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2013年5月27日 (月)

似て非なるもの。レバレッジ2倍とダブルブル投信の違い(シミュレーション用Excelシート付き)

*この記事は投資ブログのネタですが、公共性が高いためこちらからもリンクさせていただきます。
 
先日のセミナーでこんな相談を受けました。

「逆張りさんの言う通り、レバレッジ2倍の投資をしようとダブルブルETFを買いました。でもこの数日の急落で洒落にならないぐらい目減りしています。これは買値まで持ち続けたほうが良いのでしょうか?」

 
うおっ! これは油断していました。

結論から言うと、ブルベア投信はすぐ売って自分でレバレッジをかけたほうが断然良いです。

ブルベア投信は正直、有利な商品ではありません。多くの人がそう指摘していますし、私も会員サイトで「基本的に買うべきではない」と書いています。

しかしどうも、ダブルブル(ブル2倍)やトリプルブル(ブル3倍)を「手軽にレバレッジをかけられる初心者向け商品」と思っている人がいるようです。そこで今回あらためて、両者の違いを明確にします。

  • レバレッジ2倍とは、ポジションを自己資金の2倍取って放置し、その間の収益率を2倍にする戦略
  • ダブルブル(ブル2倍)投信は、ポジションを自己資金の2倍になるよう毎日調整し変動率を2倍に維持する商品

両者は似ているようで、全く異なるものです。
 
 
続きはこちらで。
 ↓

2012年5月27日 (日)

久々に出版しました。ホントは教えたくない資産運用のカラクリ4 新バフェット流で資産形成

おなじみ東洋経済さんから、シリーズ第4作です。

ホントは教えたくない資産運用のカラクリ4 「新バフェット流で資産形成」

Cimg5685

八重洲ブックセンターにて撮影。

 

 

株価指数を持ちっぱなしにしていれば自然に儲かる時代は終わりました。

今の時代は、発達したIT技術を背景にグローバルな二極化が進みます。

可能性が大きく広がる豊かな時代である反面、世界的な競争にさらされる厳しい時代でもあります。

本書ではなぜそうなるのかのメカニズムを説明し、投資家がこの時代を乗り切るための解決策として3つの方法を提示しています。

 

その3つの方法とは・・・まえがきを読んでいただければわかります。

************************************************

 

まえがき:激しい二極化の時代に

日本を取り巻くニュースは冴えません。

大企業の巨額赤字、工場閉鎖、失業、円高、増税、公的債務1000兆円。ニュースを見ているとお先まっくらに思えます。投資の世界でも日本株は20年来の底値をうかがっており、他国に遅れを取っています。

では他の国は順調なのか? と言うとそうでもありません。

欧州は政府債務と金融機関の問題がくすぶっており、ユーロは「統合か分裂か」の瀬戸際にいます。将来を嘱望された中国やインドも先進国の需要を頼りにしており、インフレに弱い点を克服できていません。一部の新興国は食料価格が上がると政情不安に陥り、すぐに騒乱が起こってしまいます。

米国は相対的にマシですが、それでも雇用が伸びず富裕層への不満が高まっています。

日本はメタメタですが、他の国もボロボロだったりするのです。
 

現在はグローバル化と情報化により、いたるところで二極化が起こっています。成長分野で華やかな話題が振りまかれる一方、先進国では失業が増えて中産階級が没落し、全体としての経済成長が抑えられています。

そして先進国の長期金利は2%そこそこまで低下しました。これは通常の金融政策は効かなくなるため政府債務が増え、将来的にインフレが起こりやすくなる可能性があります。また同時に過去30年ほど株価を押し上げてくれた「金利低下効果」がもはや期待できないことを示しています。

すると、長い間有効であった「株価指数を買いっぱなしにしていれば儲かる」という時代が終わってしまったのではないかと思うのです。
 

もちろん分野や国によって成長を続けるところはあります。二極化の中でバブルが発生し、ブチ上がる株もあるでしょう。各国が通貨の価値を下げてきますから、名目的には株価指数もそれなりに上がると思います。しかしインフレの影響を除けば、つまり実質ベースでは株価指数がこれまでのように調子良く上がり続けることは厳しいと考えます。

そこで本書では二極化がどんな影響をもたらすのか説明しながら、グローバル投資を通じてこの時代を乗り切る方法をご紹介します。

 

第一は基本となるバフェット型の長期投資です。
参入障壁によって「儲かる仕組み」を確保したグローバル企業に投資することで高い営業利益の恩恵を受けます。先進国で成長が鈍っても、世界全体で成長が続けばこれらの銘柄の利益も増えます。また情報技術の発達により「新しいバフェット銘柄」が生まれつつあることも好材料です。

第二はロングショートです。
通常は市場の値動きに配分されているリスクを個別銘柄特有のリスクに配分することで、右肩上がりでなくても儲かる手法を解説します。

第三はオプションです。
「何が起こるかわからない」世界では、暴落時・暴騰時に大儲けする手法が勝利を収めます。問題は「何も起こらない長い期間」のコストをどう支払うかですが、オプションを組み合わせることでその問題を解決します。

 

この本のタイトルが「バフェット」となっているように、まずは景気循環や競争にあまり左右されない「頑健な」バフェット的銘柄を知ることを基本とします。そこからロングショートを加えたり、オプションを使ったり、大きく売り込まれた魅力的な銘柄を拾う(バーゲンハンティング)といった形で応用してゆくと面白いでしょう。

 

グローバル投資を始めるときは、いきなり新興国に手をつけるより先進国のグローバル企業から始めるのが良いです。というのも法制度や金融システムが未熟な新興国では、いきなりルールが変わったり、取引停止になったり、出金ができなくなったりといったトラブルが考えられるからです。その点グローバルな大企業はリスク管理がしっかりしています。新興国が投資先として魅力的でなくなったり、政変などの兆候があれば、事前に気がついて対処します。

