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2018年10月31日 (水)

対中政策50年ぶりの大転換 (7終)中国の戦略を見抜くための参考図書

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』

第89号 対中政策50年ぶりの大転換 (7終)中国の戦略を見抜くための参考図書

不定期発行
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                        安間 伸 
                        Shin Amma, CFA
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

では最後に、中国の戦略を見抜くヒントとなる参考図書をご紹介します。

日本はこの分野で相当の積み重ねがあり、少なくとも西欧諸国よりは読者の裾野が広いと思います。

たとえばアマゾンの本で「史記」を検索すると約900、「孫子の兵法」500超がヒットします。

しかし今回紹介するものは、ごくベーシックなものです。

他の良書には申し訳ないのですが、ご容赦願います。



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1. 史記

2. 六韜(りくとう)・三略(さんりゃく)

3. 孫子の兵法

4. 資治通鑑(しじつがん)
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1. 史記 (司馬遷)
=======================================

歴史や古典は、まずマンガで概略を頭に入れてしまうとすんなり理解できます。

そこで「史記」の面白さ知るために、私がお薦めするのはこれ。

全10巻ですが、1巻から5巻まで合わせた大合本(kindle版)が無料で読めることがあります。

なんと太っ腹!

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史記 大合本1 1~5巻収録 Kindle版

史記 大合本2 6~10巻収録 Kindle版

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これを読むと、策略が次々に展開されます。

仲直りの酒宴を開いて殺す。

講和を結んだ後に背後から襲う。

敵の名将・名軍師を罠にかけて敵の王自身に殺させる。

毒殺・謀殺・替え玉・偽手紙・自作自演・乗っ取り・裏切り・讒言なんでもあり。

はいはい、まさに中国ですねー」という感じ。

これを2500年以上前からやっていたのですから、古代中国はいろんな意味で凄かったのです。


特に呉の伍子胥(ごししょ)・孫子と、越の范蠡(はんれい)の駆け引きに痺れます。

敵に貢物をして腑抜けにしたり、米を借りて育たない種籾で返したり、戦争ばかりするよう煽ったり。

范蠡は引退時のリスク管理も見事だったそうで、見習いたいですね。


有名な故事ことわざの由来も盛りだくさんです。

漢文の授業で苦労している人も、これならスラスラと頭に入るでしょう。

ただしちょっと大人向けのシーンがありますので、子供に読ませるときは注意してください。


=======================================
2. 六韜(りくとう)・三略(さんりゃく)
=======================================

「敵の中でバカが権力を持つように仕向けよ。そうすればやがて滅ぶ」

で有名になった六韜です。

今の先進国ではそんな人々が権力を握っているような気がしてなりません。

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六韜 (中公文庫)

三略 (中公文庫BIBLIO S)

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3. 孫子の兵法
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孫子の兵法は数多くありますので、好きなものを読めばよいと思います。

あまり有名でない計略も、それなりに奥が深いです。

私はこんな感じのやつを、古本屋で買って読んだ記憶があります。

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孫子

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4. 資治通鑑(しじつがん) 司馬光
=======================================

ピルズベリー氏によると、毛沢東や中国の指導者たちがこれをじっくり読み込んでいるとか。

紀元前403年の戦国時代の始まりから、959年の北宋建国前年までの1362年間を収録した帝王学の書、らしいです。

私は世界史で名前を知っているぐらいですが、実際に読んだ人は少ないかもしれません。

アマゾンで検索しても、28件しかヒットしないのです。

この本には何か大きな秘密があるのではないかと感じ、図書館に行って借りてみました。

---------------------------------------
資治通鑑選(1980年) 中国古典文学大系
平凡社
リンクなし
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抄訳のはずなのに、けっこうヘビーです。

なかなか進まないので挫折しそうになります。

そこで、「読みやすい」というレビューが目立つこれに惹かれます。

 ↓ ↓ ↓

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徳田本電子版 全訳資治通鑑 1 戦国時代 Kindle版
司馬 光 (著), 徳田 隆 (翻訳)

---------------------------------------

徳田さんという方が訳しているのでしょうか。

時代のニーズをとらえた、ありがたいチャレンジです。

実は資治通鑑でヒットする28件のうち、ほとんどがこのシリーズなのです。

しかし現在「22」までシリーズが出ていますが、資治通鑑294巻のうち巻69で三国時代まで終わったところ。

単純計算でまだ4分の3が残っていることになります。

この先を楽しみにしていますが、まともに全巻買うとかなりの金額になります。

kindle unlimitedに入って一気に読むか…。

(実は私、読み放題に入ったらそれだけで人生が終わりそうな気がして避けていたのです)


資治通鑑に関しては私も調査中ですので、進展があったら追記いたします。


(終)




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2018年10月30日 (火)

対中政策50年ぶりの大転換 (6)北京の罠に日本が自滅する日

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

メルマガ版 『それを教えちゃマズイだろ!』

第88号 対中政策50年ぶりの大転換 (6)北京の罠に日本が自滅する日

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今回のタイトル「北京の罠に日本が自滅する日」は、1980年に大和啓一郎氏が書いた著作です。

この方はその後、平松茂雄(ひらまつ しげお)のお名前で中国関連の本を多数、記して言います。

当時私は中学生でしたが、中国ブーム・シルクロードブームの真っ盛りでした。

そのような世相に真っ向から反対する本だったので、強く印象に残っていました。


同時期に読んで面白かったのは、小室直樹氏の「ソビエト帝国の崩壊 - 瀕死のクマが世界であがく」。

私がこの著者たちの洞察力に驚愕するのは、ずっと後になってからのことです。

それぞれ中国の軍事的脅威が明らかになる20年以上前、ソ連崩壊の10年以上前に書かれたものですからね。


しかし小室さんはともかく、平松さんのほうはあまり世間に知られていないのではないかと思います。

(私がテレビを見ないだけで、失礼なことを言っているかもしれませんが)

