みなさん、お久しぶりです。
本業のほうに集中していましたが、今回の新型インフルでいろいろ考えさせられたので記録しておきます(投資にもからむネタですし)。
まず簡単な経緯をここにまとめます。感じたことはもっとたくさんあるので、別にまとめることにします。
新型インフルは、最初「豚インフル」と呼ばれていた。
下の記事にもあるように、初期の情報で計算すると致死率はだいたい7%(57/800)であった。
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メキシコなどで豚インフルが人間に感染、60人死亡の疑い
(2009年4月25日01時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090424-OYT1T00882.htm
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2009年4月26日(日)
「どひゃー! 致死率7%の新型インフルがヒトヒト感染かよ!」
たまたま実家に帰ったときにこのニュースを知る。
「ヒト→ヒトへの感染は確認できていない」という報道だが、そんなにたくさんの旅行者がメキシコの豚に近づいたとは思えないので、自分の中では「ヒトヒト感染」確定。しばらく様子を見て、ホントだったら東京に戻らずこちらで「穴熊生活」に入ることを考える。
考えてみると満員電車ってものすごい「病原菌拡散装置」だよな。しかし乗らないと仕事ができないから、首都圏にいったん入り込んだら拡散は速いだろう。
2009年4月27日(月)
ビビリながら東京市場を見るが、みなさんあまり気にしていない感じ。後場になってアジア市場の崩れを見てから東京も軟調になり、もしかしたら何も考えていなかったのかと不思議に思う。
後場、会員サイトの会員さん宛てにメールを出す。
- 豚フルの感染者が1000人以上という事は、おそらく「ヒト→ヒト」感染と思って間違いない。普通に考えると感染拡大は止めようがない
- その反面、SARSのように押さえ込みに成功する事もある。伝播するうちにウイルスの毒性が低くなることもある。栄養状態・衛生状態の良い国では流行しないとか、日本人の遺伝子には致命的ではない可能性もある。取り越し苦労になる可能性も否めない。
- しかし「増えすぎた人口は戦争や疫病で減らすしかない」という人口調節メカニズムが変わったわけではない。注意するに越したことはない。
- 市場への影響はもっと難解。普通なら株を買い増す局面だが・・・。
引け後、食料品や医薬品の備蓄を増強する。別の地方都市ではマスクが売り切れていたようだが、こちらはのんびりしたもの。店内でマスクをしている人間は俺だけ(笑)。
テレビでは「豚肉が売れない」「メキシコ料理店に閑古鳥」などとピント外れの報道が続く。ヒトヒト感染が始まった時点で、その発生源が豚だろうが鳥だろうが試験管内だろうが関係ないと思うのだが。まあ、豚フルで死んだ豚の肉は食わんけどね。
2009年4月28日(火)
やはり世界的に感染が拡大している。WHOは警戒レベルをフェーズ4に引き上げ。えらいこっちゃ。GWの予定はぜんぶキャンセルかな・・・と思ったら、みんなガンガンに海外旅行に行くらしい。サーモグラフィーで熱を持っている人が空港の検疫を突破したようだ。警戒レベルの意味がねえ!(笑)。
その中で、先進国での死者が出るかどうかに注目。果たして7%という致死率はメキシコ特有なのか、それとも病原菌自体にそんな毒性があるかを確かめたい。
メキシコ以外で初の死亡例はアメリカ。1歳11ヶ月の幼児。しかし後でわかったことだが、これもメキシコからの旅行者とのこと。先進国でも何百人も感染者がいるのに死亡者がいない。ということは致死率は7%どころか2%のスペイン風邪にも及ばない、致死率0.1%以下の普通のインフルエンザなんじゃないのか?と思い始める。
メキシコ人が特別にこのウイルスに弱いのであれば他のラテンアメリカも打撃を受けるはず。医療体制が悪いというのであれば、メキシコよりも遅れた国は世界にいくらでもある。やはりメキシコだけに死者が集中しているのはおかしい。
自分の中で「メキシコの市販薬に毒が入っている」という仮説が頭をもたげる。風邪シロップにジエチレングリコールが入っていて、乳幼児を含む数百人が死んだパナマの事件を思い出した。
2009年4月29日(水)
予定していた筍掘りとバーベキュー。油断しているわけではないが、まだメキシコ以外で死者が増えていないことがひっかかる。
2009年4月30日(木)
朝起きたら、警戒レベルがフェーズ5に引き上げられていた。
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新型インフルエンザ:「フェーズ5」 「大流行直前の兆候」WHO、米の2次感染受け
http://mainichi.jp/select/science/news/20090430dde001040004000c.html
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検疫は以前より強化され、勝手に国内に入れなくなっている。感染国以外はノーチェックだからいずれ入ってくるのはしょうがないにしても、ここで時間を稼げるのは大きい。
ただ、いまさら「ヒトヒト感染を確認」というのも驚きだ。感染者がみんなメキシコで豚と濃厚接触しているはずはないのだから、旅行者が数百人感染した時点で「ヒト→ヒト」は間違いないだろうに。
ということは、こういった宣言は証拠が揃わないと出せないので、今後も後手後手に回ると考えたほうが良いということ。学習した。
2009年05月01日(金)
会員さん向けに「新型インフルの死亡原因は風邪薬か?」というメールを出し、自分の警戒レベルも落として通常の生活に戻ることにする。
- これだけ感染が広がっても、死者はメキシコだけに集中している。時間が経っても他の国で死者があまり出ないのであれば、毒性は通常のインフルエンザと変わらない
- ということは、もうメキシコの医療体制や処方薬・市販薬に問題があるとしか思えない。パナマでは某国製の風邪シロップ原料で幼児が数百人死んでる。そちらの可能性を疑ったほうが良い。