  
また個人投資家が新興国に資産を巻き上げられても泣き寝入りですが、グローバル企業はあの手この手で投資を回収します。必要とあらば世界最強の暴力団であるアメリカ政府が出てきて圧力をかけることもあります。先進国グローバル企業はそれ自体が新興国を含む投信のようなもので、あなたの代わりに新興国の分析・投資・リスク管理・回収をやってくれているのです。
 

過去20年の経験から、「投資にはもう懲りた」と思っている人も増えていることでしょう。
 

しかし世界を見渡せば着実に利益を出している会社があります。新しいビジネスが次々に生まれています。そんな時代に価値が下がってゆく預金にしておくのはもったいないことであり、また危険なことでもあります。

 是非ともこれまでとは少し違った考え方で、財産を守ってゆこうではありませんか。
ここで紹介する手法はその大きなヒントになると確信しています。

************************************************

明日 (5月28日) 月曜日には日経新聞に広告が出るそうです。

アマゾンさんにはまだ画像がありませんが、申し込みはこちらからできます。

楽天ブックスさんはこちらから。

 

 

 

2011年4月26日 (火)

永久保有ポートフォリオ(2) あまりに退屈で耐えられない

理解してしまえばバフェット流の投資は簡単です。

そして一度買ってしまえば、日々の動きを気にすることもありません。

あまりにも簡単で、あまりにも強力です。

しかし同時に、あまりにも退屈なので普通の人は長期間耐えられないのです。

 

下のチャートは、バフェットのバークシャーハザウェイ(BRK/A)と米国SP500株価指数(SPX)ナスダック総合指数(CCMP)モルガンスタンレー新興国指数(MXEF)を比較した20年のチャートです。

下段はその相対株価。たとえばバークシャーの株価をSP500で割って(BRK/SPX)ように、バークシャーがそれらの株価指数をどれぐらい上回ったかを示しています。

本来は配当を出さずに再投資を続けるバークシャーと、配当を加えない株価インデックスを比較するのは不公平です。株価インデックスの成績はもっと良いはずな のですが、長期のトータルリターン指数が取れなかったのでご容赦ください。ここでは数字もさることながら、株価や相対株価の方向性に注目していただきたい と思います。

 

Brkinusd

 

上段を見るとこの期間のバークシャーのパフォーマンスは15倍!

ITバブル崩壊とサブプライム危機を乗り越えての数字ですからやはり凄いです。

一方でSP500は3.6倍、ナスダック総合は5.8倍、MSCI新興国指数は5倍とそれぞれ素晴らしいですが、たとえ配当を加えたとしてもバークシャーにはかなわないと思います。

下段はそれらパフォーマンスの比率です。100を基準としていますのでバークシャーはSP500の4.3倍、ナスダック総合の2.6倍、MSCI新興国指数の3倍になっています(前述のように指数に配当を入れたらこれほどの差にはならないと思ってください)。

 

やはりバフェット流の投資は長期では強いのですが、ここで注目してもらいたいのは相対株価が右肩下がりの時期、つまりインデックスに負けている時間が結構長いということです。

たとえばITバブル真っ盛りだった98年半ばから2000年初頭まで、下段の相対株価はどれも右肩下がりを続けています。つまり1年半以上も大負けしています。

その後2002年の後半まで3年弱の間バフェットの投資が上回って、その負けを取り戻します。しかしまたそこから2007年後半まで実に5年間も新興国に対して負け続けます。SP500やナスダック総合に対してはそれほどでもないですが、やはり右肩下がりが続きます。

そして2007年後半から2008年のリーマンショックまでドカンと勝ち、その後はまた2年以上じりじりと下がっています。

バフェット流はこのように、他のインデックスに負けている時間がけっこう長いのです。特にITバブルや新興国バブルなど他にブチ上がっている資産があるときは、バフェットが好むような銘柄は上昇から取り残されることになります。

 

そこであなたは、こう考えるでしょう。

「じゃあ、他に好調な国やセクターがあるときはそっちに投資しておいて、バブルが崩壊したときにバフェット銘柄にシフトすればいいよな。俺って頭イイ!」

 

しかし上のチャートの上段と下段をよく見てください。下段にあるバークシャーの相対株価が右肩上がりのときは、基本的に上段の株価インデックスは下がっています。バフェット銘柄は基本的にディフェンシブなので当然です。

つまり相対的にはインデックスに勝っている期間でも、絶対的には下がっていたりするのです。特に金融収縮のときはディフェンシブもかなり売り込まれます。2008年秋のリーマンショックが良い例で、下段の相対株価は急上昇していますが、上段の絶対株価は急落しています。

ディフェンシブ株まで下がってしまうような局面で、いくら強い企業でもわざわざ株を買う人はいません。そんなときは長期債にシフトしたり、景気敏感株やバブル株のショートポジションを取ったほうが儲かるからです。

つまりこの20年でバフェット銘柄が相対的にも絶対的にも儲かったのは、景気敏感株からディフェンシブ株にシフトする相場下落の初期段階で、信用収縮にいたる前のわずかな期間だけだったということです。

 

バークシャーの   絶対株価      相対株価

景気拡大      じりじり上昇    じりじり下落  ←長期の負けに普通は耐えられない

景気後退初期      上昇        急上昇   ←ウハウハな期間はごく短い

金融収縮         下落         上昇   ←傷が浅くて済むが一緒に下がる

 

「じゃあ、景気が良いときは景気敏感株やバブル銘柄に投資しておいて、景気に陰りが出てディフェンシブに資金が流れる瞬間にバフェット銘柄にスイッチ。さらに本格的な信用収縮になる直前に株を全部売ってドテンショートしつつ長期債を買えばいいよな。俺って頭イイ!」

確かにバフェットを上回る投資戦略のひとつの可能性は、そういった機動的な資産配分にあると思います。しかしバフェット投資の最もおいしいところだけを抜き取るのはかなり難しいと言えるでしょう。

 