2006年の「中国は日本を併合する」が話題になったぐらいでしょうか。

実は私も平松さんと「北京の罠に日本が自滅する日」の大和啓一郎氏がつながっていませんでした。

93年の段階で中国の海洋戦略について書いているのは本当にすごいと思います。

私はずっと後になって「ソ連崩壊 → 北方背後の懸念なし → 海洋進出本格化 → シーレーンで日米と衝突」と気付いたぐらいですから。


そして、このような人物がいることを世間に知られないようにするのが「統一戦線工作」のキモなのです。

マスメディア・教育機関・役所に圧力をかけ、自分の戦略を見抜く賢者を「自主的に」排除させます。

そうすれば、勝利はおのずと転がり込んでくるでしょう。

なにしろ相手は自分が攻撃されていること自体に気付いてないのですから、何をやられたかわからないまま死んでゆくのです。


その代わり、自分に都合の良い人物をカリスマとして祭り上げさせます。

まさに「六韜」に書いてあるように、スパイや無能を敵国で出世させて滅ぼすのです。

A新聞の尾崎秀実

が、近衛内閣のブレーンとして日本を敗戦に導いたように。

親中憎日の「外交の天才」

が、米国で半世紀も影響力を振るっていたように。

マスメディアを支配し、権威付けし、世論を操り、相手の力を利用し、抵抗させないまま殺すのです。

中国の古典は、これを「上策」としています。



さて今月、安倍総理は久々に訪中して各種協力を約束してきました。

米欧が団結して中国共産党に立ち向かおうとしているこの時期に、なぜそんな危険なことをするのかと思います。

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安倍総理の訪中(全体概要)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page4_004452.html#section2
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中国はピンチに陥ると、日本に甘い声をかけて利用しようとします。

欧米から得られなくなった資金や技術を、日本から得ようと思っているのでしょう。

いま欧米では、中国の軍事侵略・民族宗教弾圧・臓器ビジネスに対する批判が高まっています。

そこに日本が接近すれば、「裏切り」であり「抜け駆け」と思われるでしょう。

そこで中国は「離間の計」にかけ、欧米と争わせるのです。

結果として中国を包囲するはずが、日本が袋叩きにされています。


米中・日米国交回復(1972年)のもそう。

天安門事件後の天皇訪中(1992年)と制裁解除の時もそう。

仲良くしようと近づいて、その言葉を真に受けた間抜けを犠牲にして自分だけ生き残るのです。


日本が3兆円の通貨スワップを組んだところで、尖閣への侵略は止まりません。

単に敵を助けて、攻撃を招くだけです。

今回ようやくODAを止めたことが、厳しい態度を示したとでも思っているのでしょうか。

米国が台湾を守る姿勢を強めているので、先に日本から尖閣を取るほうが簡単だと思っているでしょう。

現状では日本が最も「柔らかい土」であり「鎖の最も弱い部分(ウイーケストリンク)」です。

安倍政権ですらそうなのですから、もはや生存本能が失われていることすら気付かない危険な状態だと思います。


(本文終わり。最後は参考図書です)




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2018年10月29日 (月)

対中政策50年ぶりの大転換 (5)統一戦線工作は中国の古典そのまま

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第87号 対中政策50年ぶりの大転換 (5)統一戦線工作は中国の古典そのまま

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古森義久氏によると、いま米国では「統一戦線工作」という言葉が頻繁に語られているようです。

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【古森義久のあめりかノート】中国の「統一戦線工作」が浮き彫りに
産経新聞2018.9.23 10:11
https://www.sankei.com/world/news/180923/wor1809230013-n1.html
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(略)

  • 中国政府の意を受けた在米中国外交官や留学生は事実上の工作員として米国の各大学に圧力をかけ、教科の内容などを変えさせてきた。
     
  • 各大学での中国の人権弾圧、台湾、チベット自治区、新(しん)疆(きょう)ウイグル自治区などに関する講義や研究の内容に対してとくに圧力をかけてきた。
     
  • その工作は抗議、威嚇、報復、懐柔など多様で、米側大学への中国との交流打ち切りや個々の学者への中国入国拒否などを武器として使う。
     
この報告の作成の中心となった若手の女性米国人学者、アナスタシャ・ロイドダムジャノビク氏はこうした工作の結果、米国の大学や学者が中国の反発を恐れて「自己検閲」をすることの危険をとくに強調していた。
 
こうした実態は実は前から知られてきた。だがそれが公式の調査報告として集大成されて発表されることが、これまでなら考えられなかったのだ。(略)

=======================================

知っている人々からすると、「何を今さら」という感じでしょう。

その工作は何十年も前から、学校だけでなくマスメディア・宗教・企業・各国政府・国際機関など、世界中のあらゆる組織に対して行われています。

日本の国益を害したり、自分の会社を潰したり、ジャーナリストの役割を捨てても中国に奉仕する人々がいるのはそのためです。


彼らには「預かった権力を公正に使う」「世界や子孫に役立つ仕事をする」という感覚がありません。

仕事もせずに、いやがらせ・策略・暴力を繰り返します。

公権力や公的資産を私物化し、他国や他人を支配しようと日夜努力しているのです。


それを知らない人々は、悪意に満ちた集団が自分の隣に居ることに気付きません。

会社や団体が乗っ取られ、狂ってゆくことを止められません。

中国の「国防動員法」により、いつでも兵士として働く人々が先進国に雪崩れ込んでいます。

日本の2008年国籍法改正では、「未成年を認知する」だけで何億人もの「日本人」を発生させることができるようになりました。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji163.html

日本語を話さず日本に住んだこともない人々が、日本の選挙権を持ち社会保障を受ける権利を得たということです。

民主的なシステムを悪用され、人権無視の独裁国家に支配されてしまうのです。

これに気付いて発言する人は次々に葬られ、誰も口を開くことができなくなります。

武器を使わない侵略は、継続的に行われているということです。
 
 