(知らない方は以下のキーワードをいくつか選んで検索してください。
パナマ シロップ 幼児 死亡 ジエチレングリコール)
- それでも新型インフル、特に強毒のH5N1型の脅威が高まっていることは間違いない。また今回の新型にしても、梅雨に向けた今よりも第二波・第三波に注意したほうが良い。その間にどう備えるか。
2009 H1N1 Flu Outbreak Map
http://tinyurl.com/swinemap09
LAタイムズ2009/04/30の記事
今回の新型インフルはスペイン風邪(1918)ほど致命的ではない。あるいは通常冬季に流行するものよりもマイルドであるかもしれない。
http://www.latimes.com/features/health/la-sci-swine-reality30-2009apr30,0,3606923.story
Scientists see this flu strain as relatively mild
Genetic data indicate this outbreak won't be as deadly as that of 1918, or even the average winter.
By Karen Kaplan and Alan Zarembo
April 30, 2009
2009年05月04日(月) 車で東京に戻る
2009年05月05日(火)
早朝、電車に乗る。咳やくしゃみをしたら気にする人がいるだろうなと思ってマスクをしたが、自分以外は誰もしていない。すっごく神経質で気が小さい人間に見えるかもなあ。本当に注意してたら電車なんか乗らないってば(笑)。
メキシコでの死者が200名を超えていたと思ったが、いつからかメキシコ政府が「確認できない死者は除外する」として急減した。それでも突出して致死率が高く、5月5日読売新聞の記事から計算すると約3.6%(=26/727)。メキシコ以外での死者はまだ出ていない。
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新型インフル、1200人超す(2009年5月5日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090505-OYT8T00255.htm?from=nwlb
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メキシコでしか死者が出ていないことについて、産経の記事。
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【新型インフル】メキシコ「下降局面」 なぜ死者集中? (1/2ページ)
2009.5.5 00:26
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090505/amr0905050027000-n1.htm
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「世界でメキシコの死者数だけが突出する状況に、専門家も・・・一様に首をひねっていた。」
「最初の死者となったオアハカ州の女性が、極度に病状が悪化するまで売薬に頼り病院に行かなかった」
ここまで来ているのになぜ「その市販薬や原料」を疑わないのか?製薬会社などから圧力をかけられて口にできないのか?
メキシコ側が原因をはっきりさせない限り、投資や貿易は最貧国並みに落ち込むかもしれないがそれでもいいのか?
そう思っていたら、とっくに青山繁晴さんが問題点を指摘していました。この時点でこの見識はスゴイ!
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2009年4月29日(水)anchor
新型インフルエンザの真実 1-5
- メキシコ政府が基本的な情報を開示したがらない
- 本当は、メキシコ発のインフルエンザなのかもわかっていない
- WHOに問題あり。現地に調査団を入れようとしない
http://www.youtube.com/watch?v=naQIVvHglfA&feature=related
(関連動画で続きます)
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追記
動画を漁っていたら、2月の頭の時点で、「新型インフルのカギを握るのは豚」と言っている番組を見つけました。普通は豚経由でヒト型に変異すると。そういえば読売新聞も初期のころに「豚の体内で豚インフルと鳥インフルが結合したか?」と指摘してましたね。そういうメカニズムだったとは知りませんでした。
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2009年02月09日(水)番組不明
【中国】北京厳戒!鳥インフルエンザ パンデミック(前後半) 20090209
- 新型インフルの鍵を握るのは豚。なぜなら豚は鳥インフルにも罹るし、人インフルにも罹る。それらが結合するとヒトヒト感染する鳥インフルができるかもしれない
- 20世紀に大流行したスペイン風邪等は、鳥から豚を経由して変異したと見られている。
- 人、豚、鳥が一緒に暮らす中国南部の環境こそ、変異を加速する最適の環境。
前半
http://www.youtube.com/watch?v=Ztj3Piv6-dE
後半
http://www.youtube.com/watch?v=MApcHYLjoqk&feature=related
まさか「豚インフルエンザ」とは、想定外の感染拡大
(2009年4月26日13時19分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20090426-OYT1T00381.htm
画像
http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20090426-OYT9I00402.htm
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