過去20年に限ればバフェット流の投資は「相対的にドカンと勝ち、じりじり負けて吐き出す」ことを繰り返しながら長期的にはインデックスを上回ってきました。このパターンはCTAなどにも見られ、長期的に勝ちを収める投資戦略のひとつの形です。

しかし多くの人は、この「じりじりとした相対的な負け」の期間に耐えられません。

たとえばITバブルのとき3ヶ月で2倍になる銘柄を見てしまったら、普通の人は心穏やかでいられません。新興国指数がバークシャーの株を5年連続で上回ったら、誰だってバフェットが好む退屈な銘柄を持ちたいと思わないでしょう。

 

 

また、この戦略は銘柄をほとんど動かす必要はないですし、下手に動かすと逆に危険です。しかし傍目にはサボッているようにしか見えません。そして誰でも知っている銘柄ばかりなので、素人っぽくてカッコ良く見えなかったりします。

仮にあなたがある投信を買って、そのファンドマネージャーが売買もせずインデックスに5年間負け続けたとしたら頭に来て解約するに違いありません。

「こいつは目新しくもないありふれた銘柄ばかり買って、成績が上がらないのにサボりやがって」

それが普通の感覚です。オーナー社長として他人の評価や短期の収益を気にすることなくこの戦略を実行できるバフェットのほうが特殊なのです。

 

これはまるで稼ぎは良いが退屈な男と結婚するようなものです。あまりにも平和すぎる日常を受け入れ、長期的な視野でそれを喜び感謝できる人は少ないのかもしれません。

 

  1. こんなに変わり映えのしない銘柄はつまらない。そんなのばかりに集中投資するなんて素人かよ。
  2. ほとんど銘柄を動かさないのは退屈だ。傍目からはまるでサボってるように見える。
  3. 自分ならもっと良い銘柄を探し出し、タイミングをとらえてうまくやれるんじゃないか

このように考えるのは人情ですし、それが人間を成長させ人生をより豊かにします。

しかしこの手法に限って言えば、そのような当たり前の感情が作戦の継続を邪魔してしまうのです。

 

理解するのは難しくない。

始めるのも難しくない。

しかし続けるには信念と根気が必要な戦略と言えるでしょう。

 

そして日本人が投資をする場合、さらにちょっとしたハードルが加わります。

(続く)

2011年4月25日 (月)

永久保有ポートフォリオ(1) それは「成長する債券」である。

投資の仕事を20年以上続けてさまざまな考えや技法を試してきた結果、改めて強く思うことがあります。

それは

最も投資効率が高い技法のひとつは、
バフェット的な銘柄を半永久的に保有すること。


という結論です。

 

「何をいまさら」なんて言わないでください。

実はこれよりもリスクが低くて収益率が高い手法はいくつかあると思っています。しかし投資結果と投入した労力・時間との比率では、バフェットの方法はダントツで効率が良いというのが率直な感想です。

 

バフェット流投資の基本的な考え方を、私はこう理解しています。

  1. 参入障壁が高く、なくてはならない業界の消費者独占型企業を保有する。そういった企業はインフレのときも値上げ可能で、高い利益率を保てるから。
  2. 実は値上がり志向ではなく利回り志向である。

 

実際にバフェットについて書かれた本を読んで保有銘柄を確認すると、思考の根底に「利回り比較」があることがわかります。だからごくまれに国債や優先株を保有することがあるのです。

しかし基本的には株、それもインフレのときでも利益率を確保でき、時間とともに配当と元本が雪だるま式に増えてゆく成長する債券」のような株式を好んでいることがわかります。

 

たとえば10年国債の金利が5%だったとしましょう。これは10年経っても名目元本は変わりません。100万円の投資なら10年後に償還されても100万円 のままです。そのときに10年国債金利がまた5%なら、次の10年の名目収益率も5%のままで投資を継続することになります。

しかしバフェット流は、元本が成長することを期待しているのです。たとえ配当利回りが3%でずっと変わらないとしても、10年後に株価が3倍に成長していれば最初の投資金額に対して配当利回りは9%になります。同じロジックで20年後には27%となります。

これが「成長する債券」のイメージです。

 

そんなうまく行くのか? と思うでしょう。

10年で3倍というのは年率にすると11.6%ぐらいの成長になります。3%の配当を出しつつそれを続けることは大変なのですが、業種や国によってそれが可能な場合があるのです。

そしてバフェットはそれ以上の収益を継続的に実現できる企業にしか投資しておらず、だからこそ銘柄選択に徹底的にこだわっているわけです。

私の感覚だとそんな会社は世界にせいぜい30社ぐらいしかありません
この手法は銘柄選択の幅が狭いので、結果として個別銘柄を半永久的に保有することが多くなります

 

したがって「バフェットは長期投資で財を成した」と言うのはちょっと正確ではないかもしれません。

なぜなら「個別銘柄の長期保有」と「優れた長期リターン」はともにバフェット流投資の「結果」に過ぎないからです。

バフェット流だと結果として同じ銘柄を長期保有せざるをえませんし、
また長期間の結果を配当込みで評価しないとその威力がわかりません。

 

しかしそれらに因果関係があると誤解し、
「長期投資をすればどんな手法でも儲かる」と考える人もいるようです。

単純なバイアンドホールドでも人口が増えているとか、通貨価値がどんどん下がってしまう場合には長期保有で名目的には儲かりますが、そうでない場合に儲かるとは限りません。

しかしそれは日本のように人口減やデフレに苦しまないとわからないかもしれません

そのあたりが、長期投資に対する誤解を生んでいる理由なのでしょう。

 

しかしこの手法、よほど胆の据わった賢い人」か「よほど単純に割り切れる人」でないと続けるのが難しいということもよくわかります。

(次回に続く)

2009年11月12日 (木)

[超絶バブル] 新興国ニフティ相場へ

 

新興国バブルの条件が揃ってしまいました。。。

 