しかしこれらの手口は、特に新しくはありません。

中国の古典に繰り返し出てきている「常套手段」なのです。

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瞞天過海(まんてんかかい)

何食わない顔で敵を騙す
=======================================
借刀殺人(しゃくとうさつじん)

自分で直接手を下すことなく、他者の力を借りて攻撃する
(例)韓国や北朝鮮や自称リベラルを焚きつけて、日本を攻撃させる
=======================================
笑裏蔵刀(しょうりぞうとう)

敵を攻撃する準備として、まずは友好的に接近したり停戦して慢心させる
(例)まさに今、中国が日本に仕掛けている罠
=======================================
反客為主(はんかくいしゅ)

敵にいったん服従して臣下となり、内部から乗っ取りをかける
(例)米中国交回復や移民政策のこと
=======================================
美人計(びじんけい)

色仕掛けで相手の戦意を蕩かせてしまう。
(例)ハニートラップのこと
=======================================
韜光養晦(とうこうようかい)

爪を隠し、才能を覆い隠し、敵の油断を誘う
(例)これによって米国から援助を引き出し続けた
=======================================
二虎競食(にこきょうしょく)

敵同士を争わせ、弱らせたところで残った方を仕留める
(例)米露・米欧・日米対立を煽るのがこれ
=======================================
交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。
交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が無能ならば大いに与え、歓待せよ。
そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。
そしてやがては滅ぶ (六韜)

(例)これをやられて、各国で中国シンパが出世して権力を振るっている。
=======================================
鼎の軽重を問うな(かなえのけいちょうをとうな)

王座を狙っていることを気付かれないようにしろ
(例)しかし慢心した中国はうっかり問うてしまったようで…
=======================================


このように中国の戦略には、必ず元ネタとなる故事・ことわざがあります。

特に凄いのは、邪魔な人物を敵自身に処分させるための策略「離間の計」(りかんのけい)です。

呉王・夫差が自分を盛り立てた名将・伍子胥を殺すよう、(越の范蠡が)仕向けたように。

項羽のもとから名参謀の范増が去るよう(劉邦軍の陳平が)仕向けたように。

自分の意志でそうしていると錯覚しながら、いいように操られているのです。


中国の戦略を早くから見破っている人々は、日本にも大勢いました。

しかし政権やマスメディアの中枢に、その意見が取り上げられることはありませんでした。

「有用な人物を失脚させ、害のある人物(意見)を採用させる」

このようにして相手の正常な判断を狂わせることが中国の策略です。

だからこそ各国マスメディアは大事なことを報道せず、反米・反日・反自由主義に狂っているのです。

 

 
以前にも日本は、共産スパイに「誘導」されて道を誤ったことがあります。

1941年9月にはドイツ人ゾルゲやA新聞の尾崎秀実などを中心に、ソ連のスパイたちがマスメディアに紛れ込んで工作していたことが発覚しました(ゾルゲ事件)

尾崎はブレーンとして近衛内閣に入り込み、日中戦争を泥沼化させました。世論を煽って(ソ連ではなく)米国と戦争するよう仕向けました。わざと日本を敗戦に追い込み、混乱に乗じて共産革命を起こそうとしたのです(敗戦革命論)。

しかしすでに真珠湾攻撃の予定日までに3ヶ月を切っていたことから、この事件は伏せられたまま対米戦へと突き進みました。

ゾルゲと尾崎は死刑になりましたが、その後ソ連から正式に勲章を与えられています。れっきとした史実でありながら、マスメディアが決して語らない黒歴史なのです。


米国はようやくこの罠に気付き、国を挙げて戦うことを決めました。

一方、日本はまだ騙され続けたいようです。

中国からの接近に安倍首相が応えることは、日本を滅ぼす致命的なミスとなりかねません。

 

(続く)




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2018年10月28日 (日)

対中政策50年ぶりの大転換 (4)「China 2049」で知る対中援助の裏事情

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第86号 対中政策50年ぶりの大転換 (4)「China 2049」で知る対中援助の裏事情

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マイケル・ピルズベリー著「China 2049」は必読です。

過去50年の米中関係そして国際情勢を確認することができます。

日本側から見たものとはまた違った風景であり、別の視点から「事件」の答え合わせをするドラマのようです。

このメルマガやブログを読んでいる人にとっては既知のことも多いでしょうが、それだけに意外な事実を知ったときは驚愕します。

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「China 2049」
マイケル・ピルズベリー著
https://amzn.to/2IHWYwf

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ピルズベリー氏の何がすごいかというと、まず

「かつて自分はバリバリ親中派で、米国の利益になると思って中国を大国にするために何十年も働きました」

「しかし中国が発展成長すれば米国の良きパートナーになるという前提そのものが間違っていました」

と認めている点です。

そして「俺は長いこと騙されていたから、これから気を付けようぜ」と呼びかけています。

そこには米国に対する忠誠心や、自分の間違いを認める潔さがあります。

なかなかできることではありません。


この本を読むと、中国に対して米国が大規模な援助を続けたことがわかります。

「プレゼント」と表現された援助の中には、たとえば技術協力・情報提供・軍事行動の黙認などが含まれます。

WTOへの加盟、最恵国待遇などの恩恵も与えました。

米国の省庁・世界銀行なども次々に助言を行い、中国を大きくする手助けをしました。

これらの援助は秘密裏に行われたものも多く、私が知らなかったことも数多く書いてありました。

「そんなことまでしていたのか!」と驚きの連続です。

なるほど、米国がこれぐらい徹底して支援すれば成長するわけだと思います。


私が知らなかったことのうち、特に驚いたのは以下のようなことでした。

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「世界の覇権を握る」という中国の野望にソ連は早くから気付いており、1960年代からその危険性を米国に警告していた。

