倍内閣を待ちたい気持ちです。
アメリカ大統領選挙もトランプが再選されると思います。トランプ憎しとしても、あの認知症の疑いのあるバイデンを支持するのはどうかと思う人も少なからずいると思います。もちろんマスゴミのバイアスも結構あると想像できますしね。

Jおじさん、

第3次安倍内閣を期待する人は多いですね。私は安倍さんにばかり仕事をさせるのは申し訳ない気がして、日本のために働いてくれる政治家が多数出てきてくれることを夢見ています。まあそれは理想論で、すぐには実現できないこともわかっているのですが。

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