「今年も充分バブルだろ!」とツッコミが入りそうですが、
ここから先の超絶バブルはそんなもんじゃありません。

先進国の似たような銘柄に対し、ある新興国では3-10倍の割高さで取引されるような狂ったバブルのことです。

今は「新興国」と言うだけで買われていますが、そのうちピカピカの50銘柄ぐらいに絞られ、さらに30銘柄→10銘柄→5銘柄へと狭められてゆくでしょう。


名づけて、「新興国ニフティ相場

まだ誰も言い出してないようなので、勝手に命名しました(笑)。


この背景には先進国が軒並み低成長であること、
金融緩和を続けざるを得ないことなどがあります。

すると投資家は数少ない「成長ストーリー」に殺到することになります。

かつてのアメリカのニフティ・フィフティ(素敵な50銘柄)相場やITバブルのように、一部の銘柄だけに投資が集中してしまうのです。

新興国ニフティ銘柄はバリューもへったくれもない価格までブチ上がります。

逆に、他の銘柄はゴミクズのように打ち捨てられます(笑)。

本当にそうなるのか、まだ半信半疑です。
しかし条件としては揃いすぎて怖いぐらいです。


  • 「何を根拠にそんなことを言い出したのか」
  • 「どんな銘柄を狙えば良いのか」
  • 「どんなサインに気をつけて、いつ降りれば良いのか」

については、いまのところ顧客やレポート会員さんにしか提示していません。

しかしこれは面白いバブルになりそうなので、折に触れてブログやメルマガで経過を報告しようと考えています。

(終)




具体的な銘柄・根底の考え方・ド天井のサインなどは今のところレポート会員さんにだけ提示しています。Deep Inside 2009年11月号をお読みください。有料です(月々2480円)。

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2009年9月23日 (水)

基軸通貨の本質(1)

うら若き源静香は苦悩していた。

ジャイアンが発行する通貨「ジャイ」をこれ以上持つべきか、についてである。

****************************
なるほど、ジャイアンは無敵だ。

しかしだからといってジャイアンが無制限にジャイを発行し、そのカネで贅沢をすることが許されるのであろうか?

****************************
通貨ジャイはただの木の葉である。

しかしその価値をジャイアンが保証しているため、その信用はジャイアンの信用やメンツと同義であった。

オモチャの交換は、すべて「ジャイ」を単位に交換された。ジャイがあれば広場の使用権を買うこともできた。争いや恨みも、最終的にはジャイの交換でたいがい解決した。

究極は「義務の免除」である。一定額のジャイを支払えば、ジャイアンリサイタルを聞く「町民の義務」を免れることができた。

だからみんな、争ってジャイを求めた。

ある者は快楽を追い求めるために、
ある者は苦痛から逃れるために。

****************************
通貨ジャイはジャイアンの権威であり、ジャイアンそのものであった。その価値を貶める者は、ジャイアンの覇権を否定することと同義であった。

布施院(フセイン)くんは「ジャイを使うのをやめる」と言ったため、いいがかりをつけられてタコ殴りにされた。

「ジャイ」の偽造などもってのほかで、「ただの木の葉じゃねえか」と偽造していたジョン君は、ジャイ決済を止められて交換に参加できなくなった。この町内では最上級の経済制裁である。

****************************
しかし、それらがたとえ理不尽で自分勝手な暴力であっても、シズカのような人間にとってはありがたい話であった。

なぜならこの町の子供はジャイアンが打ち立てた秩序によって暮らしているので、ジャイを使って経済活動をしている限りジャイアンがその価値を守ってくれるからである。

シズカは誰にも負けない技術と優しい心を持っていた。誰かに編み物をしてあげたり、料理をご馳走したり、オモチャをあげて、それで満足であった。

しかし中には、シズカを利用するだけ利用して何の感謝もしない人間がいる。

そんなときにはサービスと引き換えにジャイをもらうことにすれば、それを払わない相手はお断りすることができた。またジャイを蓄えて別の場所で別の人から「お返し」をしてもらうことができた。

シズカがジャイを使うとき、受け取りを拒否すればジャイアンがすっ飛んできてさんざんな目に会わせる。

他人に騙されたり、脅されたりして泣き寝入りしたくなければ、ジャイを通じた交換が最も安全・確実なのだ。

****************************
シズカも正直、ジャイアンは恐い。

しかしそれは他のみんなにとっても同じだ。

だからジャイを交換通貨として使うことは、ジャイアンを除いたみんなにとってきわめて「平等」なシステムなのだ。

****************************
ジャイアンはジャイの価値を守るために暴力を振るっているが、それは結果的に過去に生み出した価値を守ることになっている。

過去に何らかの「貢献」をした者が別の場所で、別の者から見返りを受けるとき、そこにジャイアンがいなくてもその暴力によって守られていることを示していた。

本人は気付いていないかもしれないが、彼は全知全能を傾けて「あらゆる交換の場において信用補完をして」くれているのだ。

****************************
しかしこの町内には、それが面白くない人々もいるらしい。

たとえばスネ夫は、
「ジャイ以外の決済通貨が必要だ!」
と息巻いていた。

2008年に町内が金融危機に陥り、みんなが決済用のジャイを求めて血眼になっていたとき、ジャイアンはみんなと「ジャイスワップ協定」を結んで資金不足にならないように配慮した。

信用が足りない人にもそれを補完してあげていた最中にスネ夫がそんなことを言い出すので、シズカは驚いた。

  何と恩知らずな!

ジャイアンがヘソを曲げて「じゃあ、おまえとはスワップ協定を結ばない」と言い放ったら、スネ夫のところだけ銀行がバタバタ倒産していたのかもしれないのだ。

ジャイアンはああ見えてバカではないから、スネ夫を締め上げる代償として金融危機を深刻化させることはなかった。それにしてもスネ夫は政治的なアピールのために、ずいぶん危ない橋を渡ろうとしたものである。

****************************
2008年の教訓は
「少なくも今のところ、ジャイに代わる基軸通貨はない」
ということであった。

ジャイアンも傷ついたが、他の人はそれ以上にボロボロになったので、結果的にジャイアンの強さを証明しただけの年であったとシズカは考えている。

しかしそれがわからない人々は、
「ジャイは基軸通貨としてふさわしくない!」
という宣伝を真に受けているようだ。

たとえばのび太は、スネ夫たちと一緒に共同体を作り、
ジャイに代わる基軸通貨を作ろうとしているらしい。

   何と愚かな!