しかし米国側はそれを無視し、中国への大規模な支援を何十年も続けた。
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さすがロシア。相手の意図を的確に見抜いて、敵味方を間違えることがありません。

日本とは国益が衝突することが多い国ですが、諜報・謀略を得意とするだけはあると思います。

(まあ、経済では全く相手にならないという理由もあるのですがね)

しかし米国側はその「助言」を信用せず、中国を援助する道を選びました。

その結果、ソ連は1991年に崩壊。

中国は世界第二位の経済大国へと飛躍。

敵である米国の力を利用して、中国は歴史的な天敵である北方異民族を屈服させることができました。

背後の脅威がなくなったため、1990年代から海洋への軍事進出が加速しました。


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ニクソンが中国を訪れたのではなく、中国がニクソンのところにやってきた。
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1972年の米中国交回復は、1969年あたりから中国が裏で強く働きかけた結果ということです。

私も「中国と利害が一致したのだろうな」とは思っていたのですが、ニクソンは「最初そんなつもりは全くなかった」と知って驚きました。

ソ連との緊張を緩和する気マンマンだったのに、いつの間にかソ連を包囲するために中国に援助しまくるようになったとのこと。

「何を言っているのか わからねーと思うが、おれも 何をされたのか わからなかった」ポルナレフ状態ということです。

しかし実はこれ、心理学でよく知られた手口なのです。

相手に働きかけて小さな(しかし公式な)行動を起こさせることによって、相手は「それを自分自身が望んでやっている」と錯覚します。

そして周囲もそのように見なします。

するとそこから要求を徐々にエスカレートさせても、相手はそれを次々に受け入れてしまうのです。

なぜなら「自分から喜んでそれをやっている」と思い込んでいますし、「これまでの奉仕を無駄にしたくない」という心理が働くからです。

だから中国は、日本の要人を自国に「招待」します。

しかし自分から日本に来ることはありません。

これは上下関係を世界に見せつけると同時に、「自分から望んで中国に参上するのだ」と日本の要人たちの深層心理に刷り込む効果があります。


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ビル・クリントン大統領は1993年の就任当初、対中強硬派だった。

しかし側近たちの意見の相違に中国側がつけこみ、財界人からも利益を示すアプローチを続けた。

そして1993年末に「クリントン・クーデター」と呼ばれる反中姿勢の緩和にこぎつけ、彼は「中国の友人」と呼ばれるようになった。
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これも驚きでした。

我々の目から見ると、クリントンは徹頭徹尾の親中反日。

「ずぶずぶの中華献金まみれ」というイメージがあります。

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- 天安門事件を許し、
- チベット・東トルキスタン弾圧を許し、
- フィリピンから軍を撤退して中国にスプラトリー諸島侵攻のチャンスを提供
- 中国が台湾の選挙に圧力をかけることを黙認
- WTOに加盟させ、
- 同盟国の日本を潰そうと通商問題で執拗に圧力をかける
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そんなクリントンも最初は対中強硬派だったというのです。

そんな人物を「改心」させたことは、中国にとって自慢なのでしょう。




ピルズベリー氏が中国に対して「おかしい」と感じたのは、2006年ぐらいからだそうです。

そこから10年、この本を書くまでにかかっているわけです。

さらに3年以上かかって、「中国に騙されていた!」が米国のコンセンサスとなりつつあります。

なぜならトランプ政権から次々に対中強硬派が追い出された後にもかかわらず、態度が厳しくなるばかりだからです。

超党派で中国の不公正貿易・少数民族弾圧・臓器移植疑惑を非難する会合が開かれています。

親中反日で有名な米民主党ですら、盛大に手のひら返しをしています。

もはや米国は挙国戦時態勢なのです。


ピルズベリー氏は

「中国の戦略は春秋戦国時代(B.C.8世紀からB.C.3世紀)の教えに沿っている。その真意を理解するのに苦労した」

とも書いています。

西洋人だとそうかもしれません。

むしろ日本人のほうが、彼らの戦略や思考回路をすんなり理解できるでしょう(共感するかは別ですが)。


というのも日本人は幼い頃から、中国の故事成語・ことわざ・古典に慣れ親しんでいるからです。

そこから教訓を得て人生やビジネスに生かすための本が数多く出版され、根強い人気ジャンルになっています。

彼らが各国に仕掛けている統一戦線工作は、そのまんま「史記」であり「孫子の兵法」であり「六韜」です。

彼らの「他人を支配し権力を握る戦略」は、実に2000年以上も前から変わっていないのです。


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「China 2049」
マイケル・ピルズベリー著
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(続く)




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2018年10月22日 (月)

対中政策50年ぶりの大転換 (3)激化する「戦時における情報戦」

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第85号 対中政策50年ぶりの大転換 (3)激化する「戦時における情報戦」

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米国は中国に対し、経済・人権・軍事などあらゆる方面から複合的な圧力をかけています。

それに対して中国サイドも、中間選挙に向けてトランプ大統領に揺さぶりをかけています。

最近は「アンテナに引っかかる」ニュースが多くなってきました。

それらは偶然に起こったことではなく、必然的にかつ連動して起きています。

つまり「戦時における情報戦なのです。

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たとえば英国BBCが、中国の臓器移植ビジネスに関する疑惑について報道しました。

これに関する事実認定や善悪の判断は、皆様にお任せします。

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  • 臓器移植はドナー(臓器提供者)が現れるまで何年も待つことがほとんど。  手術を受けられないまま死亡する人も多い。
  • しかし中国では、約2週間後に臓器移植手術の「予約」ができる。
  • その背後には、大量のドナーがいるという推測。
  • 法輪功学習者やウイグル人・チベット人・地下教会の人々が収容され、「それ」に使われているという長年の訴えがある。
  • 手術数は年1万件と言われているが、病院数と稼働率からその10倍は行われているという観測。
  • ドナー登録者に対し、移植件数の比率が異様に高い。
  • おとり捜査で肝臓が約2時間で届いたこと。

