『それを教えちゃマズイだろ!』第109号 プーチン大統領は「中国の属国化」を選んだ。世界はサブプライムショック以来の金融危機へ
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メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』
第109号 プーチン大統領は「中国の属国化」を選んだ。世界はサブプライムショック以来の金融危機へ
不定期発行
Presented by Wild Investors
安間 伸
Shin Amma, CFA
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目次
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- 国民の命を犠牲にしつつ粘るロシア
- プーチン大統領は「撤退」より「中国の属国化」を選んだ
- 「米国という刀で中国の敵を討つ」米ロ対立工作の総仕上げ
- しっかり対応した岸田首相
- 政府検閲や中国からの資金がバレても支持率が下がらないバイデン氏
- 信用収縮が拡がり、世界はサブプライムショック以来の不況へ
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1. 国民の命を犠牲にしつつ粘るロシア
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ちょうど1年前の今ごろ、私はこのメルマガで「ウクライナ戦争は終戦が近い」と書きました。
ロシアの生産力が激減し、もはや継戦能力がないと思ったからです。
しかしそれ以降も戦争は続き、ロシアはいまでもウクライナ領土の2割弱を占領しています。
よくよく考えたら、戦争は先制攻撃をかけた側が劣勢になってからは長引くもの。
私がすぐに終戦すると考えたのは、全く甘い見通しでした。
それでも私は、ロシアの継戦能力がどんどん低下していると考えます。
対照的にウクライナには、西側諸国から長距離榴弾砲や戦車などの兵器が次々と送られてきます。
それでもロシアが占領地を保っていられるのは、国民の命を犠牲にしているから。
2022年9月にロシアは30万人の予備役を動員。
また軍事会社ワグネルもロシアの刑務所から数万人の受刑者を徴集しました。
しかしそれでも大規模攻勢は実らず、今は40万人の契約軍人を集めることを考えているようです。
これはすでに占領した地域を防衛する目的であると言われています。
そのようにして、西側の支援が「切れる」のを待っているのでしょう。
つまり
国民の命を犠牲にしつつ、ロシアはひたすら粘ろうとしている
のです。
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2. プーチン大統領は「撤退」より「中国の属国化」を選んだ
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また1年前に私は
「ロシアが弱ると中国はシベリアを得て、日本は三方向から包囲される」
と動画セミナーの中で解説しました。
「ロシアが戦争に勝っても負けても得をすることはなく、最も利益を得るのは中国だ」
とも言いました。
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2022年03月03日01:16
セミナー動画「ロシアの危険な侵略と利益を得る中国 大きく崩れるパワーバランス」20220302
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51280624.html
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「ロシアのウクライナ侵略により、パワーバランスは大きく崩れる」
「ロシアが弱ると中国はシベリアを得て、日本は三方向から包囲される」
「核戦争のリスクもあるので、ロシアを追い詰めるのもほどほどに」
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そして現実は私の予想以上のスピードで「ロシアの中国属国化」が進んでしまいました。
エネルギー輸出は中国を経由せざるを得ず、かつ人民元決済を受け入れざるを得ません。
ロシアとしては「負けたら終わり」なので、中国の言いなりにならざるを得ません。
3月21日の中ロ首脳会談は、それを世界に知らしめるイベントだったと思います。
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3. 「米国という刀で中国の敵を討つ」米ロ対立工作の総仕上げ
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何度も書いていますが、中国は過去50年以上にわたって米ロ(米ソ)対立を煽ってきました。
どちらにも味方をするフリをしながら、お互いに疲弊させ漁夫の利を得ていたのです。
中国の敵になりそうな国は、米国を利用して潰して行きました。
イソップ童話で言えば「ずるい狐」の戦略。
米ロ両者の争いを仲裁をするフリをして、結局は自分が全部食べてしまう目論見でした。
しかしそれがついにバレてしまい、2018年10月にペンス演説が行われました。
トランプ政権は中東和平を実現し、中国との争いに集中しようとしました。
そのためトランプ政権は、米民主党・マスメディア・ポリコレ勢力から集中攻撃を受けました。
バイデン政権が誕生すると、またロシアと争って中国を利するようになりました。
ウクライナ戦争の前にバイデン政権は中国に相談していたというのですから、いいように利用されています。
それでも米議会が対中強硬姿勢を強めているため、今までのように米国を騙すことは難しくなってきました。
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4. しっかり対応した岸田首相
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日本にとって朗報だったのは、岸田首相がしっかり対応してくれていることです。
米国や西側諸国と足並みを揃え、はっきりウクライナの味方であると宣言しました。
今月は「ロシア属国化の儀式」である中ロ首脳会談にぶつける形でウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領の支援を打ち出しています。
また在日中国大使の離任式への出席を断りました。
親中と言われている宏池会なのに、これは嬉しい誤算でした。
中国としては「メンツを潰された」と思ったかもしれません。
日本人をスパイ容疑で逮捕し、尖閣諸島に艦船をうろつかせ、引き続き脅しにかかっています。
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5. 政府検閲や中国からの資金がバレても支持率が下がらないバイデン氏
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米国の「内戦」も引き続き激しいです。
バイデン政権はFBIなど政府機関ぐるみの検閲を行っていたことが、
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- ツイッターファイル
- ミズーリ州とルイジアナ州司法長官が起こした裁判「MOLA裁判(仮称)」
- 下院委員会
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などにより明らかになっています。
これは米国憲法修正第一条違反のはずですが、日本のメディアは全く報じません。
また財務省が隠していたバイデンファミリーの資金の流れも明らかになっています。
中国から6億円もらい、バイデンファミリーに1億円が渡ったなどです。
それでもバイデン氏の支持率は下がらないのですから不思議です。
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6. 信用収縮が拡がり、世界はサブプライムショック以来の不況へ
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このように国際情勢が混乱する中、経済もさらに混乱しそうです。
というのも2008年サブプライムショック以来の「金融危機」が起きそうだからです。
今は米国の銀行破綻が大騒ぎされています。
しかしそれはいずれ、下に挙げたような「より大きな火薬庫」に飛び火してゆくでしょう。
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- 米国の商業不動産
- 欧州の金融システム
- 中国不動産バブル崩壊
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なぜ今から世界的な金融危機が起きるのか、その理由を知りたい方は以下のブログやメルマガにご注目ください。
このメルマガでも引き続き、激動する国際情勢について伝えて行きます。
2023年03月17日22:25
投資戦略動画(公開用)20230317 商業不動産経由で信用収縮の入口へ
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51285227.html
2023年03月24日20:58
投資戦略動画(公開用)20230324 バランスシート不況の始まり。流動性(リクイディティ)の問題から支払い能力(ソルベンシー)の問題へ
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51285307.html
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