のび太の発行する通貨ノビーもそれなりに信用があるのに、それを離脱して信用の低い通貨と一緒になろうとする意味がシズカにはわからない。

基軸通貨の争いは、すなわち覇権争いである。

ジャイを捨てて自分を裏切ったのび太をジャイアンが守ると思えない。のび太がスネ夫に騙されてカネを巻き上げられても、それはスネ夫との間で解決するしかない。

武力を持たず悪知恵もないのび太がそれでやっていけるのか?のび太は稼ぐ以上に食い物にされ、反撃できないまま沈んで行くだろう。

「心底ドMなのね、のび太君は」

と、シズカは思うしかない。

****************************
だからシズカは、このままジャイを使い続けたいと思っている。

それが暴力を持たない人間の処世術であり、町内の安定のためと思うからだ。

ジャイアンの覇権が永続的ではないとしても、それが誰の目にも明らかになるまでは「反ジャイアン派」の宣伝に乗らないようにしよう。

そもそも彼らだって、「ジャイ」を外貨準備として積み上げているのだ

ジャイを貯め込んで信用を補完しなければならない通貨が、代わりの基軸通貨になるはずかない。

彼らがジャイを準備しなくても他の人々がその通貨を受け取るようであれば、もしかしたら可能性があるかもしれないが。

****************************
それにしても、と、シズカは溜息をついた。

最近のジャイアンは浪費癖がついてしまったように思える。

基軸通貨が「成長通貨」をばら撒かなければならないとしても、あまりにひどいジャイの濫発はその信用をなくすことにつながるであろう。

それはシズカにとって「過去に稼いだ資産が目減りする」ことであり、ジャイアンにとっては「覇権の弱体化」になる。

なんとか共倒れを食い止められないか、とシズカは悩むのであった。

(続く)

2008年11月11日 (火)

来週からもっと荒れそうです(会員メール2008/11/11)

異例ですが、会員以外のみなさんはどう考えているのか知りたくて最新の会員向けメールを公開します。

中国の57兆円景気刺激策って、みんな信じているんだろうか?

本当にやったら中国国内は強力なインフレ圧力が発生。人民元の切り下げ圧力上昇。そして外貨準備を取り崩すなら米債などが暴落(=金利が急騰)しますよね。

フィードバックいただけると幸いです。

 

************************
来週からもっと荒れそうです(会員メール2008/11/11)
************************

中国が57兆円の緊急経済対策を発表しました。
内容は農村の基盤整備や鉄道・高速道路の建設、港湾整備などだそうです。

毎日新聞より
http://mainichi.jp/select/world/news/20081110dde001030105000c.html

各国メディアは
「この困難な時期に、中国が世界の主要なプレイヤーであることを印象付けた」
「各国に大きな恩恵に浴するだろう」
「G20の主役は中国だ!」
などと手放しで褒めています。

  • 「ほほう、国家予算80兆円の国がそれを2年間35%も増やすんですかい」
  • 「財源は? 外貨準備から57兆円の米国債やGSE債を売るってか。面白いじゃねえか」
  • 「そんなカネあるならODAやアジア開銀からの借金返せよ」
  • 「日本もIMFにカネ入れずに国内の景気対策に使おうぜ。そうすれば各国が褒めちぎってくれるさ」

などとヤボな突っ込みをするのはやめておきましょう。
本気にしている人が多いほど、のちのち面白いことになりますから。(←悪魔)

実は金額は5兆円程度で、農民の生活がいっこうに楽にならないとしたらどうでしょうねえ。
役人が横領したなんてデマが広がらないといいんですが。

 

では、なぜこんな大風呂敷を広げなければならなかったのか?
ここから読み取れるメッセージは以下の通りです。

  1. 中国は国内に手一杯で、IMFや他国を援助している余裕はありません。
  2. だからパキスタンはIMFに投げました。私に期待せず日本のカネをみんなでしゃぶってください。
  3. 工場が閉鎖されて失業が増え、農民の不満が高まってホントに大変なんです。

私には悲鳴のようなメッセージしか受け取れません。
資金繰りに苦しむ経営者の、でかいホラ話を聞かされているようです。

 

ところで、11月14日からのG20はこの金融危機を乗り切ろうとする話し合いの場になってます。

新興国は
「俺たちがこんな状態になったのは先進国のせい。
G7では問題を解決できないから新興国にも国際会議の発言権をよこせ!」
と言っています。
http://mainichi.jp/life/money/news/20081111ddm008020103000c.html

しかし「その代わりIMFへの出資を増やすから」という提案はまだ聞いていません。
要するに「カネは出さないけど、権力を寄越せ」ということですかな。
G7を国連化することを狙っているようです。

 

では、G7に新興国を加えたG20にすれば話が進むのか?

ひとりの債権者(日本)と債務者(先進国)の話し合いに、多重債務者(新興国)を加えて話が進むわけがありません。ますます混乱するだけでしょう。
日本以外で唯一可能性があった中国がこうやって「俺、カネ出せねえから」と降りてしまったので、かなり揉めるでしょうね。

「誰かが救世主となって、自分を救ってくれるはず」
そう思って参加した国、そして参加しなくても話し合いの結果を期待していた国々はかなりがっかりすることになります。

 

また週明けの17日からは、ファンドの解約・廃業売りも加速するはずです。鼻血が出るような安値を試しに行ってもおかしくありません。

年内はそこがドン底になるといいですねえ。
実体経済は真っ暗ですけど。



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2008年10月14日 (火)

新興国クラッシュ、新ブレイディ債、超クラウディングアウト  (会員メール2008/09/30)

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ワイルドインベスターズ会員向けメールより  2008/09/30 (火) 18:56