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などが、疑惑の根拠となっています。

*****************************************************

この問題は10年以上前から噂がありながら、国際社会で黙殺されてきました。

ところが近年になって、米国議会や欧州議会などで取り上げられることが増えました。

BBCが放送したということは、英国も参戦したと考えて良いでしょう。

中国の無法を黙認する時代は、すでに終わってしまったということです。

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米国の締め付けはまだ続きます。

トランプ大統領は10月20日、1987年にソ連と結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約からの脱退を宣言。

これはレーガン大統領が「スターウォーズ計画」をぶち上げ、ソ連を軍拡競争に引きずり込んだ事例とダブります。

軍事力で圧力をかけ、相手の自滅を誘う構えです。

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さらに地味なところでは、144年の歴史がある万国郵便条約からの脱退も示唆しています。

富裕国からの料金を高く設定し、発展途上国からの荷物には補助金を出しているからとのこと。

安い郵便料金が中国の競争力になっているということで、そこも潰すという話です。

いやはや、徹底した「戦時態勢」です。

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一方、反米勢力も黙っていません。

トルコのサウジ総領事館を舞台に、サウジ人ジャーナリストが惨殺される事件が起きました。

これに関する事実認定や善悪の判断も、皆様にお任せします。

ただひとつ指摘しておきたいのは、今のトルコは親ロシア・反米であること。

しかも最近「米国人ジャーナリスト拘束」で米国に締め上げられたばかり。

人権問題でやり返したいと思っていても不思議ではありません。

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「トルコの当局者が米国メディアに情報を流し、サウジをかばうトランプ大統領を責め立てる」

反米コネクションの連携プレーは、見えている人には見えています。

あわよくばこのまま、中間選挙で打撃を与えたいところ。

しかし治外法権になっており、通常は捜査が難航するはずの領事館内の出来事がなぜ外部に漏れるのか?

たとえば「米国内のロシア大使館で酷い事件が起きた」と米国政府が発表した場合、その情報はどれぐらい信用して良いのか?

これもまた戦争の形なのだと思います。

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ホンジュラスからの移民集団2000人が徒歩で米国を目指す

このニュースも、中間選挙の時期にタイミング良く出てきたなと思います。

このまま米国に到達し、入国できたら移民制限がなし崩しとなります。

入国を阻止されたらその動画を流し、「トランプはひどい!」とキャンペーンを張れます。

銃撃などすればまさに思う壺。

人権問題で米国を責め立て、臓器移植ビジネスや六四天安門事件を覆い隠すことができます。

自作自演で「弾圧されたふり」を始めてもおかしくありません。

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これらは偶然に起きたことではありません。

戦時における情報戦なのです。

日本のマスメディアばかり見ていると、目や耳をふさがれた状態で戦争に行くことになってしまいます。




(続く)


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2018年10月15日 (月)

対中政策50年ぶりの大転換 (2)ペンス演説は歴史的ターニングポイント

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第84号 対中政策50年ぶりの大転換 (2)ペンス演説は歴史的ターニングポイント

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2018年10月4日のペンス副大統領演説は、歴史的ターニングポイントとして記憶されるでしょう。

「China 2049」の著者ピルズベリー博士も出席していたようで、冒頭にペンス氏から謝辞を贈られています。


ご紹介いただいた翻訳を読んでみると、「China 2049」をなぞるような内容です。

中国がこれまで米国に対して行ってきた工作をことごとく暴いた上で、警戒を呼び掛けているのです。

さらにグーグルによる中国政府向け検閲ソフト開発など、直近の動きにも釘を刺しています。

「おまえの手口はすべてお見通しだ!」

と言わんばかりです。

「China 2049」の要約としてもかなり優れていますので、ご一読をお勧めします。

↓↓↓↓
https://www.newshonyaku.com/usa/20181009


長谷川幸洋氏はこの演説を「鉄のカーテン演説に匹敵する米中冷戦宣言である」としています。

確かにこれまでもシグナルは数々出ていましたが、「トランプ政権からの正式な宣言」は初めてでしょうか。

さすが、うまい例えをするものだなと思いました。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929


米国が戦時態勢に入ると、あらゆる面から仮想敵国に圧力をかけるのでわかりやすいです。

------------
1. 通商
2. 技術
3. 金融
4. 人権
------------

などの政策がガラッと変わるのです。

最近はそれを裏付けるニュースが毎日出てきており、「すでに戦時中なのだ」と意識せざるをえません。


------------
1. 通商
------------
今は中国に対する関税強化となっていますが、これはいずれ米ソ冷戦時の
ココム(対共産圏輸出統制委員会1950-1994年)
に発展してゆくと考えます。

親中派はこれをトランプ大統領の中間選挙対策だと宣伝し、やめさせようとしています。

「トランプは保護主義者」
「世界のトラブルメーカー」
「習近平こそ自由貿易の守護者」
「トランプ辞めろ!」

しかし終わるはずがありません。

これはマスメディアが宣伝するような「単なる通商問題」ではなく、「完全な安全保障問題」なのです。

それを読み間違えると、カネを失うばかりか命の危険すらあります。

(参考)
https://archives.mag2.com/0001237271/20180708223000000.html


------------
2. 技術
------------

米国の怒りを増幅させた要因のひとつは、

「米国自身の技術や資金を利用して、米国を陥れる罠を用意する」

という計画がバレてしまったことです。

中国の古典を読んでいる人なら驚きもしないでしょうが、

「弱者のふりをして覇者を油断させ、自滅に追い込む戦略」

にまんまと騙されていたことが彼らには相当ショックだったようです。

すでにZTEや華為の機材は、米政府や同盟国から締め出されています。

中国企業や関連ファンドによる米企業買収が阻止されています。

いずれ留学ビザや就労ビザにも影響が出て来るでしょう。

=========================================
トランプ政権、中国企業による米半導体企業買収を阻止
JETRO 2017年09月26日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2017/09/5a879ad2e651d6fc.html
=========================================
米、先端企業の外国企業による買収監視強化
共同 2018/10/10
https://this.kiji.is/422738424232477793
=========================================
中国当局者をスパイ活動で逮捕 米政府、企業秘密窃取容疑で
中日新聞 2018年10月11日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018101101000919.html
=========================================

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3. 金融
------------

今のところ中国への金融制裁は、北朝鮮・ロシアとの取引という口実がほとんどです。

彼らの結束を崩すという意味もあるのだと思います。

それが最近、人民解放軍の部署や個人にまで達して来ました。

しかし組織の一部を制裁しても意味がないので、いずれはココムのような包括規制に発展するのでしょう。

=========================================
米政府、中国軍装備発展部に制裁へ「ロシアと軍事取引」
朝日新聞 2018年9月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL9P2D40L9PUHBI00C.html
=========================================

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4. 人権
------------

これを見ると「本腰入れてきたな」と思います。

米議員たちが超党派で東トルキスタン(ウイグル族)の強制収容所や弾圧を非難しはじめました。

「なぜウイグルだけ?」とは思いますが、まずはイスラムとの反米連合を弱める目的かもしれません。

米議会や国連で非難演説が続き、中国への制裁まで検討されています。

ちなみに自称リベラルやポリコレ団体は引き続きだんまりで、「トランプ叩き」「安倍叩き」に必死です。

=========================================
米国務長官、ウイグル人拘束めぐり異例の中国批判
AFP 2018年9月22日
http://www.afpbb.com/articles/-/3190586
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米政府、近くウイグル族弾圧で制裁か ロス商務長官が書簡と報道
産経2018.10.3
https://www.sankei.com/world/news/181003/wor1810030013-n1.html
=========================================
米議員、中国のウイグル政策を痛烈批判 (米共和党ルビオ上院議員と民主党スミス下院議員)
産経2018.10.11
https://www.sankei.com/world/news/181011/wor1810110020-n1.html
=========================================



さらにウイグル人強制収容所や囚人の待遇に絡んで、BBCが中国の臓器移植ビジネスについてぶっこんで来ました。

BBCも大紀元も時々アレなのでナニですが、このようなニュースを見ると「いよいよ総力戦だな」と感じます。

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Who To Believe? China's Organ Transplants
BBC Matthew Hill explores the Chinese approach to organ transplantation.
https://www.bbc.co.uk/programmes/w3csxyl3
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(和訳)
英BBC、中国臓器移植産業の闇を報道
大紀元 2018年10月13日
https://www.epochtimes.jp/2018/10/36992.html
=========================================

 

 

ではこの米中対立はいつまで続くのか?

「少なくとも中国共産党政権が崩壊するまで」

 

というのが一般的な答えになると思います。

米国人は良くも悪くも「民主化すればうまく行く」と信じているので、まずはそこがゴール。

ルトワック氏も同じことを言っています。

=========================================
米国防総省アドバイザー エドワード・ルトワック氏
「対立は中国共産党政権が崩壊するまで続く」
毎日新聞2018年10月14日
https://mainichi.jp/articles/20181015/k00/00m/030/093000c
-----------------------------------------
(略)米政界における親中派はもはや「壊滅状態」と指摘。
現在は軍需産業や外交ロビーに加え、シリコンバレーなどのハイテク企業も対中圧力を求めるようになり、
米政府の「締め付けが始まっている」と強調した。

トランプ政権の発足直後、ハイテク産業は「自分たちのビジネスに干渉しないでくれという姿勢だった」が、中国による知的財産権の侵害事案が相次ぎ、現在は「ワシントンに来て、助けが必要だと要請するようになっている」という。 (略)
=========================================


しかし道のりはまだまだ遠いです。

先進国の一部メディア・企業・団体などはずっと前から中国の支配下にあり、各国で内部攪乱工作を続けています。

「トランプ降ろし」「安倍降ろし」はますます加速するでしょう。

合法的に地域ごと乗っ取る「人口侵略」も各国で進行中です。

米国・カナダの西海岸やオーストラリア・NZ・沖縄・台湾などが占領されたら、太平洋は中国の内海と化します。

もちろん日本も何十年もの間「内部から攻撃され」続けてきました。

外敵に対抗するために、まずは内部の大掃除から始めなければならないのです。


(続く)


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2018年10月 7日 (日)

対中政策50年ぶりの大転換 (1)全面対決を打ち出した米トランプ政権

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いやはや、正直驚きました。

トランプ政権が中国に対し、全面対決を宣言したことです。

対中政策、約50年ぶりの大転換です。


最初に、この記事が遅くなったことをお詫びしなければなりません。

これらの動きについてはすでに予兆があり、投資家さん向けのブログやレポートでは3月あたりから伝えていました。

後出しジャンケンのような形になってしまったことを恥じつつ、まとめます。

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(たとえばこの記事)

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米中冷戦シフト (1)ティラーソン解任で武力行使圧力高まる
2018年03月17日 【週末だけのグローバル投資】
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51247346.html

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会員レポート小見出しより抜粋
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2018年03月
鉄鋼・アルミ関税の裏に米中冷戦

2018年04月
トランプ政権は米中冷戦シフト(貿易戦争と台湾旅行法)