新興国クラッシュ、新ブレイディ債、超クラウディングアウト
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[加速する金融収縮と処理]

私は最近、夜中までNY市場を見ています。

短期トレードするわけでもないし、朝になれば結果はわかるはずなのですが、
この仕事を始めて以来の大イベントをこの目で見ようと思っているんです。

まるでワールドカップを生で見ようと、夜更かししているサッカー少年のようです。
あまり生産的だとは思いませんが、何か感じることもありますんで許してください。


さて、昨夜はアメリカ下院で金融安定化法案が否決され、各国の市場は軒並み大幅安となりました。
SP500指数は1106.42(-106.59,-8.79%)、ダウ工業株30種平均は10365.45(-777.68,-6.98%)。
ブラジルも10%近く下げてます。

それに先立ちまして、欧州市場も大きく下げていました。

掲示板等では「次は欧州の金融株」とさんざん指摘してきたわけですが、
実際に起こってみると動きは速かったです。

ベネルクス3国が1兆7千億円相当を投入してフォルティス(FORB BB)を救済したとか、
英ブラッドフォード・アンド・ピングレー(BB/)も国有化されたとか、
ドイツ不動産2位のヒポ・レアルエステート(HRX GY)に5兆3千億円相当を投入するとか、
ここぞとばかりに処理を加速させています。

しかし、なんだか感覚が麻痺してきますね。

ワシントンミューチュアル(WM)が破綻しただとか、
ワコビア(WB)がシティに救済合併されるだとか聞いても、
「ああ、そう」
みたいな感じで特別の感慨もありません。

通常であれば数年ぐらいかけるぐらいの変化を9月に一気にやってしまったようですが、
こういった流れは「恐慌が起こりやすい9-11月」のあいだ続くであろうと予測しています。


[米納税者は生贄を望むか?]

それにしても、まさか米下院がこの法案を否決するとは思っていませんでした。

バーナンキやポールソン、そしてもしかしたらブッシュ大統領も(笑)この法案の重要性は理解しているのでしょう。
特にバーナンキは「ハルマゲドン」という言葉を使って、半ば脅しのように必要性を訴えたそうです。

しかしどうも、納税者の立場としては
「さんざんオイシイ思いをした連中を、どうして税金で救わねばならんのだ?」
という感情的な反発が根強いようです。

確かに、税金を注入される金融機関がどさくさに儲けることがないよう、
役員の給料カットや既存株主へのペナルティなどの整備は必要でしょう。

やみくもに脅したり、成立を急ぎすぎるのは逆効果です。
何よりも救済されるのは金融システムであり、
ひいては国民自身なのだということを理解してもらう必要があります。

あたかも米国民は、ベアスターンズやリーマンに続く生贄を求めているようです。

誰の責任なのかを明確にして、生贄を差し出せという気持ちはわかります。
しかしその生贄が自分自身になるかもしれない可能性について、まだ理解できていないのかもしれません。

それは公的資金を出し渋ったばかりに、
激烈な金融収縮・倒産・失業の嵐でなぎ倒された日本の姿を思い出します。



[新興国はすでにクラッシュ?]

しかしそうは言っても、米国の金融システム自体についてはあまり心配していません。

なぜならこの法案が通らないと米国経済がガタガタになるので、
多少の豪腕を振るっても通してしまうだろうからです。
米銀の大手は、買いのチャンスではないかとまで考えています。

しかし、問題はまだ終わっていません。

たとえば欧州の金融・不動産部門は要注意です。
日本だって、地銀などをはじめ弱っているセクターが散見されます。

そして何度も言ってますが、新興国は資金流出と需要の消失に直面し、
かなり厳しい状態になるでしょう。

実はもう、新興国クラッシュと呼んでも良いような株価の動きと、
調達金利の上昇が見られています。

いくら政府が救済するといっても、世の中すべての投資商品を救うわけには行きません。
必然的に、ヘッジファンドや新興国は「自己責任」ということになるでしょう
借り入れに頼ってそれらに投資をしていた人々は、かなり厳しいことになります。

今の時点では各国の被害状況を以下のように想定しています。
もし処理が遅れたり、失敗するようなことがあれば、
それぞれの状況がひとつづつランクアップする可能性があります。

事態はなお、余談を許さないということです。

[レベルA 風邪で寝込む]  米国・日
[レベルB 入院・療養]   英欧など先進国
[レベルC 重症]      有力新興国
[レベルD 棺桶入り]    泡沫新興国


[新ブレイディ債(仮)]

では、
「じゃあ各国で危ない金融機関を処理して、債務保証しましょうね!」
とやれば、危機は収まるのでしょうか?

たとえすべての国がそうやったとしても、今度は別の問題を引き起こします。
それは「国ごとの信用力が、モロに調達金利に響いてしまう」ということです。

たとえばアメリカ政府に保護された米銀、日本政府に保証された邦銀、
あるいは欧州先進国に国家補償された銀行…。

これらはよほど問題がない限り、低利で調達できるでしょう。
逆に言うとお互いが支障なく資金を貸し借りできるよう、
危ない金融機関を取り除いてしまうことが、金融危機脱却の第一歩です。

このことを意識してか、すでにFRBが9カ国との間に米ドルスワップ協定を結んでいます。

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ロイター日本語版より
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-33992020080929

(前略)
通貨スワップ協定の各中銀別の最大供給額は、ECBが2400億ドル、カナダ中銀が300億ドル、英中銀が800億ドル、日銀が1200億ドル、デンマーク中銀が150億ドル、ノルウェー中銀が150億ドル、オーストラリア中銀が300億ドル、スウェーデン中銀が300億ドル、スイス中銀が600億ドル。
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これは言うなれば、ドル調達の先進国メジャーリーグです。
「この中だけは、心配なく貸し借りしようぜ」
という仮想ブロック経済ですね。

ロシアや中国などは、ドル覇権を崩そうとしている節があるので、
当然混ぜてもらえないでしょう。
そういった政治的な意図を除外しても、たとえばブラジル・インドあたりも難しいでしょうね。

するとどうなるか?