2018年06月
米中貿易摩擦は安全保障問題

2018年07月
中間選挙を過ぎても対中関税はなくならない

2018年08月
2018年度米国防権限法の衝撃
打ち砕かれた「ひとつの中国」
米国で広がる「左翼に関わるな」

2018年09月
米ソーシャルメディアの中国接近リスク
=========================================


3月にトランプ政権が鉄鋼アルミ関税を打ち出したときには、「中国に厳しく当たるのだろうな」と予感しました。

しかし4月に入って以下の記事を読んだとき「あれ、いつもと違うぞ?」と思いました。

いつもは親中反日で気を吐く米民主党議員が、「米国の対中政策は数十年にわたって間違っていた」と認めたのです。

*****************************************************
米国の対中政策、長年間違っていた=ウォーレン米民主上院議員
ロイター2018年4月2日 / 14:26
https://tinyurl.com/ycgshwtt
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米政府は長年にわたって経済的な関与が中国のさらなる開放につながると誤って想定していたが、
中国市場へのアクセスと引き換えに米企業のノウハウを引き渡せという中国側の要求に気付きつつある、と説明。

「政策全体の方向性が誤っていた。われわれは事実にそぐわないおめでたい話を自らに言い聞かせていた」と指摘した上で、
米国の政策立案者はこうした要求に応じることなく中国への市場開放要求をより積極化しているようだ、との認識を示した。
*****************************************************

この人はトランプ大統領と敵対する立場であり、しかも訪問先の中国で記者団に対して語ったという状況でした。そこで私は、この政策はトランプ大統領や側近だけが望んでいるのではなく米国の「空気」が変わったのだと直感しました。
 

そして今回、産経新聞が報じた「全面対決宣言」です。

内容を読むと、50年近く騙され続けた米国の怒りがありありとうかがえます。

米国のパートナーになるふりをして、こっそり進めてきた工作にすべて釘を刺されているのです。

副大統領のペンス氏は「これまでの米政権は間違っていた」と言い、中国に「全く新しいアプローチ」を取って行くと宣言しています。

*****************************************************
トランプ米政権、中国と「全面対決」宣言
産経ニュース2018.10.5 17:16
http://www.sankei.com/world/news/181005/wor1810050021-n1.html
-------------------------------------------------------
- 中国は米国の内政に干渉しようとこれまでにない力を行使
 (中間選挙でトランプと共和党を敗北させようと工作している)

- 米国第一主義を挫折させようとしているが、決して屈しない

- 米国は国際法で認められたすべての場所で、自由に航行し飛行し続ける
 (国際司法裁判所の判決を無視して南シナ海を埋め立て基地化している中国への批判)

- 中国は尖閣諸島の周辺で監視活動をしているが、日本の施政権下にある
 (日本への接近と尖閣奪取を牽制)

- 台湾で確立された民主体制は中国国民により良い道を示している
 (中国内の民主化運動を支持)

*****************************************************


しかし同じ手口で50年近く騙されてきた米国が、なぜこのタイミングで中国の覇権奪取戦略に気付いたのか。私には不思議でした。

ところがある人が推薦しているこの本を読んで、ようやく合点が行きました。

-------------------------------------------------------
「China 2049」マイケル・ピルズベリー
https://amzn.to/2IHWYwf

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「パンダハガー(親中派)」のひとりだった著者が、自分は中国の巧みな情報戦略に騙されてきたと告白しています。

その上で中国が米国から覇権を奪う戦略「100年マラソン」の全貌を暴いたのです。

本書がCIAのエクセプショナル・パフォーマンス賞をもらったということは、米政府のお墨付きということです。


原著である「ハンドレッドイヤー・マラソン(100年マラソン)」

-------------------------------------------------------
The Hundred-Year Marathon: China's Secret Strategy to Replace America as the Global Superpower
https://amzn.to/2PhVnjf

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は2015年2月に上梓されているので、3年超の間に米国世論として浸透したのでしょう。

本当にギリギリのタイミングですが、米国は「友人の仮面をかぶった本当の敵」に気付いたのです。

(続く)

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2018年3月20日 (火)

洗脳が解け始めた日本社会 (5)モリカケは「安倍降ろし」の茶番に過ぎない

 

このブログでは、森友・加計(モリカケ)の件について全く触れませんでした。

どうしてそんな騒ぎになるのだろうと、不思議に思っていたからです。

ネットではほぼ1年前に材料が出そろっていました。

もはや騙される人はテレビを信じている人ぐらいしかいないのに、マスメディアや野党はまだ騒ぐつもりでしょうか。

 

そもそもの発端は、安倍首相が

「この件で私や妻が関与したというのなら、辞職します」

と啖呵を切ったことでした。

これが安倍さんが仕掛けた、壮大な釣り針だったのかはわかりません。

それでも「安倍を引きずり降ろせ!」と上の方から命令されていながら、結果を出せていなかったマスメディアや野党は色めき立ちました。

 

「よし!関係あることが証明できれば安倍は辞任するんだな!」

 

しかしいくら掘り下げても、安倍夫妻が口利きをしたという事実は出て来ません。

籠池メールやら財務省文書などを掘っても、「籠池夫妻が安倍夫妻の名前を勝手に使った」というだけ。

むしろ民主党時代になっていきなり補助金が出たとか、隣の野田中央公園は14億2千万円がたった2千万円なったとか、野党側の関与の方が明るみになってきたのです。

「これ以上掘ったら野党の方がヤバイ」という話はさんざん出ていました。

それなのに得意満面で追及を続けたり、国会で審議しろと言っておいてボイコットしたり、野党がやっていることは支離滅裂です。

それもそのはず。彼らは「安倍を降ろせ!」という命令に従っているだけで、自分では何も考えていないのです。

 

それを誰が命令しているのか、あえてここでは言いません。

ヒントとしては、米国で全く同じ構図の「トランプ降ろし」が続いることを挙げておきます。

トランプ大統領とロシアの癒着が問題とされますが、クリントン夫妻と中国の癒着を問題にするメディアはありません。

トランプ-安倍コンビの政策によって追い詰められている人々が、彼らを引きずり降ろそうと躍起になっているのです。

 

今週に入ってからマスメディアは、安倍政権の支持率が下がったと大騒ぎしています。

電波オークション
など、メディア利権を崩す動きをしたことが「安倍降ろし運動」に拍車をかけたのでしょう。

しかし実際に選挙をやってみれば、自民が勝つはず。

マスメディアが報じる支持率低下を信じて「民意を問え!」と要求し、野党が選挙で大爆死したら「解散の大義がない」と文句を言った前回の選挙は記憶に新しいところです。

だからこそ「安倍の次」を執拗に特集し、「自主的に退陣」するよう圧力をかけているのです。

 

外国の工作機関と化し、自国政府の足を引っ張り続けるマスメディアは日本だけに限ったことではありません。

フェイクニュースばかりなので、見る気が失せてしまいます。

しかし、その報道を信じる人は少数派になってきました。

だからこそ安倍首相やトランプ大統領が誕生したのです。

 

外国勢力やマスメディアによってかけられていた「洗脳」が解け始めた日本社会。

時が経つにつれ、その傾向はさらに顕著になるはず。

問題は、それまでに先進国が乗っ取られずにいられるかどうかです。

(終)


 

2018年2月 6日 (火)

洗脳が解け始めた日本社会 (3)安倍首相の平昌開会式参加は誤ったメッセージを与える

 

安倍首相が平昌冬季オリンピック開会式に参加すると聞いたとき、私は驚きました。

「どうしてわざわざ韓国や北朝鮮が喜ぶことをするのだろう」、と。


理由の第一は、韓国と北朝鮮の時間稼ぎに利用されるからです。

韓国は国連決議に違反してでも、北朝鮮の核開発を支援したがっています。

オリンピックにかこつけた時間稼ぎと知っていてG7首脳が誰も参加しない中、安倍首相だけが「あちら側」を手伝う必要などないのです。

 

理由の第二は、単純に危険だからです。

韓国は親北派に支配されており、その関係者が簡単に要人に近づくことができます。リッパート米大使が切りつけられたことは記憶に新しいでしょう。

またそれ以前に開会式場は寒く、堅牢性に疑問があります。健康被害や物理被害の可能性があり、首相が行くべき場所とは思えません。

 

理由の第三は、慰安婦騒ぎが再燃するからです。

安倍首相が参加することで、彼らは勝利の凱歌をあげています。

彼らの中では

北朝鮮(部下を派遣)
 ↓
文在寅(安倍を呼びつけ)
 ↓
安倍首相(強がっていても呼びつけられると来る下僕)

という、はっきりした序列ができあがりました。

この序列を世界に示せただけでも、北朝鮮+韓国としては大勝利なのです。

 

そしてこれは、慰安婦問題が再燃することを意味しています。

韓国国民は

「安倍はこれまでの無礼に対する許しを請い、慰安婦にさらなる賠償と永遠の謝罪を申し出るために来た」

ぐらいに解釈しているでしょう。

「ずっと責め続ければ、最後には日本が折れる。安倍でさえそうだったんだから。国際社会が何と言おうが、日本人に謝らせるまで慰安婦で騒ぎ続けるべきだ」

と、これまでのやり方が有効であると認めてしまったのです。

そのような方向性を盛り上げるため、様々な「サプライズ演出」や「捏造報道」が用意されると考えます。

 
 

せっかく良い外交をしていた安倍政権も、この件に関しては疑問です。

世界各国のジャパンヘイターも勢いづくことでしょう。

今回は、「安倍首相が行かないこと」で正しいメッセージが伝わったはずなのに。

非常にもったいない感じがします。

 

(終)

2018年2月 5日 (月)

洗脳が解け始めた日本社会 (2)日本は韓国に慰安婦合意履行を強く求めるべき

それでもまだ、日本は甘いなと思うことは多々あります。

たとえば2015年慰安婦合意に関し、韓国の言い訳をまだ許しているところです。

 

韓国側は世界各地で慰安婦像を建て、それを「民間人がやっていること」として放置しています。

彼らにしてみれば

  1. 安倍首相・岸田外相(当時)に謝罪させることで、自分たちの主張が正当であったと宣伝し
     
  2. 自分は合意を守らず、日本を責め立てる道具として引き続き慰安婦を利用する
     
  3. もらったカネは使い込み。「こんなものは真の謝罪ではない」と追加を要求する

という、最初のシナリオ通りです。

「完全かつ最終的に解決された」日韓基本条約(1965年)も後からゴネて賠償を勝ち取ったのですから、「最終的かつ不可逆的に解決された」慰安婦合意(2015年)だっていくらでも動かせるという考えです。

 

安倍政権を支持していた人でさえ慰安婦合意に反対していたのは、このような「いつものパターン」に陥ることが見えていたからです。

彼らにとって約束や契約は

他人に守らせるものであって自分が守るものではない

強い力で押さえつけないと、自分が優位だと誤解してどこまでも増長してしまう国民性なのです。

 

安倍政権は「合意は1ミリも動かさない」と言っていますが、これは相当な弱腰です。

韓国は、日本から「おまえも合意を守れ!」と強く要求され、韓国の約束破りを国際社会にアピールされるのが怖いのです。

だから先手を取って日本側に要求を突きつけ、「日韓関係を損ねているのは日本」「日本は非人道的である」とアピールしています。

先生から質問されるのが怖い生徒が、逆に質問をずっと続けているようなもの。

自分に責められるネタがあれば、先手を取って日本になすりつけて責める。

中国・韓国・北朝鮮が日本に対してやっている工作は、ほとんどこのパターンです。

 
 

しかし安倍政権は韓国を強く責めることなく、むしろ話を聞くような素振りを見せています。

「再交渉に応じない日本のほうが悪い」という雰囲気を作りたがっている、韓国やマスメディアの思う壺です。

安倍首相が平昌オリンピック開会式に参加することで、北朝鮮や韓国は大喜びしているでしょう。

「安倍が折れた」
「再交渉への第一歩だ」
「文在寅は外交の天才!」

と、大いに盛り上がっています。

(続く)

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