ジンバブエはジンバブエの銀行債務を保証します。
キューバはキューバの銀行債務を保証します。
北朝鮮は北朝鮮の銀行債務を保証します。
(以下略)

当たり前ですが、各国でこのような努力をしても調達できない国が出てきます。
国自体に信用がないので、保証に意味がないんです。

すると信用力の弱い国から「飛ぶ」ことになり、
貿易していた先進国の企業がとばっちりを受けて、下手すれば破綻の危機です。
そこで、「助けてくださいよお」と自国政府に泣きつくことになります。

先進国の政府にしてみれば、有力企業が破綻するのは損です。
また、他国を支配下に置いておけばなにかと有利だという計算も働きます。
そこでこんなことを言い出すかもしれません。

「しょうがねえなあ。払えないって言うんだから、借金を少し負けてやろうぜ。
その代わり現地の政府債務ってことにしてさ。
俺たちも少しはカネを出すから」

そう、これは80年代の中南米危機のときに米財務長官だったブレイディ氏の発案で発行された
「ブレイディ債」のようなものです。

もちろん、先進国に余裕のない今はこんな話は出ていません。
しかし新興国がクラッシュして世界経済に大きなダメージを与えるようになれば、
こういった話は出てくるでしょう。

与太話で終わるかもしれませんが、ありうる話だと考えています。


[超クラウディングアウト]

そうなればようやく、不況も終わりですかねえ…。

…と思ったのですが、すんなりとは終わらないでしょう。
次にはけっこう強烈なクラウディングアウトが来ると考えています。

クラウディングアウトとは、政府債務が増えすぎてカネを集めてしまい、
民間の投資が減ってしまうことを言います。

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金融用語辞典より
クラウディング・アウトとは
http://www.findai.com/yogow/w00422.htm
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世界中が政府債務になれば、金利は上昇するでしょう。

たとえば米国金利が10%になってしまえば、
リスクを取って投資やビジネスをやる人は減ります。
その結果、民間の経済活動が鈍ってしまうことは充分に考えられます。

まあこれも、確率は半々ですけどね。
期待インフレをうまく操作することができれば、無事にソフトランディングできるかもしれませんし。

しかしまずは最悪の状況を想定しておいて、そこから楽観的に行動したほうが良い結果が得られるかもしれません。



いろいろ書きすぎてちょっとしたレポート並みになりましたが、
次のDeepInside10月号には妄想エンジン全開の未来予想図を用意しています。

ご期待ください!


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2008年10月13日 (月)

大底か、デッドキャットバウンスか ?? (会員メール2008/09/19)

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ワイルドインベスターズ会員向けメールより  2008/09/19 (金) 19:06

大底か、デッドキャットバウンスか ??
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「速報!新興国クラッシュの可能性あり」の確率がどんどん高まっています!

…と書いた瞬間に株が大反発して、ちょっと困っている逆張り投資家です(笑)。

毎日メールするようなサイトでもないし、それほどマメな性格でもないのですが、
「あいつが言った瞬間に逆に行ったよ。ははは」
と笑われるのも癪なので、今日もストーカーのようにメールさせていただきます。



[金融危機のセオリー]

昨日は米国株が4%以上の大幅反発をしました。
それを受けて日経平均も+3.76%
上海や香港は8-9%以上の大爆騰です。

要因として挙げられているのは以下の3つです。

1. 日米欧6中央銀行によるドル資金供給
2. 米国年金基金がゴールドマン、モルスタの貸し株を停止
3. 米国で整理信託公社(RTC)復活・公的資金注入による金融機関救済案が浮上


1.が発表された直後は、市場からはほぼ無視された形でした。
しかし米国市場の午後に入ってから2.3.の要因で金融株を中心に激しいショートカバーが入りました。


2.、強烈な金融株買戻しの起爆剤になりましたね

GSは25%、モルスタは30%下げていたところから強烈に値を戻しました。
空売りを禁止したり、貸し株を止めたりすることが長期的に良いとは思いませんが、
トップ2の証券会社までどうにかなってしまうことは避けたかったのでしょう。

このさい、どうしてリーマン・メリル・AIGにもそうしてくれなかったのだとか、
GSが危なくなると緊急措置が発動されますよねとか、
財務長官はどこの証券会社出身でしたっけ?
などというヤボは言わないことにします。


3. はかなり抜本的な解決策です。

S&L危機や日本の不良債権問題でやったように、銀行から不良債権を切り離してしまうんです。

これは時間稼ぎに過ぎませんが、金融危機への対策は
「負担を薄く広く撒き散らして、時間を稼くこと」
しかありません。
国民負担にするわけですから反対は強いでしょうが、もうそれしかないんです。

日本が長い時間かかったプロセスをあっという間に処理してしまうあたり、さすがビバ!アメリカです。
「GSの上乗せ金利が6%を超えなかったらこんな話は出なかったでしょ?」
なんてヤボは絶対に言いません。ええ、言いませんとも。

モルスタの上乗せ金利なんて10%を超えてましたからね、
本当にヤバかったんです。

大統領選挙もありますから一筋縄では行かないでしょう。
金額やら制度やら固めなければなりません。
しかし仮にこれが実現するとなればアメリカはやるべきことをほとんどやってしまったことになります。


[大底か、デッドキャットバウンスか]

さて、ではこれが株価の大底につながるでしょうか?

VIXは一時的に40%を超えましたし、目先の底かもしれませんね。

しかし私は楽観していません。
というのもまだ多くの爆弾が残っているからです。

新興国はドル資金を調達できなくなり、中には8%以上の金利を払っているところもあります。
GM・フォードなども、上乗せ金利が全く落ち着いていません。
欧州の銀行だってヤバイ状態にあるはずなのに、ECBは夏に利上げなんかしちゃってます。

特に新興国は

アメリカの需要が減退すると、彼らの売り上げや利益は消滅します。
資金が先進国に引き戻されると、金利高、株安がさらに進みます。
成長への幻想が消えて、パニック売りが出やすくなります。
それはめぐりめぐって、先進国の株にもダメージを与えるでしょう。

ですから今回の反発はしばらく続くにしても、
大底ではなくデッドキャットバウンスになるのではないかと思っています。
死んだ猫が高いところから落とされると跳ね返って、あたかも生きているように見えるということです。

ところでこの言葉を作った人、死んだ猫が高い所から落とされるのを見たことがあるんだろうか?
全然リバウンドしないグロテスクな光景しか思い浮かばないんですが…。


[結局は、アメリカの強さを思い知る]

これら一連の動きを見て

- アメリカの時代は終わり。これからは多極化の時代に。
- ドルは信用できない。基軸通貨が変わる

ということを言っている人がいます。
実は私、それには正反対の意見を持っているんです。

世界経済は今でも、アメリカにおんぶにだっこのところがあります。
新興国はアメリカへの輸出で成長し、黒字を蓄積しています。
昔よりも依存の度合いが薄れただけで、構造が全く変わったわけではないのです。

「ドルは信用できない。わが国は外貨準備があるから安心」と言っても、その中身はほとんど米ドルだったりします(笑)。
リスクが取れなくなった先進国から資金が引け上げられドルが調達できなくなれば、
みんな上乗せ金利を払って泣きながらそれを求めるのです。

これから欧英日あたりも公的資金を投入して金融システムを守るかもしれません。
しかし同時に新興国にも危機が起こった場合、どういった手を打つのか?
私は80年代の「ブレイディ債」が復活してもおかしくないと考えています。

新興国が危機に陥れば、世界は米ドルの、そしてアメリカの偉大さを思い知るでしょう。



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2008年10月12日 (日)

ロシアで株・債券取引停止、再開の時期は不明 (会員メール2008/09/18)

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ワイルドインベスターズ会員向けメールより  2008/09/18 (木) 19:21

ロシアで株・債券取引停止、再開の時期は不明
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ロシア市場がついに売買を停止しました。

9月2日に会員メールでお知らせした、「速報!新興国クラッシュの可能性あり」の確率がどんどん高まっています。


みんな意識していないかもしれませんが、新興国の株や通貨は本質的には「クレジット商品」です。

自分はカネがなくて信用がいまいちなところを
高利回りで納得してもらいながら投資家に資金を出してもらっているわけです。

だから基本的には投資家がビビって手を引いてしまうとおしまいです。
債務超過に近い企業や中小企業の株と同じリスクなので、それらと価格が連動するんです。


さて、今月に入ってファニー・フレディ、リーマン、AIGなどが「処理」されたことにより、
彼らはこれまでのようなヤンチャができなくなってしまいました。

彼らは良くも悪くも世界中のクレジットリスクをブラックホールのように引き受けてくれていたので、
最終的な「クレジットリスクの受け手」がいなくなってしまったということです。

するとこれまでデリバティブなどを利用して「クレジットリスクをヘッジしたつもり」
になっていた人々が、突然リスクを抱えて立ちすくむことになります。

そこで突然、リスク管理の担当者が飛び出てきます。

「あんたさあ、なんでこんなにリスク取っているわけえ?
さっさとヘッジするなり売ってしまいなさいよ!」

しょうがないので、損を覚悟で商品そのものを投げ売りします。
もはやクレジットリスクだけ切り離しても誰も受け取ってくれないので、商品そのものを売るしかないんです。

すると、

1. リスクを抱えられないから投げ売りする、

2. 投げ売りするからリスク(クレジットスプレッドやボラティリティ)が跳ね上がる、

3. ヘッジファンドや投信が大損。解約を食らってさらに下落に拍車がかかる

4. おまけに各商品の相関がブチ上がって、VaR(バリュー・アト・リスク)の上限を軽く超える

1. しょうがないからまた投げ売りする。(以下、ループ)


要するに、10年前に日本が食らったデフレスパイラルが世界的な規模で起こるということですな。

こういうときはクレジットやボラティリティの売り手が死にます。
債務超過企業、中小企業、新興国はかなりつらいことになるでしょう。

反対に、日欧米英あたりの国債が避難所(refuge)となります。

レポートにも書きましたが、この後いつ買い場が到来するかはわかりません。

今は安全なところに避難しておいて、
完全に心電図が止まってから死体をついばみに出て行けば良いと思います。(←悪魔)

そのときが近くなったらお知らせしますね。
大底は当てられないと思いますが、「アホでも儲かる相場」が来るまでガマンしましょうや。

ああっ、次のレポートが待ち遠しい!!!


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ロイターより

[モスクワ 17日 ロイター] 17日のロシア株式市場は売り注文が殺到し、主要証券取引所のMICEXとRTSは、取引開始後2時間ほどで株式と債券の売買を停止した。取引がいつ再開されるかは、依然不明だ。

 取引が停止された時点では、ドル建てのRTS指数は前営業日終値比72.280ポイント(6.39%)安の1058.840。5月につけた年初来高値の2498.100から約58%低い水準になる。

 ループル建てのMICEX指数は27.24ポイント(3.09%)安の853.93だった。

 ING銀行のロシア調査担当のスタニスラフ・ポノマレンコ氏は「今日の売りの殺到は、パニック的な要素も多分にうかがえる。取引の一時停止は、このパニック的な要素を取り除くことが目的だった」と述べた。

 ロシア株価はここ数カ月下げ続けており、5月以来の下げ幅は約60%に達している。市場関係者は、世界的な金融市場の混乱に原油価格の下落とグルジア紛争が重なり、ロシアの金融市場を襲っているとしている。

 金融市場の混乱を受け、ロシア政府は流動性拡大策を発表。またロシア中央銀行は、17日付で銀行の預金準備率を引き下げた。イグナチエフ中銀総裁は、この措置は、3000億ルーブル(117億6000万ドル)の流動性供給に相当する、としている


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